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科目名アート&デザイン実習
担当者鮫島 大輔
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数1単位
授業の方法実習
授業題目

現代の浮世絵を描く

授業の達成目標

江戸時代を中心に日本独自の表現として花開いた多彩な浮世絵の世界を通して、今日のグラフィックデザイン、アニメーション、イラストレーション、絵画に通じる浮世絵の大胆な構図や豊かな色彩、多彩なテーマといった画面構成力を身につける。さらに浮世絵に現代的なテーマやモチーフを組み合わせた「現代版の浮世絵」を描き、自由な発想で現代性のある絵画空間を構成できるようになる。

今年度の授業内容・幅広い浮世絵の世界を知る
・筆や絵具などの扱い方、色の組み合わせ方、構図の作り方などの実習
・参考とする浮世絵を選び、その浮世絵にどのようにして現代的な要素を加えるのか考え、アイデアスケッチ、エスキース(簡単に色を用いて)を作成
・アイデアスケッチやエスキースをもとに「現代版の浮世絵」の制作実習
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について・日常の中の気づきや発見を採集(例えば気になった物や風景、出来事を撮影し記録する)し、浮世絵に加える現代的な要素のアイデアを考案すること。
・各回の作業の進み具合に合わせて準備をし、授業内での制作に取り組むこと。授業後は授業内に終了できなかった工程の課題を理解し、次回の制作に挑むこと。
合計7.5時間
合計7.5時間
自習に関する一般的な指示事項

浮世絵に限らずたくさんの芸術作品を鑑賞すること。美術館へ赴き実物を鑑賞することが望ましいが、画集やインターネットも利用し、多様な表現世界を鑑賞すること。

第1回

多様な浮世絵の世界を知る

・授業の流れ、実習内容の解説。
・多様な浮世絵作品を鑑賞し、現代的な要素を加えた浮世絵作品の参考作品も紹介する。

第2回

実習1 道具の扱い方、表現方法(1)

・筆やアクリル絵具の扱い方、水張りパネルの作り方を学ぶ

第3回

実習2 道具の扱い方、表現方法(2)

・グラデーション、色相、色の組み合わせ、構図が与える画面へ影響などを学ぶ
・試作の制作を開始

第4回

実習3 道具の扱い方、表現方法(3)

・実習1、2で学んだことを踏まえ、試作を制作する

第5回実習4 試作を制作する

・アクリル絵の具を扱うコツ(筆さばきや混色)を掴み、着彩していく
第6回実習5 試作の完成、本制作の準備

・試作を完成させる

・本制作の準備段階
・現代的要素を加える浮世絵を選ぶ。
・選択した浮世絵にどのように現代的要素を付け加えるかアイデアを練り、エスキース(下絵)を描き、本制作の準備をする。


第7回実習6 アイデア出し エスキース作成

・選択した浮世絵にどのように現代的要素を付け加えるかアイデアを練り、エスキース(下絵)を描き、本制作の準備をする。
・本制作に入れる場合は、本制作を開始する。
第8回実習7 制作(1)

・制作 水張りパネルに鉛筆で下描きを入れる


第9回実習8 制作

・制作 下描きの続き


第10回実習9 制作

・制作 下描き
・制作 アクリル絵具による着彩、描画

・中間講評会

第11回実習10 制作

・制作 着彩、描画の続き


第12回実習11 制作

・制作 着彩
・完成に向け、最後の仕上げをする
第13回実習12 制作 作品完成

・制作 着彩
・作品を完成させる

第14回実習13 講評会

完成した作品を全員で鑑賞し、講評会を行う。
作品提出
授業の運営方法

対面授業による実習形式で行う。
遠隔授業の実施に関しては、ZOOMによるリアルタイム授業を基本とする(事前に通知する)。具体的な内容は「その他、受講生への注意事項」を参照のこと。

課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法実習で制作する作品に対して、教員が講評を行う。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
授業参加 70% 積極的・自発的な実習への取り組みによって評価する
その他 30% 実習で制作した作品の課題目標への到達度、完成度によって評価する
参考文献 『浮世絵の歴史 カラー版』 美術出版社
その他、履修生への注意事項

絵の具を使う実習授業ですので、初回以外は汚れてもいい格好、もしくはエプロン等を持参してください。

【遠隔授業についての補足事項】
実習ですので可能な限り対面授業で行いますが、遠隔授業になった場合はTeamsによるリアルタイム授業を行い、出欠の確認も授業内で行います。
毎週制作の進捗状況を発表報告してもらい、進み具合を授業参加への取り組みとして評価します。(画像提出の可能性もあり)。
TeamsのURLは毎回、事前にポータルの掲示を通じて連絡します。

卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 現代文化表現学科】
実務経験の概要

画家 現代アーティスト

1979年生まれ
画家、現代アーティストとして2002年から活動を始め、国内外で展覧会歴多数。
主な展覧会として、2011年「PLATFORM2011 -距離をはかる-」練馬区立美術館、2021年「鮫島大輔-FLATBALLS-」六本木蔦屋書店、2023年「鮫島大輔 -永遠のマクガフィン-」Bunkamura Galleryなど

2014 - 現在 多摩美術大学美術学部統合デザイン学科 非常勤講師

2023 - 現在 日本工学院八王子専門学校CG映像科 非常勤講師
2018 - 2022 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻 非常勤講師

実務経験と授業科目との関連性

画家、現代アーティストとして現在までの22年間の活動経験や、多摩美術大学においてファインアート(油画科)とデザイン(統合デザイン学科)の両方の学科での講師としての指導経験を生かし、アートとデザインを横断する作品制作の実習を行います。