科目名 | 事業構想論 | |
担当者 | 渡辺 一浩 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 私たちの社会を支える経済活動、日々の糧を得る労働、個々人の生きがいとなるアクションはどのような内容で成り立っているのか理解してもらいます。 具体的には、ビジネスの先端的なケースを題材に、ビジネス社会と企業のダイナミズム、そこに働く人々の思考と行動を理解し、自ら考え発想力を鍛えてもらいます。 授業1回に1ケース。 例えば、 (1) JR東日本はなぜ駅の構内に商業施設を創ったのか。 (2) クールジャパンといわれるコミックやアニメ、映画やドラマ、ファッション等は世界で多くのファンをつくっており、訪日観光客が増えていてそれを取り込むべく企業・自治体はどのような知恵をめぐらしているのか。 このような事例の解説を通して事業の構想力、ビジネスピープルとしての基礎力を養成していきたいと考えています。 また、学生の皆さんの就職活動に資するよう支援してまります。コロナ禍で出現した新しい様式、増加するジョブ採用、考えるべきライフビジョン・ステージアップ戦略、ご一緒に学びましょう。 |
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授業の達成目標 | 本授業を通して、学生の皆さんには次の点を説明できるように指導してまいります。 1.ビジネスを通じてどのようにお金(利益)を得られているのか=ビジネスモデルを説明できる。 2.当該事業、あるいは当該企業の存在意義を説明できる。 3.実際の企業の担当者と接して、話の内容を理解したうえで独自の考え・意見を述べることができる。 4.自身のアイデアや発想をクリエイトし、表現できる。 5.就職活動において自分らしい信念を構築でき、また社会人としての自信を得られる。 |
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今年度の授業内容 | ビジネスの先端的な事例を選出し、具体的な内容を解説し、学生に当該事例の本質を理解してもらい、学生の自発的な研究と意見を引き出します。 また、事例の推進者に焦点を当て、当人のミッション・問題解決能力・必要とされたスキル・人の輪等についても触れたいと思います。 数回は、実際の企業の方にをゲスト講師に招聘し、学生と直にコミュニケーションをとってもらう予定。その前の準備、その後のフォローはいたします。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | ケーススタディはなるべく事前・事後に確認することが望ましい。 実施が艱難なら、ネットでチェックすること。 ここで紹介するケースは、実際に実施した人・責任者なので、事後のフォローで紹介することも可能である。 とくにインパクトの強かったケースがあれば大変うれしい。 必要な時間は書かない。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 予定する事例の企業について同社のHPを閲覧、ネットで関連記事を検索すること。 また、事例によっては施設を視察したり、コンテンツを体験しておくこと(ex.エキュート、音楽ストリーミング配信等)。 |
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第1回 | ■本科目のガイダンス 1.自己紹介 2.授業内容と学生に求めるもの。成績評価について。 3.前提の話:日本経済の現況・企業の経営環境 (1) 低経済成長〜戦後日本の復興・高度成長・停滞・バブルとバブル崩壊 (2) 少子高齢化〜65歳以上が25%で出生数100万人切る社会の意味 (3) 日本的経営の限界とサザエさん〜番組スタート時は平均家庭の磯野家。現在は・・・ (4) 競争とオリジナリティ〜なぜオリジナリティは重要なのか |
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第2回 | ■JR東日本のイノベーション事例:エキナカビジネス(エキュートの創造) (1) JR東日本の事業構成とエキナカ事業 (2) エキュートの開発の経過 (3) 何が問題となったのか (4) その解決と開業の結果 (5) エキナカ事業についての意見交換 【事前・事後学習】 実際にJR、他の私鉄のエキナカ施設を見ておくこと。 エキナカとエキソトの違いはなにか、自分の見解をまとめておくこと。 |
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第3回 | ■アサヒビールのイノベーション事例とビールの新潮流 (1) 日本のビール市場の変遷 (2) 朝日麦酒の経営危機と経営革新 (3) 「アサヒスーパードライ」の誕生、業界トップへ (4) イノベーションを支えた人たち (5) 現在のビール市場の新しい潮流〜消費者の質的向上と商品の多様化、海外戦略の展開、クラフトビールの世界 (6) 人口減とビールを飲まない人たち 【事前・事後学習】 大組織の変身の難しさ、危機の共有、トップの意思の明確さを想像する |
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第4回 | ■出版社をめぐる動きとコンテンツビジネス (1) 書籍流通の構図 (2) 出版不況、雑誌不況 (3) Amazonと書店の対応策 (4) ポケモンにみる著作権ビジネス (5) 各自の意見交換〜活字ばなれ・本を読んでいるか・ネットと本 【事前・事後学習】 日本の出版流通を勉強しておくこと。 リアル本と電子書籍、なにが違うのか考えておくこと。 なぜ本を読むべきなのかーーその理由を考えること。 出版不況と言われる中、あなたならどう対策を |
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第5回 | ■銀座ミツバチプロジェクト〜都市で養蜂を行なう意味 (1) 「銀座ミツバチプロジェクト」って知ってますか? (2) 東京で有数の商業集積地の銀座 (3) 温暖化、ヒートアイランド現象とその対策 (4) ミツバチの習性 (5) プロジェクトの経過〜あらっこんなにたくさん蜂蜜採れちゃいました (6) 屋上の菜園化と地域の再活性化 (7) 都市型養蜂 【事前・事後学習】 大都市で養蜂を行う意味はなんだろう? 採れた蜂蜜はどうするの? |
