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科目名展開ゼミナールIA
担当者丸岡 吉人
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数1単位
授業の方法演習
授業題目ブランドマーケティング:理論と実践ⅠA
授業の達成目標
  • 目標1:ブランドマーケティングの知識を習得する。
    • ブランドマーケティングに必要な理論や知識、フレームワーク、スキルを学びます。具体的には、ブランドアイデンティティ、機能的ベネフィット、情緒的ベネフィット、ブランドパーソナリティ、カスタマージャーニーマップなど。
  • 目標2:ブランドマーケティング技法を身につける。
    • ブランドマーケティングで使われる技法を理解し、実践を通じて使いこなせるようになります。具体的には、質的調査法、量的調査法、タグラインやシンボルなどブランド要素開発の手法、ラダリング法など。
  • 目標3:新ブランド開発を体験する。
    • ブランドマーケティングの知識や技法を活用して、新ブランドづくりに挑戦します。具体的には、ブランドアイデンティティ開発、ブランド要素開発、ブランドコミュニケーション設計など。
  • 目標4:マーケティング関連論文の探し方や読み方を理解する。
    • ブランディングに関する論文や書籍を取り上げ、ブランドマーケティングの研究動向と論文の探し方、読み方や書き方を学びます。卒業論文研究につながります。
論文作成などの学術活動に際して必要な研究倫理を身につける。
今年度の授業内容
  • 活動1:手を動かして、やってできるようになる
    • ブランディングの理論を学ぶとともに、学んだ内容を実践して定着します。
    • ブランドマーケティング関連論文を自ら探し、読み、レジュメを作成します。
  • 活動2:新ブランドづくりを体験しながら、ブランディングの理論と技法を身につける。
    • ブランディングの理論や技法の解説と、その実践とを組み合わせます。
    • ブランディングは総合芸術です。マーケティングを中心として、戦略論、心理学、芸術、デザイン、文化、文学、歴史などなど‥‥、実にいろいろなことが関わってきます。このゼミ活動を通じて、この広がりを体験します。
  • 活動3:自分自身のブランディングに活かす。
    • ブランドは製品やサービスだけでなく、自分自身もブランドです。ゼミの学びを通じて、自分自身のブランディングに役立つ方策を考案します。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について事前課題
履修生はテキストや資料の指定された箇所を読み、指示に従って課題を提出します(Teamsから配信予定)。事前課題の内容は、テキストを読むだけでなく、動画を参照して解答するもの、自分の経験から解答するもの、身近な人にインタビューをして解答するものなどがあります。
事後課題
履修生はミニットペーパーを提出します(Teamsから配信予定)。ミニットペーパーでは、①授業の理解度、②授業内容に関する質問や意見、感想、③個々のミニットペーパーで出題された復習課題に解答します。また、ミニットペーパーの提出によって出欠を確認します。
合計15時間
自習に関する一般的な指示事項身の回りのブランドに関心を持ち、そのブランド戦略を読みとる習慣をつけましょう。そして、自分がブランドマネジャーならばどうするかを考えましょう。
第1回
  • 演習の目的と進め方
  • 成績評価の方法
  • 参考文献の位置づけと使い方
  • ブランドマーケティングの理論と実践(1)
    • 狙い:ブランディングの基本概念と枠組みを理解する。
    • 身につけること:ブランドとは何か、ブランドはなぜ重要か(消費者にとってのブランド、企業にとってのブランド)、ブランドマーケティングとは何か。
    • 方法:講義と議論を行います。
第2回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(2):ブランドイメージ
    • 狙い:ブランド力に寄与するブランドイメージの力を確認します。
    • 身につけること:機能的ベネフィット、情緒的ベネフィット、ブランドパーソナリティ、属性。
    • 実践:ブランドをいくつかとりあげて、ブランドイメージを確認します。
    • 方法:グループワークを行います。
第3回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(3):価値連鎖とラダリング法
    • 狙い:ブランド価値連鎖の概念と、それを明らかにする技法であるラダリング法を学びます。
    • 身につけること:価値意識-ベネフィット-属性の連鎖を導き出す質的調査手法。
    • 実践:ブランドをいくつかとりあげて、ラダリング法を実施します。
    • 方法:ゼミ生同士でインタビュアーとインタビュイーを経験します。
第4回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(4)価値連鎖とラダリング法<発表>
    • 狙い:ブランド価値連鎖の概念と、それを明らかにする技法であるラダリング法を学びます。
    • 身につけること:価値意識-ベネフィット-属性の連鎖を導き出す質的調査手法
    • 実践:ブランドをいくつかとりあげて、ラダリング法を実施した結果を発表します。
    • 方法:個人で構造化されたブランドイメージを発表していただきます。
第5回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(5)ブランドアイデンティティと新ブランド開発手順
    • 狙い:ブランドづくりの中核であるブランドアイデンティティと新ブランドづくりの手順を学びます。
    • 身につけること:ブランドアイデンイティティの構成要素。画像を活用した新ブランド開発の手順と関連する重要概念。
    • 実践:いくつかのブランドアイデンティティの読み取りを行います。
    • 方法:個人ワークとグループワークを組み合わせます。
第6回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(6)ペルソナ
    • 狙い:ブランドづくりの前提条件の整理とペルソナを策定します。
