[戻る]
科目名コミュニケーション文化学演習IA
担当者渡部 英美
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数1単位
授業の方法演習
授業題目新時代・生活者目線のコンテンツを探る
授業の達成目標社会的視点でコンテンツ(動画)を制作できる能力を身に着ける。

コロナ禍を経てコミュニケーションは大きく様変わりした。人と人とが会わずにデータのやり取りだけで物事が決済されるようになった。メディアの世界にも変化が起きている。コンテンツは個人に寄り添い個人のリクエストに応えようとする。マスコミは高い編集機能を維持しつつ生活者目線のコンテンツを模索している。
この講座では、人と人が会わなくても通じ合える時代状況の中で、何を伝えればコミュニケーションは成立するのか。何が伝わらないとコミュニケーションは成立しないのかを念頭に、コンテンツを制作する。そこには生活者目線のアプローチと発見が必要である。そこからテーマを紡ぎあげていくことで現代的なコンテンツが生まれる。現場主義を念頭に小さな発見の積み重ねとオリジナリティでコンテンツを制作していく。さらに作品を全員で視聴することで、批評の目を養う。論文作成などの学術活動に際して必要な研究倫理を身につける。
今年度の授業内容ゼミ生のグループによる「共同研究」を進める。
  1. 社会のコミュニケーション状況に関する研究
  2. コミュニケーションツールを利用したコンテンツの制作研
ゼミ生それぞれがテーマを見つけ、調査研究、企画開発、コンテンツ制作などを行い発表を目指す。研究テーマに沿って講師の基礎講義と特別講義を実施。
春学期(プレゼン・小論文提出)、秋学期(プレゼン・小論文提出)に発表を繰り返し軌道修正しながら、2年間で内容を深めていく。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について映像制作は提案しながら行うため、取材を丁寧に行うこと。毎回1時間程度の時間をかける。事後の調整(復習)はロケの進捗状況を踏まえつつ、常にコンセプトを意識して作品の展開を予測しながら行うこと。毎回30分程度。
合計15時間
自習に関する一般的な指示事項これまで、既存の放送や新聞・出版・広告などの大手マスコミ媒体は、不特定多数を対象に情報を共有しつつ世論を形成し、社会をリードしてきた。しかしコロナ禍を経て、情報の共通化のあり方が大きく変化している。また、IT技術の進歩により情報の発信と受信の仕方の変化も著しい。こうした環境の変化の中で、個人はどのように社会と向き合い、情報を発信し、受容される仲間を見つけ出すことができるのだろうか。身近なコンテンツを発信するためにはどんなアプローチが必要だろうか。新時代のコミュニケーションのあり方や方向性を、実生活の中で考え続けて欲しい。
第1回はじめに講師による基礎講義を受け、個々のテーマを設定する。
一人で何役もこなして番組の形にして情報発信を行う。

◆オリエンテーション(ゼミ概要説明)
◆自己紹介
◆「学内テーマ」企画提案と取材方法の検討



第2回◆基礎講義ⅰ
◆進路についての考え方
◆グループ内連絡網(LINEなど)の構築
◆「学内テーマ」取材



第3回◆基礎講義ⅱ
◆企画書・取材依頼の書き方
◆「学内テーマ」取材とディスカッション①

第4回◆基礎講義ⅲ
◆「学内テーマ」取材とディスカッション②

第5回◆基礎講義ⅳ
◆学内テーマ共同研究の提案書制作


第6回◆基礎研究ⅴ
◆研究実習・制作実習
◆映像制作と撮影実習
◆対外交渉の実践


第7回◆ゼミ講座①
◆映像制作と映像実習
◆研究実習・制作実習
◆対外交渉の実践


第8回◆ゼミ講座②
◆共同研究実習・制作実習
◆対外交渉と学内活動

第9回◆ゼミ講座③
◆共同研究実習・制作実習
◆対外交渉と学内活動

第10回◆ゼミ講座④
◆共同研究実習・制作実習
◆対外交渉と学内活動


第11回◆ゼミ講座⑤
◆共同研究実習・制作実習
◆対外交渉と学内活動
◆個人研究の中間報告

第12回◆ゼミ講座⑥
◆共同研究実習・制作実習
◆個人研究の中間報告


第13回◆番組発表①



第14回◆番組発表②

授業の運営方法社会人になって最も必要なチーム力を養うための「協力」と、個々の社会人の力を磨くための「アイデア」の双方を磨くために、「番組」という装置を使う。指示されるのを待つのではなく、自ら能動的に取材し制作することを大切にして「発見」を形にしていく。そのため、「番組制作」「コミュニケーション」という2本の柱を同時並行的に進めていく。ゼミ生は自律的にこの内容に取り組み、成果を上げられるように取り組んでほしい。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法・番組制作については、作品のオリジナリティとともに制作過程を評価する。
・コミュニケーション・面接については、心構えを確認しながら、必要に応じてQAを通じてフィードバックする。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
授業参加 60% グループワーク・作品の質
小論文・レポート 40% オリジナリティ・調査の広がりと深さ
定期試験 0% 定期試験は行わない
テキスト 必要に応じてプリント配布、授業内で提示。
参考文献 必要に応じて読書課題などを示す。
その他、履修生への注意事項
まず「番組制作研究」の分野で全力で取り組んでほしい。このゼミでは、机上で学べない対外交渉と実践的コミュニケーション力を培うことを目的とする。同時に進路についても具体的な目標に向かって現実的な取材を進める。

<出欠の確認> 毎回、授業の冒頭に出席をとるので、送れないように教室に入ること。



卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 コミュニケーション文化学科】
実務経験の概要 NHKアナウンサー・ディレクター兼務。番組取材、制作(NHKスペシャルなど)。キャスター(なるほど経済など)。リポーター(おーいニッポンなど)。ナレーター(NHKスペシャルなど)。アナウンス室長。NHK放送研修センター、センター長。「話し方・伝え方・コミュニケーション」講師。「ナレーション専科」など講師。現在はEテレネットコンテンツ「NHK for School」の内容紹介ナレーター。
実務経験と授業科目との関連性 取材・撮影・編集・アナウンス・ナレーションなど、多様な番組実務を授業に反映させる。NHKのアナウンサー採用責任者としての実績をゼミの中で伝えていく。