科目名 | ホスピタリティデザイン | |
担当者 | 小関 孝子 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | コミュニケーションとしてのホスピタリティ、商品としてのホスピタリティ | |
授業の達成目標 | 「ホスピタリティ」という言葉そのものや、その言葉が示す意味について、多義的かつクリティカルに考察できることを目標とします。目標に到達できているかどうかを確認するために、期末課題として「接客のポジショニングマップ」を作成します。 | |
今年度の授業内容 | ホテル、レストラン、テーマパーク、交通機関など、真心のこもった高品質なサービスが支える観光産業全般にとって、ホスピタリティ・マインドはお客様と接する上で必要不可欠であり、このことに異を唱える人はいないでしょう。この「ホスピタリティ」という言葉が日本で普及しはじめたのは1990年頃のことで、比較的新しい言葉です。ではいったい、それ以前にはどのような言葉を用いて、私たちは接客サービスを学んできていたのでしょうか?ホスピタリティを論じ、ホスピタリティをデザインする側に立つためには、まずホスピタリティという言葉と距離をとり、言葉と意味の関係を考えてみる必要があります。この講義では、あらゆる視点からホスピタリティを眺めてみます。欧米由来のビジネスであるホテルで求められる接客態度と、伝統的な日本の旅館での求められる接客態度の違いを確認しながら、「おもてなし」についても論じていきます。また、ホスピタリティを多角的にかつ広義に捉えられるように、国内外の具体的な事例を示しながら授業をすすめていきます。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 毎回の講義内容をノートにまとめ、期末課題のヒントを探しておくこと。本授業ではノートテイキングが極めて重要です。自分だけのノートが出来上がっていく過程を大切にしてください。また、復習のために授業録画を閲覧できるようにします。毎回授業後に①授業内容の要点、②授業を受けて考えたこと、の2点をポータルに記入してください。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | ホスピタリティについて多角的にとらえるためには、あらゆる立場の人が書いた書籍や論文を読むことが大切です。授業中に紹介する参考文献や関連図書のうち、自分の関心に近いテーマのものを読んでください。期末課題の助けになるはずです。 | |
第1回 | 「ホスピタリティ」と「おもてなし」:言葉の流通経路と普及した時期を確認する | |
第2回 | 広義のホスピタリティ:医師と患者の関係を考える | |
第3回 | 接客における自己と他者:接客の限界 | |
第4回 | 接客は感情労働なのか? | |
第5回 | 接客のトレーニング(接客の身体化):ロールプレイングと接客コンテスト | |
第6回 | 接客のマネジメント:多様な接客スタイルと個性、好み、相性 | |
第7回 | 接客と文化:ハイコンテキストな接客とローコンテキストな接客 | |
第8回 | 接客と社会:給仕は誰の役割か | |
第9回 | 接客と社会:性別役割分業意識と性の商品化 | |
第10回 | 映画で考える「接客と社会」 | |
第11回 | 接客の質を可視化する:ポジショニングマップで表現してみよう | |
第12回 | 店舗空間と接客:客層のコントロール、雰囲気のマネジメント | |
第13回 | 接客を通じて文化を伝える:上野池之端「伊豆榮」を事例に | |
第14回 | 感覚の個人差と安全管理 | |
授業の運営方法 | パワーポイントを使った対面での講義形式です。Teamsを意見交換の場として併用します。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 授業期間中のフィードバックは授業内、あるいはTeamsの投稿欄で行います。個別にフィードバックが必要だと判断した場合のみ、適宜ポータル課題欄のフィードバック機能を利用します。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
小論文・レポート | 50% | 期末課題を実施します。テーマおよび評価ポイントについては、授業内で発表します。 |
授業参加 | 50% | 授業後のコメント提出率と内容で評価します。 |
テキスト | 特になし |
参考文献 | 笹川あゆみ編著、北原零未・小関孝子・堀田修平著『ジェンダーとわたし―〈違和感〉から社会を読み解く 』北樹出版、2017年。 ヴィクトリア・ヴァントック著、浜本 隆三訳『ジェット・セックス――スチュワーデスの歴史とアメリカ的「女性らしさ」の形成 』明石書店、2018年。 A.R. ホックシールド著、石川 准・室伏 亜希訳『管理される心―感情が商品になるとき』世界思想社、2000年。 |
その他、履修生への注意事項 | 【出欠の取り方】 授業終了後にコメントをポータルで提出することを以て出席とします。 【授業の実施方法】 対面による講義です。なお、講義内容によってはTeamsを併用することがあります。 授業後のコメント提出先はポータル、期末課題の提出先はTeamsを予定しています。 ※外部講師招聘を予定しています。 ※ノートテイキングを徹底しましょう。 ※授業中の私語は厳禁です。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【観光コミュニティ学部 観光デザイン学科】 |