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川島ゼミ 観劇レポート(2025年5月期)
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage
《MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗 feat. 道頓堀ダイバーズ》
《MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗 feat. 道頓堀ダイバーズ》
2025年5月5日(月・祝)12:00/品川プリンスホテル ステラボール

画像:『ヒプノシスマイク-Divion Rap Battle-』Rep LIVE side Rule the Stage Original公式サイトから引用
(https://hypnosismic-stage.com/202504/)
(https://hypnosismic-stage.com/202504/)
第三次世界大戦後、女性党首が率いる「言の葉党」が政権を握り、人々は武力ではなく「ヒプノシスマイク」という精神干渉するマイクを用いて戦うようになった。そんな背景をもとに2017年から始動したのが『ヒプノシスマイク』だ。メディアミックス作品である本作が、舞台になるとどのような魅力を見せるのか。ここでは、ストーリーと役者のふたつの観点で述べていく。
まず今回登場するのは、「MAD TRIGGER CREW」、「どついたれ本舗」、舞台オリジナルの「道頓堀ダイバーズ」の計3つのディビジョン、そして「世界」という名の人物だ。
MAD TRIGGER CREWが危険ドラッグの事件を捜査していたが、その途中で世界やどついたれ本舗のメンバーの関与が疑われ、さらには道頓堀ダイバーズのふたりが被害にあってしまう。このように、様々な事件が絡み合い、物語は進んでいくのだ。原作がラップコンテンツということもあり、ミュージカルであれば歌うであろうというところにもラップが用いられている。そのラップの歌詞も舞台後方のスクリーンや、左右に広がる舞台装置に投影され、視覚的にもわかりやすいよう工夫がされていた。そして、今作では最初に出演者全員で歌う曲があるのだが、そこでの演出が素晴らしいのでぜひ触れておきたい。2.5次元ということで原作キャラクターがいるわけだが、各キャラクターのパート終了後に、そのキャラクターのイラストがスクリーンに投影され、舞台に立っている役者とキャラクターが一致するのだ。まさに、絵の中から出てきたかのような演出であり、2.5次元だからこそできるこの演出が素晴らしいのだ。そして、ストーリー本編は旧知の中の再会あり、洗脳あり、仲間同士の戦いありとかなりてんこ盛りな構成になっていた。これだけ要素が詰め込まれているからこそ、一瞬たりとも見逃せなかった。

『ヒプノシスマイク』は、発足から7年ほどたった今も映画や舞台など多くのコンテンツをファンに届け続けている。私が今回観劇した舞台のほかにも、今後3作品の舞台の公演が既に決まっている。今後はどのようなストーリーが展開されるのか目が離せない。