西原ゼミ 「大学生で出会った作品ベスト3」

[大学生で出会った作品ベスト3(少女漫画編)]
第1位 伊藤理佐「おいピータン!!」(『Kiss』講談社、1998年)
ある集落で暮らす少年、よしきと光。 同い年の2人はずっと一緒に育ってきた。 しかしある日、光だと思っていたものが別のナニカにすり替わっていたことに、よしきは確信を持ってしまう。 それでも、一緒に食べることが大好きなデブの大森さんを中心としたいろんな人たちの生活を描いた一話完結のオムニバス形式の漫画です。いろんなタイプの人の「生活」の描写の解像度がとても高くて、話に説得力があるところが好きです。特に炊飯器が壊れたOLの話がとても印象に残っています。炊飯器が壊れ、新しく大きな炊飯器を買おうとしたら「一人暮らしなんだから小さいので良いんじゃない?」と彼氏に言われ、なぜかショックを受けてしまうOLさん。後々になって「自分は彼と結婚したいから小さいのを勧められてショックを受けたんだ」と気付く。というお話です。壊れた炊飯器からここまで発想を飛ばせる伊藤理佐には脱帽せざるを得ません。読んで後悔はしない漫画です。
(参考情報:『おいピータン!!』Kiss-読むと恋をする-講談社の女性漫画誌
第2位 細川智栄子あんど芙〜みん「王家の紋章」(『月刊プリンセス』秋田書店、1976年)
古代エジプトにタイムスリップしてしまった考古学者志望の主人公、キャロルとキャロルに恋をしてしまった古代エジプト王国のファラオ(王子様)、メンフィスとの間に繰り広げられるものすごく壮大な物語です。この漫画の作者の「伯爵令嬢」という作品が好きで、「王家の紋章」にも手を出しました。どちらの作品も主人公にものすごい執着心と重苦しい恋情をぶつける男が出てくるのでヤンデレ好きの方におすすめです。メンフィスは一応王子様キャラなのですが爽やかさのかけらもないところが個人的にとても好きです。長髪の男がたくさん出てきたと記憶しているので長髪の男が好きな方にもおすすめの漫画です。
(参考情報:『王家の紋章』
第3位 おのえりこ「こっちむいて!みい子」(『ちゃお』小学館、1990年)
「みい子」はみい子とそのクラスメイトや家族を中心とした笑いあり恋愛あり友情あり家族愛ありの学園コメディです。こちらの作品はちゃおっ子だった時からたまに読んでいたのですが、当時はこの作品の魅力に気がついていませんでした。というより、なんか絵柄古いな〜などと思って読み飛ばしていたことすらあるかもしれません。物の良さが全くわからない子供だったのでしょう。大学生になってからみい子を読み返してみると、その甘酸っぱさや思春期女子のあるあるが見事に表現されていて「こんなに面白い漫画だったの!?」と舌を巻きました。そしてたっペーくんや吉田くんがものすごくいい男です。別マとか花とゆめに出てくるイケメン高校生キャラにも負けてないです。マジです。
(参考情報:小学館『こっちむいて!みい子』

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