科目名 | マネジメント学入門 | |
担当者 | 中西 哲 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 経営学説から読み解くマネジメントの哲学 | |
授業の達成目標 | 時代とともにマネジメントの哲学がどのように変遷してきたのか説明できることを目標とします。 これにより、各自がこれから学ぶ多様なマネジメント対象(企業・公共・文化、衣食住・環境等)のあるべき姿を探索するきっかけを得ることを期待します。 |
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今年度の授業内容 | 本講義では経営学の中核となる”マネジメントの哲学”とでも言うべき基礎概念の変遷を学習します。 18世紀から19世紀に起こった産業革命によって欧米では急速に工業化が進みました。産業革命は大量生産や大量輸送をもたらしましたが、20世紀に入り労働者を管理してより生産性を高めようとする考え方が登場します。この考え方がマネジメントの始まりです。やがて、多くの企業がマネジメントを採り入れ、それに伴い研究者も増え、今日では大きな学問分野に成長しています。 マネジメント理論が提起する問題は、合理性、人間性、文化、社会性、創造性など時代の変遷とともに変化してきました。本講義では100年余りのマネジメント哲学の変化を時代背景とともに概観し今日的課題につなげることを試みます。 現代はコロナ禍の経験による働き方の変化、AIの台頭、SDGsに代表される環境・社会課題への取り組みなど、大きなバラダイムシフトが起きています。このような時代に組織はいかにあるべきか。みなさんとともに考えたいと思います。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 授業中に学んだ内容に関する文献を手に取り知識の定着と深堀りを図ってください。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 図書館でたくさんの時間を過ごしてください。 講義中に紹介する参考文献や気になったテーマに関連する著書を手に取り読んでみましょう。 |
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第1回 | イントロダクション:運営方針、成績評価方法等の説明のほか、講義全体のスコープについて示します。 | |
第2回 | マネジメントの誕生:テイラーの科学的管理法を中心に解説します。 | |
第3回 | 大量生産ラインと組織:フォードによる大量生産ラインやスローンの組織モデルなどを解説します。 | |
第4回 | 人間関係論:メイヨーによるホーソン実験、フォレットによる動態的管理を解説します。 | |
第5回 | モチベーション理論:マズローの欲求五段階説、マグレガーのⅩ理論、Y理論などを解説します。 | |
第6回 | 組織均衡理論:バーナードとサイモンによる組織均衡理論について解説します。 | |
第7回 | コンティンジェンシー理論と戦略論:組織行動を外部環境との相互作用の中で考える枠組みを解説します。 | |
第8回 | JAPAN AS No.1:世界を席巻した日本的経営について解説します。 | |
第9回 | 組織文化理論:シャインの組織文化理論などを解説します。 | |
第10回 | 知識創造とイノベーション:野中の知識創造理論やクリステンセンのイノベーションのジレンマを解説します。 | |
第11回 | 優秀レポートのプレゼンテーション:課題レポートの優秀作品の中から数人発表してもらいます。合わせて教員による講評と理論の再構築を試みます。 | |
第12回 | CSR理論と持続可能性:企業の社会的責任と持続可能な社会のあり方に関する議論を解説します | |
第13回 | ダイバーシティ・マネジメント:多様な属性や働き方を活かす経営について解説します。 | |
第14回 | AI時代のマネジメント:今まさに起きているパラダイムシフトの中でマネジメントはどうあるべきか考えます。 | |
授業の運営方法 | 対面授業を講義形式で行います。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎授業リアクションペーパーのフィードバックを行います。 中間レポートについて授業内で発表してもらい、共有します。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
授業参加 | 50% | リアクションペーパー |
小論文・レポート | 25% | 中間レポート |
その他 | 25% | 講義内試験(テキスト・ノート持込可) |
テキスト | 講義用オリジナルテキストを配布(無償)します。 |
参考文献 | スチュアート・クレイナーら『マネジメントの世紀−1901-2000−』東洋経済新報社 宮田矢八郎『経営学100年の思想—マネジメントの本質を読む—』ダイヤモンド社 一橋大学イノベーション創出センター『はじめての経営学』東洋経済新報社 高橋伸夫『大学4年間の経営学が10時間で学べる』KADOKAWA 中西哲『ファイナンス業務エッセンシャルズ』総合法令出版 中西哲『現代企業のマテリアリティ〜コーポレート・トランスフォーメーションへのアジェンダ〜』NextPublishing Authors Press 中西哲『経営戦略の教科書〜企業経営を巡る6つの問い〜』NextPublishing Authors Press |
その他、履修生への注意事項 | ■出欠確認 スマホ出席を利用します。 ■平常点評価 リアクションペーパーを評価します。 ■小論文・レポート パワーポイントによるレポートを課します。 ■講義内試験 最終講義の中で試験を実施します。 ■その他 教員に直接質問・学習相談がある際は4号館の中西哲個人研究室(4366号室)にお越し下さい。 火曜日の3限は在室していることが多いですが、アポイントをとっていただければ確実です。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【マネジメント学部 マネジメント学科】 カリキュラムマップ【マネジメント学部生活環境マネジメント学科】 |
実務経験の概要 | メガバンク銀行員、起業・企業経営経験者 |
実務経験と授業科目との関連性 | 現実の企業行動を適宜紹介し、理論の理解をサポートするとともに考察のヒントを提供します。 |