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科目名レトリック概論
担当者中村 聡
開講期2026年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数2単位
授業の方法講義
授業形態対面(全回対面)
オンライン60単位制限対象科目
全回対面
授業の到達目標・私たちが特に日常生活のなかで無意識に使っているレトリックに意識を向け、それらの表現を理論的に分析・解釈できるようになる。
・それらの技巧を自ら使うことによって、自らの言語生活を豊かなものにできる。
・普段の生活であたりまえのように使ってきた言語表現を掘り下げて考えることによって、言語現象を理論的に考察する視点を持てるようになる。
今年度の授業内容レトリックは、自分の考えを巧みに表現して相手を説得するための弁論術、文芸作品において読者に強い印象を残すための言葉の技法として認識されています。この授業では後者の言語的技巧に焦点を当てる。技巧とはいうものの、これは別に作家、詩人、作詞家、コピーライターなどの特別な才能を持つ、ことばのプロフェッショナルたちだけに限らず、実は日常の何気ない会話に広く浸透し、われわれの言語活動を支えています。本講義では、日本語・英語を中心に、講義前半では比喩表現を、後半ではその他の誇張、皮肉、言葉遊びなどの言語技巧を、言語学の視点から探ってゆきます。考察の対象とするレトリックの実例は、小説、歌詞から電車内の広告、新聞の折り込みチラシ、TVコマーシャルまで、多岐に亘ります。これらの実例は、担当教員が配布資料で示すほか、履修生にも提供してもらうこともあります。


準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及びそれに必要な時間についてテストを行う際には,事前(原則として実施する前の週の授業内)に範囲を伝えるので,テスト準備が授業の復習となるでしょう。 1回平均約190分
自習に関する一般的な指示事項ふだん見聞きする言葉(CMや歌詞を含む)を、授業で学んだ言語的技巧がどのように使われているかを意識して観察してください。
授業の特徴(アクティブラーニング)リアクションペーパー/ミニテスト
第1回レトリック(rhetoric) という言葉が指すもの

擬人法 (personification): うちのクルマはガソリンをよく食うんだよね。

擬物法 (hypostatization):    私、実はかなづちなの。 
第2回直喩 (simile) : ひまわりのような まっすぐなその優しさを 温もりを全部(秦基博 作詞『ひまわりの約束』)
第3回隠喩 (metaphor): 「きのこの山」(明治製菓), 「雪見だいふく」(ロッテ)
第4回換喩 (metonymy): 「カメラを回す」って一体どこを回しているの?;「自転車を漕ぐ」っていうけれど、本当はペダルを漕ぐんじゃないの?
第5回提喩 (synecdoche): お花見って実際は桜見でしょう?
第6回共感覚法 (synesthesia): 若く明るい歌声、黄色い声,緑の風
第7回概念メタファー (conceptual metaphor): 「政権争い」「選挙に勝つ」「政敵」「選挙戦」「出馬する」の根底にあるメタファーは?
第8回誇張法 (hyperbole): 昨日の練習はきつくて死んだ。 

列挙法 (accumulation): ゆう子あい子りょう子けい子まち子かずみひろ子まゆみ 似たよな名前はいくらもあるのに 私じゃ駄目ネ(中島みゆき 作詞『あの娘』)
第9回トートロジー (tautology): 自分は自分、他人は他人

曲言法 (litotes): これって楽しくなくない?
第10回アイロニー (irony): また予選で落ちちゃったな。君のおかげだよ。ありがとう。
第11回オクシモロン(oxymoron): 35歳の少女、大学でない大学

誤用語法 (malapropism): 「したづつみを打つ」「おじゃまたくし 」
第12回オノマトペ (onomatopoeia): 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。(宮沢賢治 著『注文の多い料理店』)
第13回掛詞 (paranomasia): 『家事ヤロウ』(テレビ朝日 放映番組)、「アボカ丼」(料理愛好家 平野レミの造語)
第14回押韻法(alliteration):    セブンイレブンいい気分(セブンイレブンCM)

類音法 (paronomasia) : スカッとさわやかコカ・コーラ(コカ・コーラCM)
授業の運営方法担当教員が作成した配布資料に基づき講義形式で授業を進めます。授業の内容に関するテストを数回(5回程度)実施します。加えて,毎授業ではないが授業内課題(リアクションペーパー)を出します。


課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法テストに対するフィードバックは,結果を知りたい履修学生に対して一対一で口頭で行います。授業内提出課題に対するフィードバックは学生名は伏せて,授業内に口頭で行います。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しない
小論文・レポート 0% 実施しない
授業参加 30% 授業内課題;自主的発言の回数;授業への姿勢
その他 70% 授業内に5回程度実施するテスト
評価内容(評価方法、評価基準4) 授業内に5回程度実施するテスト
テキスト 担当教員が資料を毎回の授業で配布するので購入の必要はありません。
参考文献 佐藤信夫.  1992. 『レトリック感覚』 講談社学術文庫.
佐藤信夫.  1992. 『レトリック認識』 講談社学術文庫.
瀬戸賢一・宮畑一範・小倉雅明 (編著).    2022.  『「例解」現代レトリック事典』  大修館書店.  
杉田淳子(編).  2014.『宮沢賢治のオノマトペ集』ちくま文庫.

その他、履修生への注意事項 ・授業中に「机に突っ伏して」いる場合は、授業を聞いてくれていないと判断します。事情があって、やむをえずそうなるときがある場合は予め、体調が悪くてそうなってしまった場合は授業終了直後に教員に伝えてください。

・授業中にスマホやタブレットやPCを操作している場合は、授業を聞いてくれていないと判断します。事情があって操作する必要があるときは、予め、あるいはその場で、あるいは授業終了直後に教員に伝えてください。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】
カリキュラムマップ【文学部 現代文化表現学科】
カリキュラムマップ【文学部 コミュニケーション文化学科】