この資料のねらい:
インターネット上のオークション(Yahoo!オークションなど)で、落札者が入金したのに商品が届かない場合や、落札したものとは違う商品が意図的に送りつけられる場合、あるいは、出品者が商品を発送したのに入金されない場合などを、オークション詐欺といいます。
偽ブランドのコピー商品などが送りつけられる場合もあります。
詐欺では、偽名の口座が使われるようです。被害に気づいたときには、すでに手のうちようがない状態になっていることもあります。
また、フィッシング詐欺によって不正に取得したIDやパスワードを使って、出品者を騙って詐欺が行われる場合もあります。
あるいは、出品者に成りすまして、オークションで次点となった入札者に対して「落札者が都合によりキャンセルしたので、あなが繰り上がりで落札者とりました。」などとして、入金を請求してくる例もあり、オークションサイトも注意を呼びかけています(Yahoo!オークションの例)。
日本におけるサイバー犯罪のうち、8割強がオークション関連であるとの報告があります(「ワンクリック詐欺の被害累計額156億円!対策はどうすればいい!?」、RBBTODAY、井上猛雄@RBB 2006年11月29日)。
『ヤフーが2006年1月から9月までに、「Yahoo!オークション」で詐欺に遭った人に支払った補償金は4億4,400万円で、前年同期から半減した』という報道もあります(「Yahoo!オークション、詐欺被害者への補償額が前年比で半減」、INTERNET Watch、増田覚、平成18年11月10日)。しかし、これはオークション詐欺の被害が減少していることを示すものとは言えません。なぜなら、補償の適用範囲が一定であるとは限らないからです。
オークション詐欺の被害に遭わないようにするには、以下のことに留意してください。
オークションでは、商品の授受や入金確認を業者が代行してくれる「エスクローサービス」というサービスがありますが、出品者側がこのサービスを利用する意思がある場合にのみ利用できます。
また、オークションサイトが被害補償をしてくれる場合もありますが、条件がありますので、取引の前に補償の規約を読んでおくと良いでしょう。
もし、詐欺に遭ったことが確実だと思われる場合には、冷静に、以下のような対応をしてください。
相手の口座を凍結するには、様々な証拠物件や手続きが必要です。警察に被害届を出す必要もあります。