川島ゼミ 観劇レポート(2024年1月期)

『エンジェリックライ』『Jubilee(ジュビリー)』
1月15日(水)18:00/東京宝塚劇場
おにぎり
2025年1月15日、私の人生でやりたいことの一つであった「宝塚を観に行く」という目標を達成した。そのきっかけをくれたゼミ生である田口さんには心より感謝している。記念すべき初の観劇作品は『エンジェリックライ』。永久輝せあと星空美咲の新トップコンビが率いる新生花組の第1作だ。嘘を封じられた堕天使アザゼルがトレジャーハンターのエレナと手を組み、秘宝「ソロモンの指輪」を巡る騙し合いに挑むという、ファンタジー要素の強い物語で、内容も難しすぎず純粋に楽しめる内容だった。当時の思い出に浸りながら、本レポートを記していく。
幕が開いた瞬間、まず驚いたのは「人が多い」ということだった。こう書くと否定的に聞こえるかもしれないが、決してそうではない。これまでの経験上、舞台の登場人物は主要キャラクターのみに絞られ、それ以外の役はアンサンブルが1人数役をこなして賄っている印象が強かった。さらに、舞台装置のない空間があれば、観客自身が想像で補うというのが普通だと思っていた。しかし、本作の冒頭で描かれた天界のシーンでは、白い衣装をまとった役者たちが舞台上を埋め尽くし、細部まで世界観が表現されていた。セリフのない役者たちも、後方にある本のページを埋めたり、天使同士で戯れていたりと、それぞれが「天使そのもの」として存在していた。その後のシーンでも、多くの演者が舞台に立ち、物語の臨場感をより引き立てていた。演者の多さは物語を豊かにするだけでなく、舞台に立つ喜びを彼らにもたらし、観客のみならず役者を含めた双方に特別な体験を与えていると感じた。
本レポートで同時に記述して良いのか迷うところではあるが、レヴュー『Jubilee(ジュビリー)』も実に素晴らしいものであった。煌びやかな舞台装置は、さながらイルミネーションのように美しく、これまで映像でしか見たことのなかったラインダンスや大階段を使った演出もついに生で見ることができた。宝塚ならではの銀橋に演者が現れた際には拍手が起こり、観客と役者が一体となって作品を盛り上げているのが伝わってきた。そして、途中には客降りもあり、少し遠い存在に感じていた宝塚が、私が観劇することの多い2.5次元舞台と類似する点があるのだと気づき、勝手に親近感も抱いた。観客を喜ばせるために工夫が凝らされたレヴューは、宝塚らしさが詰まった実に華やかな作品だった。
今回が初観劇だった私にとっては、見るものすべてが新鮮で、とても感動的な体験だった。多くの人を虜にするのも納得である。私自身も他の友人に「今度一緒に見に行かない?」とすぐに誘ってしまったほどだ。本レポートの内容は、普段から宝塚に親しんでいる人にとっては浅はかに感じるかもしれない。しかし、初心者ならではの視点で書いたこのレポートを、いつかまた観劇した際に読み返してみるのも面白いかもしれない。

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