科目名 | 公共経済学 | |
担当者 | 中平 千彦 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 経済理論に基づいて公共経済学の基礎を学ぶ |
|
授業の達成目標 | ・公共経済学の基礎的事項を説明できるようになる。 |
|
今年度の授業内容 | 本講義では、効率性と公平性の観点から、「公共経済学」の中で特に重要なトピックと経済学的に望ましい政府のあり方を学びます。 「公共経済学」が扱う内容は多岐にわたります。まず、なぜ競争的市場が効率的資源配分を実現できるのか、それが実現されない場合は何が原因となり、政府部門の介入がいかに必要なのかという問題があります。また、税が家計や企業の行動に与える影響を考える必要があります。公共財供給、規制、社会保障、経済厚生、税制、再分配、などの項目は基本トピックとされています。 今年度は、適切なテキストが見つからないため、内容が「公共経済学」に近い「財政学」のテキストを用いますが、講義内容は「公共経済学」になります。具体的には、民間経済と公共経済、公共財供給、資源配分機能、所得再分配機能、経済安定機能、地方財政、課税の根拠と税の分類、租税原則と公平性、中立性、地方税制などの項目を学びます。 我々には、講義回数14回という厳しい時間制約が課されていますが、担当教員は、受講生諸氏が要領よく公共経済学の基礎項目を学ぶことができるよう努力し、また、この講義が、受講生各位における将来の発展的学習・研究に役立つものとなることを願っています。 |
|
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | ・講義前に、テキストの該当箇所を読み、内容を理解しておくことが望ましい。 ・講義後は、講義で学んだ内容を復習し、参考文献も積極的に利用するように努力することが望ましい。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | ・講義で学んだ内容を復習し、参考文献も積極的に利用するように努力することが望ましい。 |
|
第1回 | 財政と財政構造・・・「民間経済と公共経済」、「日本の財政構造」、「日本の予算制度」、「日本財政の課題」 | |
第2回 | 資源配分機能(1)・・・「公共財の特性」、「公共財の理論①」 | |
第3回 | 資源配分機能(2)・・・「公共財の理論②」、「公共財の供給量の決定」 | |
第4回 | 所得再分配機能・・・「最低限の生活保障」、「不平等の是正」、「日本の社会保障制度」 | |
第5回 | 経済安定機能・・・「国民所得の決定」、「財政政策の効果」、「日本の財政政策」 | |
第6回 | 地方財政・・・「国と地方の役割」、「地方の歳入」、「地方の税財政制度と国の政策」 | |
第7回 | 課税の根拠と税の分類・・・「税の根拠と役割」、「税の分類」、「課税標準と税率」、「日本の税制」 *課題1を配布予定(提出日は配布時に指示) |
|
第8回 | 租税原則⑴現代の租税原則と公平性・・・「現代の租税原則」、「公平性」 | |
第9回 | 租税原則⑵中立性・・・「市場経済の効率性」、「税の導入」、「消費行動への中立性」、「効率性とその他の基準」 | |
第10回 | 租税原則⑶簡素,徴税費と納税協力費・・・「簡素の原則」、「徴税費最小の原則」、「税制の簡素化と課題」 | |
第11回 | 所得税・・・「所得課税、所得税を巡る論点」、「所得税を巡る課題」 | |
第12回 | 消費税・・・「消費課税の分類」、「付加価値税の仕組み」、「消費税の課題」 | |
第13回 | 法人税・・・「法人税負担の帰着」、「日本の法人税」 | |
第14回 | 地方税制・・・「地方税の制度と税収構造」、「地方税原則」、「主な地方税の仕組みとその考え方」 *課題2を配布(提出日は配布時に指示) |
|
授業の運営方法 | ・すべての講義を教室講義で行います。 |
|
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | ・課題を回収後、必要に応じて、講義内で告知した方法によりフィードバックを行います。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | |
小論文・レポート | 90% | [課題1(45%)+課題2(45%)+参加度(10%)=総合評価点(100%)] の評点配分で成績が決定されます。 |
授業参加 | 10% |
テキスト | ・林宏昭, 玉岡雅之, 桑原美香, 石田和之(著)『入門 財政学(第3版)』中央経済社, 2021年. (ISBN:9784502395314) |
参考文献 | ・伊藤隆敏(著)『公共政策入門−ミクロ経済学的アプローチ』日本評論社, 2017年. (ISBN: 9784535558755) ・板谷淳一/佐野博之(著)『コア・テキスト 公共経済学』新世社,2013年. (ISBN: 9784883841868) ・井堀利宏(著)『基礎コース 公共経済学(第2版)』新世社,2015年. (ISBN: 9784883842308) ・上村敏之(著)『 公共経済学入門』新世社,2011年. (ISBN: 9784883841554) ・緒方隆/須賀晃一/三浦功(編)『公共経済学』勁草書房,2006年. (ISBN: 9784326547814) ・小川光/西森晃(著)『公共経済学(第2版)』中央経済社,2022年. (ISBN: 9784502411717) ・奥野信宏(著)『公共経済学(第3版)』岩波書店,2008年. (ISBN: 978-4000266970) ・小塩隆士(著)『公共経済学』東洋経済新報社,2016年. (ISBN: 9784492314739) ・須賀晃一(編)『公共経済学講義−理論から政策へ』有斐閣,2014年. (ISBN: 9784641164451) ・佐藤主光(著)『公共経済学15講』新世社, 2018年. (ISBN: 9784883842650) ・常木淳(著)『公共経済学(第2版)』新世社,2002年. (ISBN: 9784883840373) ・土居丈朗(著)『入門 公共経済学(第2版)』日本評論社,2018年. (ISBN: 9784535558915) ・林正義/小川光/別所俊一郎(著)『公共経済学』有斐閣,2010年. (ISBN: 9784641123953) |
関連ページ | ・講義で指示を行います。 |
その他、履修生への注意事項 | ・課題1と課題2のうち、1つでも未提出のものがある場合は単位が認定されません。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【マネジメント学部 マネジメント学科】 |