西原ゼミ 「わたしのベスト3」

[『今年』をつくった私の三作]
ウェンズデイ
第1位 凪良ゆう「星を編む」(講談社)
第20回本屋大賞を受賞した「汝、星のごとく」の続編となる、今作「星を編む」。前作に登場したさまざまなキャラクターの人生に焦点を当てた、全3作で構成されています。
異質な関係を描くのが得意な作者で、「星を編む」でも世間一般からみれば異質で正しくはない関係の人たちが多く登場します。しかし、今作に登場する彼らの立場になってみると、それが最良の選択だったのかもしれないと思わされるものばかりです。正しさとは、幸せとは、と考えながらもがく彼らの人生にぜひ触れてみてください。
(参考情報:星を編む(講談社BOOK倶楽部)』
第2位 草凪みずほ「暁のヨナ」42巻(『花とゆめ』白泉社)
2009年に連載開始し、現在まで続いている人気作の最新刊。とある理由から城を追い出されてしまった王女様ヨナが生きる為に自ら剣をとり、特別な力を持つ四龍を探す旅に出るお話です。
私が小学生の頃からかれこれ十数年追っている作品であり、それだけに思い入れが強く、もう登場人物みんな家族、みんな大切のような気持ちで彼らを見守っていたのですが…。最新刊の展開が衝撃すぎてしばらく引きずりました。今も引きずっています。お願いだからヨナ一行、誰一人も欠けずに幸せになって…。
(参考情報:『暁のヨナ(花とゆめ【白泉社】)』
第3位 林史也「煙たい話」(『COMIC熱帯』光文社)
2022年6月から連載開始されたヒューマンドラマ作品です。みなさんは、大人になってから偶然、再会した高校の同級生のことをなんと呼びますか?男女だと特に顕著ですが、現代はただ「一緒にいたいから」という理由だけでは一緒にいることを許されない世界だと私は思っています。一方で、こんな世界だからこそ、関係に名前をつけないと不安になったり、それを求めてしまったりするのだろうと思います。そういう人と人との関係や世界をリアルに描いてくれているのがこの作品です。あれこれと考えさせられるので、ぜひ一度読んでみてください。
(参考情報:『COMIC熱帯』

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