西原ゼミ 「わたしのベスト3」

[2023年・ホっと心を温めたベスト3]
TAKANA
第1位 鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側」(『コミックNewtype』KADOKAWA)
宝島社『このマンガがすごい!2019』オンナ編第1位、2022年に実写映画化したこの作品。2年前に夫を亡くして1人暮らしをしている75歳の老婦人と書店でアルバイトをしている女子高校生がBL作品を通じて仲良くなっていく。それぞれ生きてきた時代が異なる2人の年の差を感じさせない。読んでいると好きなものを2人の空間で広がっていくのが嬉しくなり、心が温かくなるだろう。好きなものに年齢なんて関係ないと思わせてくれる、きっと誰かと好きなものを共有したくなる作品。
(参考情報:『メタモルフォーゼの縁側(KADOKAWAオフィシャルサイト)』
第2位 夏川草介「神様のカルテ」(小学館)
2010年本屋大賞第2位、実写映画化、ドラマ化した作品。24時間、365日対応の病院ではたらく29歳の内科医、栗原一止。彼がいつものように忙しく働いている中、母校の大学医局から誘われる。大学に戻れば忙しい毎日から抜け出すことができ、新たな医療を学ぶことができる。しかし、病院には死を前にした患者がたくさんいる。2つの現実に葛藤する彼の支えとなり背中を押してくれたのは、高齢の癌患者の存在だった。読んでいるうちに生きるとは?死とは?と考えさせられる作品である。彼や彼の周りにいる妻、同僚、患者などの大切さが伝わり、心がジーンとなるだろう。
(参考情報:『神様のカルテ特設サイト(小学館)』
第3位 さくらももこ「永沢君」(『ビッグコミックスピリッツ』など 小学館)
2013年に実写ドラマ化され、『ちびまる子ちゃん』に登場する特徴的な玉ねぎ頭の永沢君が主人公の作品。清水市立桜中学校の3年生になった永沢君や、原作でお馴染みの藤木、小杉など同級生たちとの学校生活が描かれている。かなり毒舌で嫌味っぽく、卑怯な永沢君の性格は時に読者をイライラとさせるだろう。だが、永沢君や彼の周りの人たちのひねくれ具合、シュールな感じや、永沢君がなんだかんだ友達とつるんでいるのが面白くて癖になること間違いなし。気づいたら笑って身体が温まっている作品。
(参考情報:『永沢君(集英社)』

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