教員・ゼミ紹介

曽田 修司 Shuji SOTA

曽田 修司 教授 Shuji SOTA, professor

<職名>
教授

<担当ゼミ>
芸術文化経営(実践ゼミ、展開ゼミ)

<研究領域>
社会学、芸術学、芸術・文化政策

自己紹介

80年、東宝株式会社入社。同演劇部宣伝プロデューサーとして帝国劇場、東京宝塚劇場、芸術座、日生劇場等の舞台公演の広報宣伝業務に従事。90年以降「国際舞台芸術交流センター」にて演劇・ダンスを中心とする舞台芸術の国際交流の実務を担当。95年には、「東京国際舞台芸術フェスティバル」(その後、「東京国際芸術祭」を経て現・フェスティバル/トーキョー)及び「芸術見本市(現・TPAM in Yokohama)」の立ち上げに関わり、以後、それらの運営事務局を担当(~99年)。02年より跡見学園女子大学マネジメント学部教授(専門分野はアーツマネジメント、文化政策)。03年~11年、NPO法人STスポット横浜理事長。他に、独立行政法人国際交流基金評価に関する有識者委員会委員(04年度~)、公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団理事(11年度~)、神奈川県立県民ホール指定管理業務実績評価委員会委員長(11年度~)、豊島区生涯学習推進協議会委員(第三期、第四期)、社団法人国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センター事務局理事などを務める。

学生の皆さんへのメッセージ

こんにちは。私は、アーツ・マネジメントと文化政策を専門に教えています。
アーツ・マネジメントとは、アート(音楽、演劇、ダンス、美術、など)をさかんにし、社会の中に役立てていくための取り組み(仕組み、技術)のことです。
自分の人生の中の宝物を見つけるために、アートはとてもよい入口です。学生の皆さんは、在学中になるべく多くのアートに触れるようにしてください。そのことが卒業後の皆さんの人生に広がりと深みを与えてくれると思います。

アート関連の業界で働きたい学生の皆さんへ

音楽、演劇、ダンス、美術、映画映像の業界で働きたいと思っている人は、観客聴衆の立場から、作り手の側の世界に一歩踏み込まなくてはなりません。自分自身がアーティストになるのでなければ、作り手と同じ現場を共有するスタッフの一員(アシスタント)としてかかわるところから第一歩をスタートさせてください。通常は、ボランティアやアルバイトがその糸口です。いろいろな分野の専門家が参加して行われる各種のワークショップ(体験実習の場)にも積極的にして挑戦してみましょう。

芸術文化経営(実践ゼミナール)

本ゼミナールでは、劇場やコンサートホールなどの舞台公演や美術展などの企画制作及び管理運営全般、あるいは文化イベントの運営等を行うアーツ・マネジメントのしくみを中心に、文化分野における経営のあり方を学び、職業として文化事業に関わっていくことの基礎を初歩から学びます。
将来の進路としては、民間の劇場、公立文化施設、舞台制作会社、イベント企画・制作会社、音楽事務所、プロの劇団や音楽団体、パフォーマンス・グループ、美術ギャラリー、編集プロダクション等で仕事をしたいという希望を持っている学生向きです。但し、この分野の就職状況は大変厳しく、平均的な大学生活を送って優秀な学業成績をとっていても、実際の就職には役立ちません。自分のやりたいことを明確にし、積極的に現場体験を積んで自分ならではの人脈をつくってください。たとえ回り道をしてでも自分で実力を身につけて目標にチャレンジする覚悟のある学生の応募を期待します。他方、このゼミでしっかり学べば、卒業後、他分野他業種に就職することになってもきっと役立ちます。また、これまでの先輩たちの実績を見ると、就職に際して特段不利になることもありません。