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第6回 | ■食ビジネスとぐるなび (1) 食ビジネスの区分と外食産業の簡単史 (2) 低価格化競争とコスト削減、そしてブラック化 (3) でも食は人を幸せにもするよ (4) ”ぐるなび”という会社〜単なる飲食店ナビじゃありません! (5) インバウンドとぐるなび 【事前・事後学習】 時短・インバウンド全滅の中、大苦境の飲食業の突破口は。 飲食業のマネジメント。 |
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第7回 | ■人生100年時代 先進国で医療技術の進展、栄養状態の良好化で平均寿命が延びた。 その結果、定年後の時間が大幅に伸びて、年金だけでは生活資金・医療費用が賄えなくなっている。生きがいの喪失も大きい。 定年の延長・年金支給は増やすけれど支給は遅らせる等の措置が図られているが、問題の解決はおぼつかない。 若いうちからのライフプランの策定が非常に大切である。 どのようなパターンがあるのか、パートナーはどう考るのが理想なのか、ゴールはどうありたいのか。 就職を考える上で大 |
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第8回 | ■TVビジネスについて (1) 日本のTVビジネスの分類 (2) 民放デジタル放送のビジネスモデル (3) TVCMの種類と放送料等について (4) かつてはお茶の間の王様だったTV。現在はどうなの? (5) 放送事業と放送外事業、ネットとTV 【事前・事後学習】 TVの視聴率の意味は? 広告がネットに抜かれた! TV・新聞=Old Mediaの存在意義とは? フェイクニュース。 |
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第9回 | ■音楽ビジネスについて (1) 音楽ビジネスの現況〜CD・ネットビジネスはイマイチだけどライブはすごく熱い (2) 音楽ビジネスの変遷〜19世紀、20世紀、レコードとCD、iTunes後、そして今 (3) 世界と日本の音楽ビジネスの状況〜ずっと売上下がってる、日本だけCD売れてる (4) ストリーミングサービス〜所有から利用へ (5) ユーザー、学生の視点から今の音楽ビジネスを考える 【事前・事後学習】 音楽はYouTubeがあればいい? 音楽にお金を払わない世界はどうなる? |
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第10回 | ■アニメビジネスについて (1) 共感を原動力にしている (2) 著作権ビジネス、権利者・許諾・著作権料 (3) ポケモンにみるビジネスの広がり (4) 他のコンテンツとマーケットの拡大 (5) 夢と現実 【事前・事後学習】 「鬼滅の刃」が大ヒットしたが、一方で日本アニメの限界をいう向きもあるーーなぜなの? 世界と日本のちがい。 |
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第11回 | ■ビジネスピープルに聞く ビジネス界で活躍している方に登壇いただき、 (1) 大学〜就職 (2) ビジネスの遍歴 (3) エポックメイキングな出来事 (4) 得られた哲学 (5) 学生へのアドバイス を対話形式でうかがう。 【事前学習・事後学習】 人の話の聞き方。 質問の仕方。 応用の仕方。 |
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第12回 | ■働き方改革 (1) カルビーという先端企業 (2) コロナ禍前から、リモート勤務を実施していた (3) 人事評価を公開し、その権限の範囲、チャレンジ制度などを組み入れていた (4) 女性の積極的な活用=ダイバーシティ制度 (5) 「終わったら帰れ!」 【事前・事後学習】 生産性をあげる働き方とは どれだけ長く会社にいるかではなく、どれだけ効率的に・どれだけHappyに仕事をするか |
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第13回 | ■始まったMaaSビジネス (1) Mobility as a Service (2) なぜMaaSなのか (3) 人口減、働き手減、利用者減。技術革新で新しい交通手段。 (4) 自動運転の前に 【事前・事後学習】 京都、北海道、神奈川・・・MaaS事例を調べておく 発祥の地、フィンランドはどうしているか ビジネスとしては何が課題なのか |
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授業の運営方法 | PCを利用してビジュアル効果を駆使して理解しやすい親しみやすい授業を心がけます。 正解を求めるのではなく、学生固有のオピニオンが生じることを目指して、対話型で実施したいと思います。 実際のケースの知識とオリジナリティあふれるアイデアと。そんな授業にしたいです。 1回=1ケーススタディ。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 期末レポートを出します。 これは必須。 未提出の人は追試レポートを課しますが、それも未提出の人は残念ながら単位は取れません。 私あてにメール添付で送付してもらいます。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 定期試験は実施しません。 |
小論文・レポート | 60% | 数回の小テスト、期末レポート |
授業参加 | 40% | 授業への参加意欲、ディスカッションでの意見の表明、質問の表明等を評価 |
その他 | 0% | 特記事項があった場合のみ成績評価に含めます。 |
テキスト | 必要に応じて、ポータルで資料を配布します。 |
その他、履修生への注意事項 | 事情により、予定している事例が変更になったり、ゲストが変更になる場合があります。 その際は事前に告知し、予習等に差し障りがないようにいたします。 配布資料等はポータルを通じて届けます。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【観光コミュニティ学部 観光デザイン学科】 |