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科目名言語コミュニケーション論
担当者秋本 隆之
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目言語によるコミュニケーションのための言語学概論
授業の達成目標
  1. 人間言語の基本的な特徴を説明できるようになる。
  2. 言語の多様性と変化について具体例を用いて説明できるようになる。
  3. 言語によるコミュニケーションの仕組みを説明できるようになる。
今年度の授業内容本講義では、言語によるコミュニケーションを理解するために必要な言語学的視座を学びます。私たち人間は普段「言語(ことば)」を使ってコミュニケーションを行っていますが、なぜ人間は「言語」によるコミュニケーションが可能なのでしょうか。それを理解するためにはまず人間が話す「言語」にはどのような特徴があるかを学ぶ必要があります。第2回〜第5回では人間の話す「言語」にはどのような特徴があるのかを個々のテーマに焦点を当てて探っていきます。また、人間が話す言語は一様ではなく、世界には多種多彩な言語が存在します。第6〜9回では言語の多様性について深掘りしていきます。さらに、言語は通時的に見ても一様ではなく年代に応じて変化するものです。「若者ことば」という表現があるように世代によっても話される「ことば」には(たとえ同じ母語だとしても)違いがあります。この点については第10回で扱います。私たちが話し・理解する「言語」が脳内にあるとすれば、その「言語」も実は多様なものです。例えば、現代の日本ではなんらかの方言話者は標準語も話しますし、世界に目を向ければバイリンガル・トリリンガルのような人は珍しくありません。そのような人たちは状況に応じて言語を選択しているわけです。第11回では言語の選択について考えます。第12~13回では、コミュニケーションの側面に焦点を当て、「言語」によるコミュニケーションが円滑に行われるための仕組みを探っていきます。最後に第14回では現代のデジタル社会が言語コミュニケーションにどのような影響を与えているかについて考察します。私たちが普段何気なく使っている「言語(ことば)」を通して世界を知ることは今後の大学生活での学びをより豊かなものにしてくれるでしょう。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について本授業では、毎回の終了前に次回のテーマを紹介し「問い(事前課題)」を提示します。次回の授業までにその「問い」に対して、自分なりの「答え」を出してきてください(必要時間2.5時間)。

授業後は、当該回に導入されたキーワードを確認し、自分のことばで説明できるようにノートやパソコンにまとめておきましょう(必要時間2時間)。
合計60時間
自習に関する一般的な指示事項私たちは普段様々なメディアを通して「ことば」を聞いたり・読んだりしますが、使用されている「ことば」に注意を向けてみてください。きっと授業で学んだ内容と関連する「ことば」に出会えるはずです。そのような「ことば」を見つけたらメモをしておきましょう。
第1回ガイダンス、コミュニケーションの定義と分類
第2回人間言語の特徴
第3回人間の言語と動物の「言語」
第4回手話は言語か非言語か
第5回言語の獲得と喪失
第6回言語変異と多様性(1):世界の言語
第7回言語変異と多様性(2):方言
第8回言語変異と多様性(3):社会的階層
第9回言語変異と多様性(4):言語接触
第10回言語変化と若者ことば
第11回言語の選択
第12回言語によるコミュニケーションの仕組み(1):発話行為・協調の原理・推意
第13回言語によるコミュニケーションの仕組み(2):ポライトネス
第14回デジタル時代の言語コミュニケーション
授業の運営方法授業は教員が用意するスライドをもとに進めていきます。スライドは毎回ポータルサイトにアップロードしますので必要に応じて参照しながら授業に臨んでください。また、毎回授業のフィードバックを受け付けています。授業開始時や授業内で質問に返信しますのでお気軽に質問をしてください。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法「問い(事前課題)」の答えについては授業で扱います。

「授業内で行う課題」については、受講生の回答から見本になるものをピックアップし、総評を加えて紹介します。

その他、質問に関しては、他の受講生にも知っておいて欲しいものは授業で取り上げ、それ以外はポータル上で個別に回答します。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しません
小論文・レポート 0% 実施しません
授業参加 60% 事前課題(問い)と授業内課題の提出状況とその内容
その他 40% 授業内容に関する振り返り確認テスト
テキスト 特に指定しません。授業で必要な資料は教員が用意し、配布します。
参考文献 各回の講義で参照した文献は、教員が用意する配布資料にその出典を記載します。購入は必須ではありませんが、授業で配布した資料 と併せて読むことで、理解が深まります。
その他、履修生への注意事項 よりよく学ぶためには、普段の生活に潜むものに「気付き」、「疑問」を持ち、それに対する自分なりの「仮説(一時的な答え)」を出すことを心がけるといいでしょう。本講義はそれを「言語(ことば)」を通して訓練する場所です。最初は、なかなか考えがまとまらないこともあると思いますが、考え続けることで「考える力」は絶対に伸びていきます。「考える力」は大学での学びだけでなく社会に出てからも必要な力ですので、この授業で考える力を少しでも伸ばしてもらえればと思います。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 コミュニケーション文化学科】