跡見学園女子大学 伊藤 穣
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参考資料:コンピュータウイルス

この資料のねらい:

  • コンピュータウイルスの概要をつかむ
  • ウイルスに感染しないように注意すべきことを知る

コンピュータウイルスとは

「コンピュータウイルス」(または、単にウイルス)は、ファイルの削除や改ざん、自動的かつ不正な情報の送受信、ほかのコンピュータへの破壊活動、セキュリティホールを作るなどの活動をする悪意に基づくプログラムの一種です。「ワーム」「トロイの木馬」「スパイウェア」「ボット」などとは別のものだと考えられてきましたが、便宜的にこれらを総称して「ウイルス」あるいは「マルウェア」と呼ぶこともあります。

平成2年通商産業省(当時)による定義は以下のとおりです。

「第三者のプログラムやデータべースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり、 次の機能を一つ以上有するもの。 」

  1. 自己伝染機能:自らの機能によって他のプログラムに自らをコピーし又はシステム機能を利用して自らを他のシステムにコピーすることにより、 他のシステムに伝染する機能
  2. 潜伏機能:発病するための特定時刻、一定時間、処理回数等の条件を記憶させて、発病するまで症状を出さない機能
  3. 発病機能:プログラム、データ等のファイルの破壊を行ったり、設計者の意図しない動作をする等の機能

かつては、フロッピーディスクやCD-ROMなどから侵入(感染ともいいます)することが多かったのですが、インターネットの発達によって、現在では、ほとんどのウイルスはネットワーク経由で感染します。

ウイルスつきの電子メールが送られてきたり、Webページを閲覧しているだけで感染するという例もあったようです。また、Microsoft社のOffice製品の「マクロ」という機能を利用したものも多く見られました。

アンチウイルスソフトを導入することにより、感染を防ぐことができます。また、感染してしまった場合でも、発見し駆除することができます。

しかし、Winnyに代表されるファイル交換ソフトを使用している場合は、アンチウイルスソフトを導入していても、感染を防げないことがあるようです。とくに、Winnyでの感染を前提として作られたウイルス(Antinnyシリーズ、山田ウイルスなど)がいくつも存在し、Winnyを通じて個人情報などが無差別に送信されてしまうなど、大きな被害をもたらしています。

被害の実態

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)に届け出られたウイルスの件数は、1999年までは数千件であったのに対し、2000からは1万件を超え、2004年には約5万2千件に急増しました。2006年は約4万5千件へと若干減少しましたが、依然として多くの被害が出ている模様です(実際の被害件数は、IPAへの届出件数よりもはるかに多いものと考えられます)。

近年では、WordやExcelなどのOffice製品のマクロ機能を用いたものが多く見られたほか、Outlook Expressのセキュリティホールを突いて感染するものが見られました。

最近では、Winnyを介して感染するものや、ネットゲームのIDやPasswordを盗むことを目的としたウイルスが見られるようになってきています。

ウイルスの感染を防ぐには

ウイルスの感染を防ぐには、以下のことを徹底してください。

  • アンチウイルスソフトを導入する。そして、常にアップデートして最新の状態を保つ
  • パソコンを頻繁にアップデートして、最新を状態を保つ
  • ファイルをダウンロードする際や、他人から来たメールを添付ファイルを開く際には、ウイルス感染の危険性を認識しておく

経済的に、アンチウイルスソフトを購入する余裕がない人は、「無料でできるセキュリティアップ!」、伊藤穣を参照してください。無料のアンチウイルスソフトを導入することができます。

参考Webサイト

Yahoo!検索でコンピュータウイルスの対策について調べる