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科目名老いと女性
担当者中野 洋恵
開講期2023年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目ジェンダーの視点から「老い」を社会学的に考える
授業の達成目標「老い」を個人の身体的変化としてだけでなく、その社会・文化的な位置づけについて理解を深める。社会の中での「老い」の課題は男女で異なっている。避けることのできない「老い」に対して、どのように向き合っていくのかを自ら深く考えることができる。
今年度の授業内容女性にとっての「老い」の持つ課題は、男性にとってのそれと何か違いがあるのか。あるとしたら、どこが異なっているのかそれはなぜなのか。この問いは、実はとても社会学的である。
現代社会において「老い」はネガティブに捉えられているが、歴史的、また他文化との比較を通して、「老い」のイメージや高齢者の役割、社会的地位等は多様であったことを知る。また、実際に多様な生き方の高齢者を知ることで、「老い」のイメージがメディア等によって「つくられた」ものであることを理解する。つまり、社会的・文化的に構築されたものであると捉えることができる。また若い世代にとっては「老い」は遠いものであると考えられがちであるが、ある日突然「老人になるわけではなく、私たちの生活の延長線上にあることから「自分ごと」として考えたい。どのように生きていくか、「老い」をどう迎えるかを考えることはできる。授業を通して、若さの称揚やアンチエイジングの背後にある人々の意識、弱さを理解しつつ尊厳ある生が保障される社会のあり方を考える。
準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について事前にポータルに掲出する各回の講義資料を読み、疑問等をあらかじめ整理しておくこと。講義終了後は、配布資料や講義ノートを見直して自分なりにまとめ直し理解を深めておくこと。紹介した参考資料にも目を通し、さらに広い知識を身につけること。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項新聞(紙媒体)やテレビ、ネットのニュースに常に注意し、その内容を批判的に受け止める姿勢を身につけること。
 第1回オリエンテーション  何を学ぶか、何のために学ぶか

 第2回寿命の伸びと高齢化 高齢化は何が問題なのか
 第3回日本の人口構造の変化 日本社会の人口構成はどのように変わってきたのか
 第4回戦後日本の家族の変化
 第5回少子高齢化社会の問題
 第6回「老い」とは何か
 第7回介護の問題 誰が高齢者の介護をするのか 性別役割分業を考える
 第8回介護保険制度について
 第9回介護者になるということ
 第10回介護の社会化と家族意識の変化
 第11回高齢者をめぐる諸問題 (1)経済的格差
 第12回高齢者をめぐる諸問題(2)孤立
 第13回「老い」を迎えるまえに今をどう生きるか(1)女性と仕事
 第14回「老い」を迎えるまえに今をどう生きるか(2)人間関係
 第15回まとめ 高齢社会を支えるための方策
授業の運営方法講義形式による。教科書は使用しない。適宜、資料プリントを配布する。
対面授業を前提とするが、遠隔授業についてはzoomを使いリアルタイムで行う。URLは毎回、事前にポータルの掲示を通じ連絡する。
課題提出をもって出席と見なす。
課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法講義終了後にリアクションペーパーの提出、もしくは課題に関する小レポートを課す(ポータルに提出)。次回、匿名で意見を紹介することによって、多様な意見の共有と双方向的な授業をめざす。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 40% 論述式の試験によって、授業目標の達成度によって評価する。
小論文・レポート 30% 授業内レポートの提出によって参加度を評価する。
授業参加 30% 積極的・協力的な授業態度によって評価する。
テキスト テキストは特に指定しない。授業前に資料をポータルに掲載する。
参考文献 必要に応じて授業で紹介する
関連ページ 国立女性教育会館 https://www.nwec.jp/
国立社会保障・人口問題研究所 https://www.ipss.go.jp/
内閣府男女共同参画局 https://www.gender.go.jp/
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/
その他必要に応じて授業の中で紹介する


その他、履修生への注意事項 対面授業を前提とするが、遠隔授業についてはzoomを使いリアルタイムで行う。URLは毎回、事前にポータルの掲示を通じ連絡する。
課題提出をもって出席と見なす。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【観光コミュニティ学部 コミュニティデザイン学科】