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科目名ヘリテイジツーリズム
担当者河村 英和
開講期2024年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目「ヘリテイジ(文化財、歴史的建造物、文化遺産、産業遺産など)」の観光化について考える
授業の達成目標ヘリテイジとは何か。その概念を学んでから、ヘリテイジの保護・保全にまつわる法体制、国の対応、団体組織(ナショナルトラストなど)、ヘリテイジの種類、ヘリテイジ観光に関する知識を習得する。日本と海外の受容を比較しながら、歴史的経緯も踏まえて主要な事例をみてゆき、ユネスコ世界遺産やわが国の近代化産業遺産・文化財の種類、具体例、観光化の実態を把握し、無名な歴史的建造物に対しても鋭敏な意識が持てるようにする。
今年度の授業内容「ヘリテイジ(英:heritage)」の概念は、「継承すべきもの」=「遺産」から派生し、「文化遺産」、「産業遺産」、「歴的建造物」なども包括する。日本語で一括りに「文化財」と表現できることもあるが、欧米では「モニュメント(英:monument)」=「記憶のよすがとするもの」に、「歴史的」という形容を付けて代用することもある。19世紀以降これらの保全が叫ばれるようになり、20世紀になって「観光資源」としての価値と認知が定着するが、それまでの道のりには何があったのか。数々の事例と観点からヘリテイジツーリズムの実像を探ってゆく。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について各回の授業テーマに即した自分の知っている事例を数分でよいので、予め思いめぐらせて念頭に置いておくこと。授業後は、授業でふれた事例を15分程度でネット検索し、関連書籍や新聞雑誌記事を読んで理解を深め、さらに、「授業でふれなかったが」授業テーマに沿った事例が他にないかどうかも自分で調べてみる。扱った建物とその周辺をグーグルマップ上で確認してみるのもよいでしょう。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項建築探偵になったつもりになって、カメラ片手にどんどん町歩きをしてください。今まで気にとめていなかった建物や風景に気が付いたら、関連事項を自分で調べ、期末レポートや卒論準備に繋げられるようにしましょう。
第1回ヘイテイジ(遺産)とは何か
第2回モニュメント(記念物)とは何か
第3回文化遺産保護制度、憲章、ICOMOS、ユネスコ世界遺産など
第4回グランドツアーにみるヘリテイジツーリズムの源流
第5回ヘリテイジ保護団体−National Trust、English Heritage、Europa Nostra、FAIなど
第6回歴史的遺産から近代建築遺産・産業遺産へ−Docomomo、TICCIHの誕生と理念
第7回ヘリテイジとしての自然景観と地方集落−各国に広がる「最も美しい村協会」
第8回ヘリテイジの複製−人気のヘリテイジを模してデザインされる娯楽商業施設
第9回廃墟・ダークツーリズムとヘリテイジ−負の遺産をのこすこと
第10回食べれるヘリテイジ−特産物・伝統食グルメ、老舗カフェ・レストラン・料亭
第11回泊まれるヘリテイジ−歴史的ホテル、老舗旅館、歴史的建造物のホテル転用
第12回創出されるヘリテイジ−観光客誘致を狙う奇抜な現代建築
第13回移築・保存されるヘリテイジ−野外建築博物館、民家園
第14回破壊されるヘリテイジと再生・再建されるヘリテイジ
授業の運営方法画像資料を豊富に使ったパワーポイントでの講義。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法期末レポートとは別途、授業のテーマに即した宿題(小課題)を時折出します。みなさんの回答をもとに、次回の授業で紹介・解説・コメントをします。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しない
小論文・レポート 60% 学期末レポートの提出
授業参加 40% リアクションペーパーは優秀コメントに加点。頓珍漢な内容(講義を聞いていない)は減点対象に。
その他 0% 欠席時の証明書等の提出連絡は不要です。事務手続きの時間は読書や散歩など有意義な時間に使いましょう。
テキスト 授業中に配布する資料を参照のこと
参考文献 授業中、必要があれば指示する。
関連ページ 文化庁オフィシャルサイト内の「文化財」の定義など:http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/index.html
文化庁による文化遺産紹介サイト「文化遺産オンライン」:http://bunka.nii.ac.jp/
文化庁による「国指定文化財等データベース」:https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/index_pc.asp
外務省オフィシャルサイト内の「世界遺産条約」のページ:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/culture/kyoryoku/unesco/isan/world/isan_1.html
など
その他、履修生への注意事項 この世のすべての建物や景色は、将来取り壊されたり様相が激変したりする可能性があるので、貴重な歴史的証言記録とすべく、普段の生活のなかで気になった建物や景色があったら写真や動画を撮影しておくとよい。

※出席管理や課題の発表・回収、資料配布は、Teams上で行います。大学から配布されているMicrosoft365のアカウントを取り、Teams(無料版ではなくて大学版)をインストールしておいてください。

評価は、課題(小レポート)と期末レポートの内容を重視して判断します。出欠確認は参考程度です。

※外部講師の招へいを予定しています。

※質問や問い合わせはポータルを使用せず、直接メールkawamura@atomi.ac.jp またはTeamsの一般投稿欄の書き込みでお願いします。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【観光コミュニティ学部 観光デザイン学科】