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西原ゼミ「わたしのベスト3」
2024年・高校生の青春が詰まったマンガベスト3!
こたろう
第1位 地球のお魚ぽんちゃん「霧尾ファンクラブ」(『リュエル&ジャルダン』実業之日本社)
高校2年生の三好藍美と染谷波は、霧尾くんが好き。「霧尾くんのおならの音が馬鹿でかかったら」「霧尾くんにデートに誘われた夢」など様々なくだらない妄想を繰り広げながら、2人は徐々に霧尾くんと距離を詰め、仲良くなっていく。
この作品の特徴は、女子高生が考える本当にくだらない妄想・行動である。おかしな行動をとる2人だが、その理由は病気で親友を亡くし、あまり笑わなくなった霧尾くんを「笑顔にしたい」という気持ちであった。そんな2人の思いが詰まった「涙なめなめソング」を聴きながら最終巻を読んでほしい。全6巻であるが、6巻目で染谷がなぜ霧尾が好きであるのかも知ることができる。また、女同士の強い友情で結ばれながら、ライバルでもある二人の恋の行方も涙なしには読むことができない。三好の変顔が魅力の一つである。
霧尾ファンクラブ 公式サイト(リュエル&ジャルダン)
霧尾ファンクラブ 公式サイト(リュエル&ジャルダン)
第2位 原作:クワハリ 漫画:出内テツオ「ふつうの軽音部」(『少年ジャンプ+』集英社)
高校入学を期に、ギターを買い軽音部に入部した鳩野ちひろ。彼女はバンドを組んだが、早々に解散してしまう。他のバンドも様々な事情で解散し、なんやかんやありながら最終的に女子4人で「ハードブレイク」というバンドを結成する。本作はそんな鳩野を中心とする成長物語である。
この作品の特徴は、高校生ならではの複雑な人間関係と恋愛模様である。軽音部という狭いコミュニティ内のどろどろとした恋模様や友達との亀裂、方向性の違いを生々しく描いている。そして、この作品は実際に存在する曲を多数使用しているため、その音楽を聴きながらマンガを読むとさらに楽しむことができる。また、他のマンガ作品やバンドのアー写をパロディした部分もあるため、マンガ好き、バンド・音楽好き両方楽しむことができる作品である。
ふつうの軽音部 公式サイト(少年ジャンプ+)
ふつうの軽音部 公式サイト(少年ジャンプ+)
第3位 田沼朝「いやはや熱海くん」(『ハルタ』KADOKAWA)
高校生の熱海くんは美少年であるため、女の人から告白をたくさんされ、複数の人から好意を向けられている。しかし、熱海くんは男の人が好きであり、惚れやすい性格で失恋してもすぐに新しい恋を見つけている。そんな熱海くんの何気ない高校生活と恋愛模様を丁寧にゆっくりとしたリズムで描いた作品である。
作品の特徴は、「恋とは何か?」を様々な登場人物が自分なりに考え、落ち込んだり、人に聞いたり、友達と話し合いながら自分自身の落としどころを見つけていくところである。高校生という、大人に近づいているがまだ子どもであり、ピュアな考えやひねくれた考えを持つ熱海くん。恋とは何かを改めて考えさせてくれるお話である。作画は線が細く、書き込みは多くないが、その空白がこの物語の良さを引き立てている。
いやはや熱海くん 公式サイト(ハルタ)
いやはや熱海くん 公式サイト(ハルタ)