科目名 | 健康教育概論 | |
担当者 | 鈴木 眞理 | |
開講期 | 2023年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 健康教育概論 | |
授業の達成目標 | 健康教育は健康の維持・増進、疾病の予防・治療、安全教育、性感染症予防教育のために、エビデンスに基づいた行動変容をいかに起こさせるかという心理学の一分野である。本授業の目標は、1)健康行動モデルを説明できる、2)健康教育の方法と手順を説明できる、3)健康教育で扱われる課題について説明することができる、である。 | |
今年度の授業内容 | 健康教育の歴史、健康行動モデル、健康教育の方法と手順を概説して、家庭・学校・職場・医療・福祉現場などいろいろな現場での健康教育の必要性と内容を解説する。さらに、メタボリック症候群に関連する肥満や運動不足、喫煙、飲酒、薬物乱用、性感染症、ストレスマネジメント、健康日本21など行政事業や被災地での健康教育の実際の内容を解説する。 | |
準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 1)使用するスライドのPDFを授業前にポータルの授業資料管理に掲載するので、予習して疑問点を整理しておくこと。 2)出席管理と授業の理解度を把握するために、毎回、クリッカー管理で1題の質問を提出して、次の授業でフィードバックを行う。質問に心理学検定の試験問題を引用する場合は、正解と解説をフィードバックするので、授業後に復習すること。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 期末テストは実施せず、小論文で評価する。日頃からインターネット、新聞、雑誌などメディアや著書で健康教育に関する話題を心がけて読んで、小論文のテーマを探しておくこと。 | |
第1回 | 健康教育の歴史、ヘルスプロモーション、健康心理カウンセリング:健康教育の歴史とキーワードであるヘルスプロモーションについて概説し、健康教育に有効な技法である健康心理カウンセリングを紹介する。 | |
第2回 | 健康行動のモデル、行動リスク要因: 個人、個人間、社会での健康行動モデル、ブレスローや「健康日本21」による心身の健康状態に影響を及ぼす行動リスク要因を知る。 |
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第3回 | 健康教育の方法と手順:討論、ロールプレイや体験型教育、ソーシャルメディアなどの方法と企画・実施・評価、ヘルスプロモーション、プリシード・プロシードモデルなどの手順を学ぶ。 | |
第4回 | 健康教育の実際1):生活習慣病における肥満や運動の保健指導を概説する。 | |
第5回 | 健康教育の実際2):タバコの弊害と禁煙指導や治療を概説する。 | |
第6回 | 健康教育の実際3):アルコールと薬物乱用を概説する。日本の飲酒ガイドラインの内容と根拠を解説する。アルコールや薬物依存の実態と予防や治療を経験者のドキュメンタリービデオ視聴を含めて紹介する。 | |
第7回 | 健康教育の実際4):性感染症予防の健康教育の内容を概説する。個々の感染症の感染経路と症状、予防方法と治療を説明する。 | |
第8回 | ストレスマネジメントのための健康教育:うつ病などにメンタル疾患予防のストレス対策を概説する。 | |
第9回 | 学校での健康教育:学校教育での健康教育の必要性と内容を紹介する。いじめ防止プログラムで使用されるビデオを視聴する。 | |
第10回 | 職場での健康教育:「健康経営」の取り組みや健康経営優良法人認定制度を紹介する。 | |
第11回 | 医療・福祉場面における健康教育:医療・福祉現場では健康教育が基本となる。消毒薬の適応と使い方、処方薬の正しい内服方法、点眼薬、塗布剤、貼付剤など正しい使い方を解説する。 | |
第12回 | 行政の健康作り・健康教育の施策:健康寿命の延伸を目的とした「健康日本21(第二次)」と健康教育を紹介する。 | |
第13回 | 被災地における健康教育 :被災地での病気の予防、こころのケアのための健康教育を紹介する。 | |
授業の運営方法 | スライドを用いて授業を行う。授業スライドのPDFは授業資料管理に掲載している。食事や私語は慎むこと、脱水予防のための飲水は許可。出席は授業時間内にクリッカー管理で提出する質問にクリックで回答することで確認する。授業時間内にクリックする時間を確保するので、スマホやパソコンを持参すること。授業時間内にクリックができない場合は申し出ること。13回すべての講義に出席するだけで単位取得は可能である。 |
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課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | クリッカー管理の質問への出席者の回答、正解と解説は次の授業の冒頭でフィードバックを行う。 小論文は全体の講評と各自の論文へのコメントを、ポータルの課題管理で小論文提出期限後2週間以内にフィードバックする。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 試験は実施しない。 |
小論文・レポート | 40% | 「健康教育」に関する話題を探し、それに対する800字以内の小論文を作成する。 |
授業参加 | 60% | クリッカー管理で回答することで出席とする。 |
その他 | 0% | 実施しない。 |
テキスト | 指定なし |
参考文献 | 健康心理学基礎シリーズ ④ 健康教育概論 日本健康心理学会編 実務教育出版 ヘルスリテラシー[健康教育の新しいキーワード] 福田洋・江口泰正編著 大修館書店 |
関連ページ | 日本健康心理学会 http://jahp.wdc-jp.com/health/health1.html 一般社団法人日本健康教育学会 http://nkkg.eiyo.ac.jp/ |
その他、履修生への注意事項 | 対面授業ではパワーポイントの授業スライドを映写して講義する。ポータルのクリッカー管理でクリックすることで出席とする。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【心理学部 臨床心理学科】 |