科目名 | 教育相談及びカウンセリング | |
担当者 | 品田 笑子 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 学校に在籍している児童生徒は,遭遇する課題を乗り越えて発達していく。教師は児童生徒を「言語的および非言語的なコミュニケーション」すなわちカウンセリング対応を活用し支援することを求められている。そこで,ここでは児童生徒の教育的課題を理解し、教育相談及びカウンセリングについての基本的な理論と技法を身につける。 | |
授業の達成目標 | 児童生徒が学校生活で直面する発達上の課題についての理解を深め、教師として教職員及び学校外の関係諸機関と連携協力して対処していくための知識と技術を身につける。 この「身につける」は、「学んだ知識や技術を教育実践につなげる心構え」と考えている。そのために、授業では、基本的な技術を能動的にグループワークで試しフィードバックをもらったり、学んだ知識や体験したことを伝え合い視野を広げたりすることを重要視したい。 また、教育相談&カウンセリングの内容は教育相談担当だけが必要な理論・技法ではなく、教職員一人ひとりにとって必要なものだと思っている。さらに取り上げたトピックを中心に、変化している現状(現在地)への対応を個別対応及び集団対応を視野に入れながら考えていく。 |
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今年度の授業内容 | 1.生徒が学校生活で遭遇する発達上の課題や現代の学校教育の問題について理解する。 2.生徒の実態を把握し、教師及び教育相談担当者としての支援方法について理解し、活用できる。 3.生徒の発達を支援する予防・開発的な心理学的手法(カウンセリングを含む)について体験を通して理解し、活用できる。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 常に学校や教育に関するニュース等で気になる記事を収集し、教育相談やカウンセリングの視点からとらえる訓練をしておくこと。また、配付資料を精読し、実生活で試行できる技法に取り組み,参考文献に触れ,知識と視野を広げる。特に教育用語やカウンセリング関係の専門用語を理解して、それらを自分の言葉で表現できるようにすること。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 準備学修の内容を意識し、実生活でトレーニングできる思考法や技法に取り組む。 | |
第1回 | ・ガイダンス〜自己紹介と授業の進め方、課題、評価について ・学校教育の現状と教師の役割 |
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第2回 | ・学級集団育成とグループアプローチ①構成的グループエンカウンター |
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第3回 | ・学級集団育成とグループアプローチ②ソーシャルスキルトレーニング |
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第4回 | ・子どもたちが教師をとらえる特徴と必要な指導行動:リーダーシップ・勢力資源 |
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第5回 | ・学級集団のアセスメントと対応:理論編 | |
第6回 | ・学級集団のアセスメントと対応:事例研究 |
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第7回 | ・カウンセリングの基本技法①基本的傾聴技法の理解 | |
第8回 | ・カウンセリングの基本技法②ロールプレイによる応答練習(対生徒) | |
第9回 | ・カウンセリングの基本技法③ロールプレイによる応答練習(対保護者) | |
第10回 | ・発達障害など様々なニーズをもつ生徒への対応の基礎知識 |
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第11回 | ・教師に必要な精神疾患の基礎知識:“うつ”を中心に | |
第12回 | ・個別の課題に対する生徒指導①不登校 |
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第13回 | ・個別の課題に対する生徒指導②いじめ、非行 |
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第14回 | ・学級集団育成とグループアプローチ③構成的グループエンカウンター(ふりかえり) ・まとめ |
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授業の運営方法 | ・レクチャーおよび演習(小グループによる体験・ディスカッション・シェアリング) ・遠隔授業になる場合には,トピックによって双方向のリアルタイム授業,「教材配布と課題レポート提出」,異なるトピックをグループ交代で対面授業と「教材配布と課題レポート提出」を並行する可能性がある。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | ・レポート回収後、コメントを書き、ポータルで返却する。紙面によるレポート提出の場合は、次回に返却する。 ・提出されたレポートの中から、履修者同士が理解を深めたり視野を広げたりできる見解を抜粋し、配布物で反映する。 ・提出されたレポートを読み、補足が必要な内容については次回で解説する。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない |
小論文・レポート | 40% | 最終レポート |
授業参加 | 30% | グループワークへの参加,発表 |
その他 | 30% | 毎回の課題に関する小レポート |
テキスト | ・トピックに合わせて資料を配布する。 |
参考文献 | ・文部科学省『中学校学習指導要領』 ・文部科学省『高等学校学習指導要領』 ・文部科学省『中学校学習指導要領解説 総則編』 ・文部科学省『高等学校学習指導要領解説 総則編』 ・文部科学省『生徒指導提要(改訂版)』※令和4年12月発行PDF ・河村茂雄著『教師のためのソーシャルスキル』誠信書房 ・河村茂雄編著『教育相談の理論と実際~よりよい教育実践をめざして~(改訂版)』図書文化 ・國分康孝・國分久子総監修『構成的グループエンカウンター事典』図書文化 ・國分康孝著『カウンセリングの技法』誠信書房 |
その他、履修生への注意事項 | <遠隔授業での出欠の取り方について> ・遠隔授業日はTeams参加者リストによる参加者確認と授業終了後に課題小レポートの提出を以て出席とする。 <「授業の実施方法」の具体的内容・対面授業について> ・90分参加し,課題小レポート提出をもって出席とする。 <遠隔授業になった場合について> ・原則的にMicrosoft Teams を使用します。その場合には掲示登録もしくは課題管理で履修生宛にTeamsのコードを伝えます。その場合にはTeamsにアクセスし,チームに参加してください。 |
実務経験の概要 | 小学校教諭,公認心理師,学校心理士,ガイダンスカウンセラー,上級教育カウンセラー |
実務経験と授業科目との関連性 | 小学校教諭として25年間勤務,以降は小学校、中学校及び教育委員会(区市町村,県)から依頼を受け,教師支援活動を継続している。これらの経験を活用しながら,この授業では,生徒が学校生活で直面する課題を理解し,教師として必要な生徒を支援していく知識・理論と技術を伝えていく。 |