科目名 | 臨床教育学 |
担当者 | 東 宏行 |
開講期 | 2024年度秋学期 |
科目区分 | 週間授業 |
履修開始年次 | 3年 |
単位数 | 2単位 |
授業の方法 | 講義 |
授業題目 | 臨床教育学の理論と実際 |
授業の達成目標 | 目的:臨床教育学に関する基本的概念の整理と理解、さらに実践上のイメージの獲得を目的とする。目標:現代の子どもや若者の学校臨床問題を主な対象とした、理論の概説、制度の概要、事例紹介、かかわり方の実際について講義をする。具体的には、不登校、いじめ、ひきこもり等に対して、どのような理論(考え方)や制度があるのかを理解した上で、事例をもとにかかわり方の実際について考察を深めることができるようにすることが目標である。特に、実践上必要となる視点や理論を修得し、様々な事例から、実践的な支援方法についてイメージし考察を深められるようにすることが中心的な目標である。 |
今年度の授業内容 | 講師の臨床現場での経験(特にスクールカウンセラー)を交えながら、臨床教育学を巡る諸概念の解説や基本的理論と資料の整理、様々な事例の紹介を含めた講義内容にする。不登校、いじめ、ひきこもり等については、基本統計や対応マニュアルを活用しながら理解を深めた上で、具体的な事例や現状について解説をする。また、支援方法についてイメージし、支援のポイントや課題について、受講生が考察を深められるような授業を展開する。制度の概要については、対応マニュアルや関連法令を含めて解説する。特に近年の特徴である、SNSの普及に伴うネットやケータイ・スマホのトラブルに関する課題について、具体的事例を含めて授業内容を構成するとともに、コロナ禍の中で起こった様々な事象についても取り上げる。受講生の質問に回答しながら進めるセッションでは、質問内容に即した授業内容にする。 |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 毎回の授業で、次回の内容やポイントについて触れます。その内容に関してイメージをしたり、各自の問題意識や関心事項を整理、確認して下さい。復習には、授業中に配布したレジュメ・資料等を整理し、関連情報を各自で調べてみてください。特に各種調査結果や統計資料については、授業では一部しか紹介しないため、各自で目を通しておくとよいです。その他、自習に関する一般的な指示事項を参照。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 文部科学省のホームページ、教育関係のニュースには、日常的に目を通すようにしておくとよいです。臨床教育学は幅のある分野なので、心理カウンセリング、生徒指導、学校教育等に関連した出来事や理論に関心を持ち、諸課題を調べ、考えることが自習になります。最新の情報は、文献だけでなくインターネット上から収集することも必要です。 |
第1回 | 導入1_臨床教育学の輪郭(学校臨床問題に対応する実践的理論) |
第2回 | 導入2_学校教育相談の実際(スクールカウンセラーの仕事と現状) |
第3回 | 導入3_教育における「臨床」の意味と具体的事例の全体像(学校臨床問題の輪郭) |
第4回 | 学校臨床問題の概要:学校臨床問題の全体を概観し、近年の特徴を把握する(4回目以降は受講生からの質問に回答する形式で授業を行うため、多少内容が変更される場合があります。)。 |
第5回 | 不登校等への支援1:保護者と教師を支援するための視点(連携を促進するかかわり方) |
第6回 | 不登校等への支援2:待ち方と促し方の実際(「待ちましょう・見守りましょう」の意味と内容を理解する) |
第7回 | 不登校等への支援3:子どもの心情変化の特徴とかかわり方のポイント |
第8回 | ひきこもりの現状と支援の実際(理論、支援制度、対応マニュアル) |
第9回 | 児童虐待・子どもの貧困の現状と支援の実際(法令、現状を含む) |
第10回 | 教育相談制度と支援施設1:学校内・学校周辺の支援施設とその特徴 |
第11回 | 教育相談制度と支援施設2:地域保健・医療機関を含めた支援施設とその特徴 |
第12回 | SNS/ケータイ・スマホによるトラブルへの対応:ケータイ・スマホによって変化した関係とトラブルの現状及び関連法令 |
第13回 | いじめの現状と対応方法1:いじめに関する理論と関連する諸事例から見えてくること |
第14回 | いじめの現状と対応方法2:いじめに関する法・制度と対応の実際 |
授業の運営方法 | 3つのセッションに分けて授業を進めます。第1セッションでは、導入として臨床教育学概説の授業を全3回行います。第2セッションでは、受講している皆さんからの質問に回答しながら解説して行く方法で授業を進めます。第3セッションでは、不登校、ひきこもり、SNS/ケータイ・スマホ、いじめ等の課題について、テーマ別に解説をします。第2セッションは、質問の内容や量によって多少の変更があります。 |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎回リアクションペーパーを課します。5分程度で、質問や感想等を記述して頂きます。次回以降の授業で、その内容へのコメントや質問への回答をします。 |