科目名 | 臨床心理学演習IIB | |
担当者 | 阿部 洋子 | |
開講期 | 2023年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 4年 | |
単位数 | 1単位 | |
授業の方法 | 演習 | |
授業題目 | 高齢者と高齢者を取り巻く家族・社会の問題を考える | |
授業の達成目標 | 高齢化社会を迎えるに当たり、在宅介護が進むことが予想される。その中で、家族介護者の心に生じる介護負担感、介護肯定感について説明できる。更にケアラーのための休息であるところのレスパイトケア、レスパイト入院などについて説明できる。 | |
今年度の授業内容 | 高齢者、認知症高齢者というケアを受ける側ではなく、家族介護者(ケアラー)の抱える問題に注目し、介護負担感、介護肯定感などが、どのような心理機制をなしているのかについて、論文を講読することで知見を深めてもらう。受講生自らが調べ、発表する。コメントはその都度行うが、受講生相互の活発な議論を促進させたい。また現場でどのような状況にあるのか、高齢者、認知症高齢者、家族介護者と直接関わることができるよう実践の場に参加してもらい、座学に留まらない授業にしたい。また受講生の興味関心に沿ったテーマを、科学的論文として作成できるよう指導する。 学生自身が調査・研究・発表していくゼミナール形式の授業であり、臨床心理学における専門的な学修の総仕上げに位置づけられる。自身の研究をまとめ上げ、総括する。 |
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準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 事前にポータルに掲出する各回の講義資料を読み、疑問に思うことを予め整理しておく。講義終了後は、配付プリントや講義ノートを見直して、自分なりにまとめ直し理解を深めておくこと。 | 合計15時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 図書館に設置されている各種ビデオや書籍などを積極的に利用することを勧める。高齢者の施設の問題や、ADLなどについてはインターネットで最新情報の入手が可能なので、そうした方法も積極的に活用して欲しい。 | |
第1回 | オリンテーション | |
第2回 | レスパイトケア(1)レスパイトケアとは何かについて学ぶ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(1)。 | |
第3回 | レスパイトケア(2)歴史を学ぶ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(2)。 | |
第4回 | レスパイトケア(3)レスパイト入院とは何かについて学ぶ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(3)。 | |
第5回 | レスパイトケア(4)レスパイトケア、レスパイト入院の問題点について学ぶ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(4)。 | |
第6回 | レスパイトケア(5)まとめ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(5)。 | |
第7回 | 介護負担感と肯定感(1)介護負担感について学ぶ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(6)。 | |
第8回 | 介護負担感と肯定感(2)介護負担感に関する論文を講読し、討論する。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(7)。 | |
第9回 | 介護負担感と肯定感(3)介護肯定感について学ぶ。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(8)。 | |
第10回 | 介護負担感と肯定感(4)介護肯定感に関する論文を講読し、検討する。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(9)。 | |
第11回 | 介護負担感と肯定感(5)。卒論作成に向けての文献講読およびデータ入力、分析(10)。 | |
第12回 | 家族介護者、ヤングケアラーとは何かについて学ぶ。 | |
第13回 | 家族介護者、ヤングケアラーの抱える問題点について学ぶ。 | |
第14回 | ゼミ内での卒業論文発表会(1)。 | |
第15回 | ゼミ内での卒業論文発表会(2)。 | |
授業の運営方法 | 教員の講義だけでなく、受講生の発表、討論、グループワークを取り入れて授業を進めます。理解を深めて貰うために、ビデオやYou Tubeなどを視聴して貰います。 授業の様子は毎回録画を行いますので、必要に応じて繰り返し視聴することが出来るように致します。配付資料はポータルの「教員からの連絡」を用いて配信致します。レポート提出は毎回の授業で150~200字程度の感想・考察を書いて貰い、ポータルの「課題提出」から行って貰います。 |
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課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎回の授業で提出して貰うミニレポート(200字程度の感想と考察)はポータルで回収し、後日、その中から特徴的な見解を紹介致します。誤解があることが分かれば、それについての解説を行います。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない。 |
小論文・レポート | 70% | 講読した論文をまとめたレポート(40%)、ワークに関するレポート(30%)。 |
授業参加 | 30% | ワークなどへの積極的な参加、講読した論文の発表と討論への積極的な参加(30%)。 |
その他 | 0% | 実施しない。 |
テキスト | 新里和弘監修 NPO法人Dカフェnet著『認知症の人と家族のための「地元で暮らす」ガイドブックQ&A』(1800円+税)メディカ出版。 |
参考文献 | 佐藤浩一・越智啓太・下島裕美 編著『自伝的記憶の心理学』(北大路書房)2008年。 志村ゆず・鈴木正典 編著『写真でみせる回想法』(弘文堂)2004年。 やまだようこ 編著『人生を物語る』(ミネルヴァ書房)2000年。 |
関連ページ | 認知症、回想法、ユマニチュードに関するページ。 |
その他、履修生への注意事項 | 【出席の取り方】 対面授業で実施する場合は、授業回ごとにポータルの「出席管理」のコード番号をポータルの「掲示登録」から事前に連絡致します。その機能を使いスマートフォンで出席登録をして下さい。なお出席チェックは授業開始から30分までとし、それ以降は出席チェックが出来ないように設定致しますので御注意下さい。 遠隔授業で実施する場合は、授業回ごとの課題を授業実施当日23:59までに提出することをもって出席扱いと致します。 【授業の実施方法】 遠隔授業で実施する場合は、ポータルの「掲示登録」に掲出した資料とTeamsによるリアルタイム配信で行います。通信環境が悪く視聴が困難な場合を想定し、授業は録画し、出来るだけ早く配信するように致します。初回授業開始までに履修生宛てにTeamsのコードをお伝え致します。遠隔授業の日は毎回そのTeamsにアクセスして御参加下さい。配付資料は、通信環境の問題もあると思いますので、授業開始日以前に閲覧することが出来るように心掛けます。 【ビデオ視聴、ディスカッション】 遠隔授業で実施する場合は、連続して90分間のビデオ視聴は難しいと思われます。そこで40分視聴―5分休憩ー40分視聴などを考えております。視聴後、ディスカッションを実施して貰い、考えを共有して貰います。 【外部講師による特別授業、校外見学】 コロナ感染状況によりますが、校外見学・授業の実施や、外部講師の招聘を予定しております。先方の御都合によりますので、現時点では第何回目に実施出来るかは未定です。確定次第、ポータルでお伝え致します。そのため現時点での予定回数がズレていくことがあるので予め承知しておいて下さい。 |
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