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科目名倫理学概論
担当者神山 伸弘
開講期2025年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数2単位
授業の方法講義
授業形態対面(全回対面)
オンライン実施回
全回対面
授業題目人間の行為実践の原理
授業の到達目標人間の行為実践の原理を探求する。学生がこの原理を説明し、今日の倫理的課題を指摘し、それを自主的に探究・思索し、もってまっとうに判断できるようにする。
今年度の授業内容人間の行為実践の原理を探求する。出発点は人間の自由の意志論的な解明におく。このさい「善」を意志の動因及び目的とする意味を考察する。そうした倫理的拘束性を、法規範と道徳規範の同一性と差異を明確にしながら解明する。個人の主体的行為にかかわる倫理的課題を、その発生場面の社会的実践――家族、教育、労働、集団、政治など――に即して自由と善の関係として追究する。このさい、現代の応用倫理問題も俎上に載せる。
準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及びそれに必要な時間について読書と思索が求められます。
予習として、最低限、課題図書を読み、そこで書かれていることを熟読・熟慮してください。(各回2時間(90分)超)その成果は、レポートとして提出します。
復習として、最低限、講義ノートを整理し、各回に教師に提出します。(各回2時間(90分)超)
1回平均約190分
自習に関する一般的な指示事項最低限、参考文献で挙げたもののうち一つは、玩味しながら読みきってください。そこで挙げたものは、人文学科の学生であれば、読んでいるのが常識とされる、きわめて基本的で重要な書物です。
授業の特徴(アクティブラーニング)レポート
第1回

序 倫理学の原理を探求すること(導入)

第2回

第1章 意志の自由について

第1節 自由のとらえ方の諸相。その倫理的なものについて。

第3回
第2節 自由を実現する諸相。所有、交換・契約、逸脱、持続可能について。
第4回
第3節 行為実践の主体性と客体性。
第5回第2章 自由の責任について
第1節 法と倫理の関係。「正しい」こと(公正・正義)について。
第6回
第2節 意図と責任。「幸せ」と「善いこと」について。
第7回
第3節 良識の諸相。個人的なものと社会的なもの、「徳」について。
第8回第3章 倫理が問われる場面について
第1節 生命の尊厳。(生命倫理を含む。)
第9回
第2節 愛と家族。(ジェンダー倫理を含む。)
第10回
第3節 教育と労働。能力獲得の倫理性について。(企業倫理を含む。)
第11回
第4節 協働・連帯。個人と社会の関係、社会参画について。
第12回

第4章 善を実現することについて

第1節 倫理と政治の関係。民主主義の倫理について。

第13回
第2節 みずからが立法者であること。公共性の自覚的実現について。
第14回

第3節 平和を実現するプロセス。

授業の運営方法講述します。
ノートをとってください。ノートの提出を求めます。
ここに掲げる以外の参考書は、多岐に及ぶので、テーマごとに授業中に指示します。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法小論文・レポートに対しては、論旨の基調について、コメントして返却します。
講義ノートに対しては、冒頭数回においてその取り方の改善点を指導します。Teamsを利用。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
小論文・レポート 40% 古典的図書についての小レポート
小論文・レポート 60% 期末小論文
その他 0% 講義ノート(自筆)の提出を求め(各回)、上記「期末小論文」の得点に加算します。
テキスト 用いません。撰文を適宜配布します。
参考文献

アリストテレス『ニコマコス倫理学』、岩波文庫。

カント『実践理性批判』、岩波文庫。

ヘーゲル『法の哲学』、中公クラシクス。

その他、履修生への注意事項 授業を聴取しノートする能力が要求されます。  
                                           
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】