跡見学園女子大学 伊藤 穣
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参考資料:フィッシング詐欺

この資料のねらい:

  • フィッシング詐欺の概要をつかむ
  • 詐欺に遭わないように注意すべきことを知る

フィッシング(Phishing)詐欺とは

近年、銀行やクレジットカード会社などの金融機関、あるいは、プロバイダなどからの電子メールを装って、不正に個人情報を盗む「フィッシング詐欺」の被害が広がっています。

具体的な手口としては、電子メール本文に「新規サービスの開始に伴い、インターネット上での本人確認が必要です」などと書いたうえで、WebサイトのURLを記載し、そこをクリックさせて偽装サイトへと誘導する、というものが挙げられます。

偽装サイトは、本物の金融機関のWebサイトを巧妙に模倣して作られており、一見しただけでは区別がつかない場合があります。中には、閲覧者に本物のサイトを開かせたうえで、フォームなどに個人情報を入力させる偽装ウインドウを開くというパターンもあります。

そのため、被害に遭ったことすら気がつかない、ということもあり得ます。

とくに、クレジットカード番号や、ネットバンキングのユーザーIDとパスワードなどが盗まれると、甚大な被害を被ります。通常、金融機関がインターネット上で個人情報の再確認を要求することはありませんので、その種のメールを受け取った際には、くれぐれも注意してください。

被害の実態

海外では、2003年頃に月間数百件、翌2004年には月間数十万件の被害が出ていた模様です。日本でも、2004年末に被害が確認されています。2005年に入ると、UFJ銀行(当時)やみずほ銀行を騙るフィッシングメールが無差別に送付される、という事件が発生しました。

また、偽装サイトによってYahoo! JapanのIDとパスワードを盗み、ネットオークションなどで不正の隠れ蓑にされているケースも報告されています。

被害に遭わないためには

フィッシング詐欺の被害に遭わないようにするには、以下のことを徹底する必要があります。

  • 個人情報の入力を要求するメールを信用しない
  • 不審に思ったら、本物のWebサイトや、電話で確認をとる
  • フィッシング対策ソフトを導入する

また、以下のようなサイトは、怪しいと思ったほうがよいでしょう。しかしながら、これらに該当しない巧妙なサイトも存在するようです。

  • URLの一部がIPアドレスになっている
  • メール内に記載されているURLと、実際に開いたWebページのURLとが異なる
  • SSL対応になっていない。または、対応していると記載されていても、実際にはURLがhttps://になっていない。

対策ソフトとしては、各種のアンチウイルスソフトが挙げられます。また、最新のWebブラウザ(Internet Explorer 7.0など)のなかには、フィッシング詐欺対策機能が実装されているものがあります。

個人であれば無料で利用できる対策ソフト(「Spyware Doctor」など)もあります。

参考Webサイト

Yahoo!検索でフィッシング詐欺について調べる