    • 身につけること:ブランドを導入する市場環境の分析の仕方(3C分析)。ペルソナの意味と作り方。
    • 実践:製品/サービスのカテゴリを定めて、ペルソナを作ります。その際、画像を活用します。
    • 方法:個人ワークとグループワークを組み合わせます。
第7回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(7)カスタマージャーニーマップ、ペインポイントの発見
    狙い:カスタマージャーニーマップの役割と作り方を学びます。
    身につけること:カスタマージャーニーマップ、ペインポイント。
    実践:製品/サービスのカテゴリを定めてカスタマージャーニーマップを作り、ペインポイントを発見します。
  • 方法:グループワークと個人ワークを組み合わせます。
第8回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(8)ペルソナ、カスタマージャーニーマップ、ペインポイントの発見<発表>
    • 狙い:カスタマージャーニーマップの役割と作り方を学びます。
    • 身につけること:カスタマージャーニーマップ、ペインポイント。
    • 実践:製品/サービスのカテゴリを定めてカスタマージャーニーマップを作り、ペインポイントを発見します。
    • 方法:個人でペルソナ、カスタマージャーニーマップ、ペインポイントを発表していただきます。
第9回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(9)ブランドアイデンティティ
    • 狙い:ブランドアイデンティティを創造します。
    • 身につけること:ブランドアイデンティティ、シンボル、製品/サービスカテゴリ、ベネフィット、属性、ブランドパーソナリティ、信じる根拠。
    • 実践:ここまでの活動の成果として、ブランドアイデンティティを創造します。
    • 方法:個人ワークとグループワークを組み合わせます。
第10回
  • ブランドマーケティングの理論と実践(10)コンセプトシート
    • 狙い:コンセプトシートを作成します(これは、秋学期に調査を実施する際の素材となります)。
    • 身につけること:コンセプトシート作成
    • 実践:コンセプトシートを作成します。
    • 方法:個人ワークで行います。
第11回
  • 期末課題「A課題」プレゼンテーション(1)
第12回
  • 期末課題「A課題」プレゼンテーション(2)
第13回
  • 期末課題「B課題」プレゼンテーション(1)
第14回
  • 期末課題「B課題」プレゼンテーション(2)
授業の運営方法
  • ゼミ生が主役、教員(丸岡)はコーチです。
  • ゼミ生は、自分がゼミから何を学ぶかだけでなく、自分はゼミにどのように貢献できるかを考えて、実践してください。
  • ゼミナールで学ぶために必要な役割はゼミ生が皆で分担します。ゼミ長はいません。皆がリーダーであり、フォロワーです。
★履修生の理解度や関心事によって、予定を変更することがあります。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法ミニットペーパーに記載された学生からの質問には次の回の授業時やTeamsのフィードバック機能を使って解説します。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
小論文・レポート 50% 期末課題のプレゼンテーションとレポート提出をしていただきます。
授業参加 50% 毎回の授業参加程度(事前課題とミニットペーパーの内容を含む)を評価します。
テキスト 教科書は指定しません。
参考文献
  • ブランド戦略全般
    • D・A・アーカー(1994).ブランド・エクイティ戦略 : 競争優位をつくりだす名前、シンボル、スローガン ダイヤモンド社
    • 田中洋(編)(2023).デジタル時代のブランド戦略 有斐閣
    • ブランド・マネージャー認定協会(2019).ブランド・マネージャー資格試験公式テキスト 中央経済社
    • 田中洋(2002).企業を高めるブランド戦略 講談社現代新書
    • 片山義丈(2021).実務家ブランド論 宣伝会議
    • 佐藤圭一(2016).選ばれ続ける必然:誰でもできる「ブランディング」のはじめ方 講談社+α新書
  • ブランド戦略各論
    • ジャン=ノエル・カプフェレ(2017).カプフェレ教授のラグジュアリー論 : いかにラグジュアリーブランドが成長しながら稀少であり続けるか 同友館
    • 若林宏保他(2023).場所のブランド論 : プレイス・ブランディングのプロセスと実践手法 中央経済社
    • 若林宏保, 徳山美津恵, 長尾雅信(2018).プレイス・ブランディング : "地域"から"場所"のブランディングへ 有斐閣
    • 幡野武彦、松田琢磨(2023).日の丸コンテナ会社ONEはなぜ成功したのか? 日経BP
  • ブランドづくりの方法
    • 廣田章光(2022).デザイン思考 : マインドセット+スキルセット 日経BP
    • 加藤希尊(2018).はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ : 「顧客視点」で考えるビジネスの課題と可能性 翔泳社
    • 照井伸彦, 佐藤忠彦著(2022).現代マーケティング・リサーチ : 市場を読み解くデータ分析 新版 有斐閣
    • 星野崇宏、上田雅夫(2018).マーケティング・リサーチ入門 有斐閣
    • 西口一希(2019).実践顧客起点マーケティング : たった一人の分析から事業は成長する 翔泳社
    • クリステンセン、C.M.(2017).ジョブ理論 : イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム ハーパーコリンズ・ジャパン

上記以外に、演習の進行に応じて紹介します。
その他、履修生への注意事項 MS Teamsを使用して演習を行います。したがって、授業に参加する際にはモバイルデバイス(PC、または、タブレット)を持参してください。
★履修生の理解度や関心領域によって、予定を変更することがあります。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【マネジメント学部 マネジメント学科】