西原ゼミ「わたしのベスト3」

広がった作品ベスト3
ラベンダー苺
第 1 位 朝霧カフカ、春河35「⽂豪ストレイドッグス」(『ヤングエース』⾓川書店)
太宰治、芥川龍之介、中島敦といった文豪がキャラクター化され、それぞれの文豪にちなんだ作品やペンネームの名の能力を用いて戦うアクションマンガ。主な登場人物たちの能力「異能力」や人物の設定など、いずれも文豪自身のエピソードや作品にちなんだものになっている。
生きる意味とは、自分の存在とは、成りたいものと向いているものの違いは……。答えのない哲学的な問いへの答えを、迷いながら探し続ける「迷い犬たち(ストレイドッグス)」の物語である。生き方を考えされられる作品であり、文豪に興味を持てるきっかけにもつながった。この物語では「生きる」ということを辛く苦しいものとしている印象があるが、それを受け入れて歩き続けるキャラクターたちが魅力的である。
「⽂豪ストレイドッグス」公式サイト
第 2 位 原作:⼭⽥鐘⼈、作画:アベツカサ「葬送のフリーレン」(『週刊少年サンデー』⼩学館)
RPGゲームの王道のストーリーである「勇者パーティーが旅に出て、魔王を倒した」の後の物語を描いたマンガである。千年以上生きるエルフであるフリーレンが、人間の仲間たちの死をきっかけに旅に出ることになる。仲間から託された弟子たちと交わされるやり取りや、彼らとの間に生まれる絆が美しい。かつての旅をたどる中で弟子や人々との出会いがあり、さまざまな出来事に触れて、過去の勇者たちとの思い出が開示されていく。そうした面白さやあたたかな物語の空気感が魅力的である。また、バトル展開や恋愛要素などバランスがいい。魔法などが出てくるファンタジーの世界観でありながら、年齢や性別にとらわれず読者自身が自分の人生を重ねて読むこともできる作品である。
「葬送のフリーレン」『WEBサンデー』(小学館)
第 3 位 ⾐丘わこ、友⿇碧「かくりよの宿飯」(『B’s-LOG COMICS』 KADOKAWA)
物語の舞台は、入るたびに構造が変わる不思議なダンジョン。主人公のライオスは、冒険の途中でレッドドラゴンに妹のファリンを食べられてしまう。
唯一の身内であった、亡くなった祖父の借金を返すために「かくりよ」に連れてこられてしまった葵。鬼の宿屋で小さな小料理屋を開いて借金を返すと約束し、あやかしたちを相手に料理という方法一つで、彼らとの関わりを持っていく。そして、過去に自分に料理をふるまってくれた「仮面をかぶったあやかし」の正体の謎に少しずつせまっていく物語である。
料理の描写に温かみがあり、あやかしたちの反応や過去のエピソードにせまるところも魅力的である。好意的でない者たちのところに何度も放り込まれる主人公の姿や、あたたかな雰囲気であると同時に緊迫した展開の物語、シリアスな過去などと、内容のバランスがよく私にとって読みやすいと感じる作品である。何度もあやかしたちと関わる中から生まれる信頼関係がのちに通じるという場面もあり、話のつながりやまとまりが物語の世界観をしっかりしたものにしている。
「かくりよの宿飯」『富士見L文庫』(KADOKAWA)
サイトマップ
Copyright: ATOMI UNIVERSITY All rights reserved. Never reproduce or republish without written permission.