科目名 | 出産・育児のセーフティネット | |
担当者 | 中野 洋恵 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 現代の出産・育児の実態と課題、対策について考える | |
授業の達成目標 | この授業では次の点を成果目標とします。 ①出産・育児を取り巻く環境は大きく変化している。現在、日本政府は少子化に対応すべき政策として「異次元の少子化対策」が検討されている。少子化が進むのはどうしてか 歴史的・社会的に捉えることでその要因を理解し、説明できるようになる。 ②現在の子育ての実態と課題を明確にし、それを解決するためのさまざまな取り組みを理解し、説明できるようになる。 ③出産・育児を個人的な問題として捉えるだけではなく、社会構造との関連が大きいことを理解する。そして、子育てしやすい環境を作っていくためには、私たちは何を考えるべきか、何ができるのか等について考え、説明できるようになる。 |
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今年度の授業内容 | この授業は、現代日本における子育ての実態から課題を把握するとともに、様々な形で行われている支援の在り方にありについて検討する。日本社会が抱える深刻な問題である少子化の原因のひとつは、先進国の中でも整備の遅れた子育て環境にあるともいわれる。また、「男は仕事・女は家庭」という性別役割分業観は変わりつつあるとはいえ、いまだに子育ては母親がという考えも根深く、ワンオペ育児に悩む母親も存在し、子育てしやすい環境になっているとはいいがたい。子どもを産み育てる社会的な環境を整備していくことが急務となるが、この授業では、現状を正確に把握した上で望ましい子育て環境と地域社会のあり方を考、社会を変えていくことができるのだという視点を身につける。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 事前にポータルに掲出する各回の講義資料を読み、疑問等をあらかじめ整理しておく。講義終了後は、配布資料や講義ノートを見直して自分なりにまとめ直し理解を深めておくこと。紹介した参考資料にも目を通し、さらに広い知識を身につけること。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 新聞(紙媒体)やテレビ、ネットのニュースに常に注意し、その内容を批判的に受け止める姿勢を身につけること。 | |
第1回 | オリエンネーション 「出産・育児のセーフティネット」では 何を学ぶか、何のために学ぶのか、授業の進め方を説明します。 |
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第2回 | 日本の人口変化と出産 人口は出生と死亡、移動といった要因によって変化します。日本の人口の変化について説明します。 |
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第3回 | 少子化と戦後日本の家族 戦後、日本では出生子数が減少し少子化が進みました。少子化の要因と家族の変化、そしてそれが社会のどのような影響を及ぼしたのかを説明します。 |
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第4回 | 家族の変化女性の生き方の変化 社会構造が変化することによって女性のライフスタイルが変化してきたことを説明します。 |
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第5回 | 子育てをめぐる地域社会の変化 かつて子どもたちは地域の中で育っていました。しかし、地域社会も変化してきました。地域社会の変化が子育てに及ぼした影響を考えます。 |
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第6回 | 子どもをもつということ(1)法律における親子関係 法制度の面から子育てを考えます。 |
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第7回 | 子どもをもつということ(2)生殖医療の現在 不妊症に対応するため近年、技術進歩した医療技術で治療を行い、人工妊娠を目指す不妊治療である生殖医療が進んでいます。 生殖医療について説明します。 |
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第8回 | 子育てをめぐる諸問題(1) 児童虐待、子どもの貧困 児童虐待、ヤングケアラー等、現在、子どもや子育ての中で生じる問題について考えます。 |
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第9回 | 子育てをめぐる諸問題(2)離婚と子ども 離婚は増加し、現在は「共同親権」について議論されています。離婚と子どもについて考えます。 |
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第10回 | ジェンダーと子育て① かつては女性が子どもを育てるのが当たり前でしたが変化してきました。性別役割分業の変化とジェンダー問題について考えます。 |
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第11回 | ジェンダーと子育て② 「男性の子育て」に関心が持たれ、男性の育児休業取得が進んでいます。その背景と法制度の変化を説明します。 |
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第12回 | ジェンダーと子育て③ 男の子は〇〇に向いている、女の子は○○に向いていると考えれてきました。本当にそうなのでしょうか。る 性別を巡るアンコンシャス・バイアスについて考えます。 |
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第13回 | 出産・子育ての公的支援ネットワーク 子育てを社会で担う支援が進められています。出産・子育ての公的支援ネットワークについて説明します。 |
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第14回 | 子育て支援施策 2023年4月にこども家庭庁が発足し、子どもにまつわる行政の担当を一本化し、社会全体で子どもを育てることを目指す支援施策が進められています。 政策の動向と課題を考えます。 |
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授業の運営方法 | 対面授業として実施します。 基本的には事前にポータルに掲載する資料や映像を使用する講義ですが、学生同士のグループディスカッションも取り入れ、発言の機会も確保します。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 講義終了後にリアクションペーパーの提出、もしくは課題に関する小レポートを課します(ポータルに提出)。次回、匿名で意見を紹介することによって、多様な意見の共有するとともに誤解があれば解説を加えます。双方向的な授業をめざします。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 40% | 論述式の試験によって、授業目標の達成度を評価する。 |
小論文・レポート | 30% | 授業内レポートの提出率によって参加度を評価する。 |
授業参加 | 30% | 積極的・協力的な授業態度によって評価する。 |
テキスト | テキストは特に指定しない。授業前に資料をポータルに掲載する。 |
参考文献 | 必要に応じて授業で紹介する |
関連ページ | 国立女性教育会館 https://www.nwec.jp/ 国立社会保障・人口問題研究所 https://www.ipss.go.jp/ 内閣府男女共同参画局 https://www.gender.go.jp/ 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/ その他必要に応じて授業の中で紹介する |
その他、履修生への注意事項 | 対面授業を前提とする。 出席確認はスマホを通じて行う。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【観光コミュニティ学部 コミュニティデザイン学科】 |