音楽、演劇、ダンス、美術など、広くアート全般に関わるマネジメントのしくみや経営のあり方について研究するとともに、実践体験に積極的に取り組みます。
ゼミに参加する学生は、グループまたは個人で、舞台公演や展示会を鑑賞しに行ったり、文化イベントに参加するなどの実践を積極的に行ってください。特に、夏休みのインターンシップの機会を利用して、芸術文化経営の実務をスタッフの一員として経験し、自ら考え、プロジェクト全体を見渡しながら行動する「実践力」を身につけるようにします。
後期(インターンシップ終了後)は、各回ごとにゼミ生が発表を行い、それを中心にゼミが展開していきます。その他に、各分野の専門家であるゲスト・スピーカーによる講義、各種芸術文化施設や機関の見学などを行います。
主なインターン先:劇場、劇団、芸術NPO、地方自治体や芸術文化系の財団が運営する公立文化施設、民間舞台制作会社など。学生独自の人脈で音楽プロデュース会社、イベント企画制作会社などにインターンに行った例もあります。
 平成24年度の主なインターンシップ先の例(注意:年度ごとにインターンシップ先は異なります):劇団四季、ティアラこうとう(江東公会堂)、武蔵野市立吉祥寺シアター、財団法人児童育成協会(青山劇場)、アゴラ企画・青年団、エイブル・アート・ジャパン、シアターガイド、NPO法人市民シアターエフ(深谷シネマ)、等

芸術文化経営(展開ゼミナール)

舞台芸術を中心に、美術、映画、ポピュラー音楽まで含めて、広義のアートに関わる活動が社会の中でどのように成り立っているのかを観察し、その理由を考察します。特に、個人的な「面白い」という感想が、「社会的に注目されているアート」とどうつながっていくのかを考察します。また、ゼミ生には、学外のアートの活動に積極的に関わり、実践を通じて、アートと社会の関わりについて学ぶ機会をつくることを強く奨励します。
このゼミで、また、学外での活動実践において、「アートの面白さを発見し、他人に伝える」訓練を行い、「大学でアートを学ぶ意味」や、「生きていく上でアートに触れることの意味」を自分の言葉ではっきりと話せるようになれば、就職活動にも実社会でのキャリア形成にも必ず役立ちます。
アート(広義)関連の仕事につきたい学生を歓迎します。

展開ゼミは、3年生と4年生の合同で、おおよそ以下のように進行します(予定)。

春学期

春学期(夏休みまで)は、主に3年生が、「自分が面白いと思うアートをみんなに報告する」作業と、「アートとアーツ・マネジメントに関わる基礎的な文献を読み、皆に紹介する」作業を二本立てで行います。「アートの面白さを伝える」ためには、そのための方法を考えなくてはなりません。アートのとらえ方は人さまざまです。自分の身近に自分とは違う考え方をする人が必ずいます。何故、自分と他の人では感じ方、考え方が違うのかを、納得するまで話し合ってみましょう。大学時代に、自分の意見をはっきり他人に伝える訓練をしておけば、社会に出てからも必ず役に立ちます。また、「アートとは何か」、「アートはどのように成り立っているのか」、「アートをさかんにするにはどうしたらよいか」などのテーマについて、文献を読んで、その内容について報告し、それをもとに全員で議論します。
4年生は、3年次(前年度)以来進行中の各自の研究内容を進化させつつ、3年生の報告(発表)に対して助言を行います。

秋学期

秋学期(夏休み明け)早々には、4年生はゼミ論文の第一稿を提出し、それ以後は、完成に向けて、何度も原稿を練り直します。卒業時のゼミ論文集には、4年生全員の論文を掲載します。3年生は、秋学期の半ば以降、各自研究テーマを絞り込み、学期末にはレポートとともに卒業までの研究計画書を提出します。

ゼミ長による紹介文

ごきげんよう。芸術文化経営ゼミ3年ゼミ長の山田です。私たちのゼミは舞台芸術を中心に、芸術について学んでいます。過去に行ったゼミ活動では実際に舞台を鑑賞に行ったり、公共ホールの見学をしたりなどもしました。
ゼミの先生である曽田修司先生はとても優しく指導してくださります。また、時には私達3年生が中心になって考察したりする時間を与え、4年生に意見をいただくというスタイルをゼミの中で行う事もあります。このように私達はゼミの中で自由に自分達のやりたい事が出来る場でもありますが、自ら自分達で動いて活動していかなければいけないという点でとてもやりがいのあるゼミ活動をしています。