西原ゼミ「わたしのベスト3」

大学生活の中で考え方の基盤としていた作品たち
ウェンズディ
第1位 草凪みずほ『暁のヨナ』(『花とゆめ』白泉社)
国王の娘として蝶よ花よと大切に育てられてきた王女ヨナが誕生日に、想い人であるスウォンが父であるイルを殺害した現場を目撃するところから始まるマンガです。作品内の世界では最近、共に旅をしていた四龍たちについて明かされ、彼らを手放さないために奮闘するヨナが描かれており、登場人物がみんな幸せになることを願いながら過ごす日々です。この作品は小学生の時から好きでずっと読んでいるものであり、大学生活も一緒に過ごしてきました。ヨナのどんな悪状況からでも脱却しようとあがく姿に何度勇気をもらったかわかりません。これからも人生を共にするマンガはこの作品なのだろうなと思っています。

暁のヨナ|花とゆめ【白泉社】
第2位 凪良ゆう『汝、星のごとく』(講談社)
2023年に本屋大賞を受賞した、二人の男女の人生を描いた、恋愛ものと片づけることなどできないほどの愛の物語です。凪良先生は常に「他人は自分のことをその人がみたいようにしか解釈してくれない」といったようなことを物語に塗していると思っていますが、本作ではそれがより顕著にでていたと思います。結婚して奥さんがいるのに別の恋人に会いにいく人、男遊びがやめられない母親を背負っている人、恋人がいるにも関わらず元カレのもとに一か月ほど合いに行った人…。この紹介だけをきいて頭の中に浮かんだ印象と、本作を読んで彼らにうける印象はきっと同じではありません。楽しみにしていた先生の新作、今までのどの作品よりも素敵で、私の中の凪良ゆうの印象もまた一新した作品でした。

『汝、星のごとく』(凪良 ゆう)|講談社BOOK倶楽部
第3位 林史也『煙たい話』(『COMIC熱帯』光文社)
一緒にいたいからというだけの理由でルームシェアをしている社会人ふたりのお話。「なぜ関係に名前をつけなければいけないのか」を筆頭に、普段当たり前に受け入れているけれど、誰もが一度は感じたことのあるような疑問をきちんと言葉にして描いてくれる作品です。大学に入ってから出会った作品の中で、一番衝撃を受けたものはこれです。私自身、人より二本も三本も脱線して物事を考えてしまう人間なので、私の中にあるものを言語化して時に答えをくれる大切な作品です。

煙たい話 - 林史也 | COMIC熱帯

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