科目名 | 現代文化表現学特殊講義(社会)A | |
担当者 | 佐藤 富雄 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 記号と消費の文化社会学 | |
授業の達成目標 | 文化表現とのかかわりから現代消費社会の仕組みを理解し説明できるようになり、社会的な視点・枠組みから文化表現を批評・批判できるようになることを目標とします。 | |
今年度の授業内容 | かつてマックス・ウェーバーは「消費のパターンや生活様式が社会階級や地位の強力な決定要因である」と述べています。現代日本社会においても、社会の価値体系には、人びとの個人の能力や人格よりも人びとが所有するモノとの密接な関連がみうけられます。なぜ人びとが所有するモノや消費が重視されるのでしょうか。社会学における消費、文化の消費についての諸理論を学ぶとともに、現代社会における消費に関連した社会・文化現象、社会問題などを取り上げます。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 毎回の講義に関し、配布資料、ポータルにアップする資料などを読み、内容をよく理解すること。授業後は内容を振り返り、復習ノートにまとめ、理解を深めること。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 4つの小レポート作成にあたっては、配布する関連資料等を参考にし、課題に適切に応えるレポートを作成すること。 定期試験は、あらかじめ複数の課題(小レポートと同じ4つの課題としています)を提示し、試験当日にその中から2題を出題 するという形式による持ち込み不可の論述式試験ですので、事前に準備が必要です |
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第1回 | オリエンテーション:授業概要、授業の進め方、達成目標、評価方法等の説明 社会学における「消費」とは? ―消費の対象と記号消費― |
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第2回 | 消費社会の出現とその特徴(1) ―近代社会、現代社会の特徴を示す「消費」社会― | |
第3回 | 消費社会の出現とその特徴(2) ―消費社会出現の歴史的経緯― | |
第4回 | 消費社会におけるモノと文化の記号性 ―モノの消費からサービス、文化の消費へ― | |
第5回 | 階級/階層社会の差異化要因としての消費 ―マルクス、ウェーバー、ヴェブレン― | |
第6回 | ボードリヤールの消費社会論(1) ―消費社会論の理論的背景としてのマルクス&ソシュール― | |
第7回 | ボードリヤールの消費社会論(2) ―現代的消費の社会的背景と差異化の論理― | |
第8回 | ボードリヤールの消費社会論(3) ―ボードリヤールが捉える文化消費― | |
第9回 | 消費を促進する仕組み(1) ―モノの消費を拡大する様々な生産、流通、広告戦略― | |
第10回 | 消費を促進する仕組み(2) ―消費拡大のためのメディア戦略、情報戦略― | |
第11回 | 消費志向と消費文化(1) ―消費志向型人間の出現とその増加― | |
第12回 | 消費志向と消費文化(2) ―消費文化の定着と文化消費の増大― | |
第13回 | 消費社会の諸問題 ―消費をめぐる不均衡、過剰、依存― | |
第14回 | 全体のまとめ、理解度の確認と解説 | |
授業の運営方法 | パワーポイント(or ワード)画面、資料画像などを提示しつつ、基本的に講義形式で授業を進めます。 ただし、受講生に発言を求めながら授業を進めますので、それを前提に受講して下さい。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 課題レポート回収後、レポートの内容および形式に関する問題点、典型的な誤解などについての解説を行います。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 60% | 小レポートと同じ4課題の中から、試験当日に任意 の2題を出題する形式で持ち込み不可の論述式試験 を実施 |
小論文・レポート | 40% | 4つの課題について、各課題800字程度の小レポートを2~3週間の間隔で提出してもらいます。 |
授業参加 | 0% |
参考文献 | J.ジャン・ボードリヤール著 『消費社会の神話と構造』 紀伊国屋書店 1995年 J.ジャン・ボードリヤール著 『物の体系』 紀伊国屋書店 2008年 間々田孝夫著 『消費社会論』 有斐閣 2000年 D.リースマン 『孤独な群衆』 みすず書房 1964年 大平健 『豊かさの精神病理』 岩波新書 1990年 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 現代文化表現学科】 |