科目名 | 力動論的アプローチ | |
担当者 | 内田 亮 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 力動的アプローチの理論と実践 | |
授業の達成目標 | 本講義では、心理臨床における力動的アプローチ、特にその源流と見なされる精神分析の成立過程と諸技法に関して取り上げる。催眠より始まる力動的心理療法前史、精神分析の祖ジークムント・フロイトの生涯と理論、そしてその理論が実際の臨床実践においてどのように用いられるのかに関する基礎的な知識を獲得することを目標とする。 | |
今年度の授業内容 | イントロダクションとして今日の心理臨床における多様性に触れたうえで、力動的アプローチの位置づけについて説明する。そのうえで前半7回は、力動的アプローチの成立過程とそこに大きな役割を果たしたフロイトを始めとする臨床家の人物像と彼らの理論を概説する。さらに後半6回では、力動的アプローチを用いた治療過程がどのように進行していくのか、そしてそこで力動的な技法がどのように用いられるのかについて説明を行う。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 予習については、事前に参考資料の関連箇所を読み、内容の理解に努める(2時間)。復習は、講義内容についてのノートを振り返り、講義内で紹介された資料について調べるなどして理解を深めること(2時間)。さらに試験前には講義全体の復習を行うこと(最低4時間)。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 講義内で紹介する参考文献、資料などを用いて予習及び復習を行うこと。 | |
第1回 | イントロダクション | |
第2回 | 力動的心理療法前史:催眠とヒステリー | |
第3回 | フロイト➀:神経医学者フロイトとヒステリー研究 | |
第4回 | フロイト②:精神分析の成立 | |
第5回 | フロイト③:フロイトの症例 | |
第6回 | フロイト④:理論的展開 | |
第7回 | フロイトの継承者たち:第一世代の分析家達(+ユング) | |
第8回 | フロイトの継承者たち②:クライン、アンナ・フロイト、ウィニコット、ビオン | |
第9回 | 力動的アプローチの実践➀:治療の設定とアセスメント | |
第10回 | 力動的アプローチの実践②:治療における転移と逆転移 | |
第11回 | 力動的アプローチの実践③:技法 解釈と支持的介入 | |
第12回 | 力動的アプローチの実践④:行動化と行き詰まり | |
第13回 | 力動的アプローチの実践⑤:面接の終結と力動論的アプローチの応用 | |
第14回 | まとめ | |
授業の運営方法 | 配布資料を用い、講義形式で行う。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | レポート回収後、特徴的な見解の紹介や典型的な誤解について解説を行う。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 58% | 客観式の試験によって授業目標を達成しているかを評価する。 |
授業参加 | 42% | 授業後レポートの提出率によって参加度を評価する。 |
参考文献 | 藤山直樹『集中講義・精神分析 上・下』(岩崎学術出版社) 松木邦裕『対象関係論を学ぶ』(岩崎学術出版社) 吾妻壮『精神分析的アプローチの理論と実践 アセスメントから介入の技術まで』(岩崎学術出版社) セーラ・フェルス・アッシャー『精神分析的サイコセラピー入門』(岩崎学術出版社) |
その他、履修生への注意事項 | 初回時に講義概要と諸注意について伝えるので、受講希望者は必ず出席すること。出席のカウントはスマホ出席で行う。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【心理学部 臨床心理学科】 |
実務経験の概要 | 臨床心理士、公認心理師 |
実務経験と授業科目との関連性 | 心理臨床実践の経験及び研究をつうじて講義を行う。 |