科目名 | 現代文化表現学特殊講義(イメージ)B | |
担当者 | 溝尻 真也 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 音楽メディアの歴史と現状 | |
授業の達成目標 | ・日本における音楽とメディアの関係ならびにその歴史的変化を理解し、調査・考察・記述できるようになる。 ・現在とは異なる各時代の背景や社会環境を理解した上で、その中で生活していた人びとのメディア経験を追体験し、考察・記述できるようになる。 |
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今年度の授業内容 | 音楽を楽しむとき、多くの場合、私たちは何らかのメディアを介してその楽曲を受け取っている。また楽曲自体も、時代ごとのメディアに合わせてそのあり方を変えている。ここでいうメディアとは、生活者の日常の中から生み出されるものであり。同時に生活者の日常を変えていくものでもある。 本講義では、日本におけるポピュラー音楽とメディアの関係の歴史を振り返りながら、近代以降の日本社会がたどってきた道筋を、生活者の立場で追体験することを目指す。また音楽を主な題材に、日本人の日常生活の中でメディアとはどのような存在だったのか、その位置づけの変化を追いながら、社会の流れの中で変わりゆく存在としてメディアを理解する視座を身につける。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | ・シラバス記載の参考文献などに目を通し、次回の授業内容の前提となる知識を理解しておくこと。(120分) ・授業内では多くの楽曲を紹介するため、自分の好き嫌いにかかわらず、授業後は関連する楽曲を自ら聴取もしくは視聴して、理解を深めること。(60分) ・授業内で紹介された社会的事象について自身でも調査を行ない、メディアと社会の関係についてより理解を深めること。(60分) |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 世代の異なる人びとからこれまでのメディア経験を聞き取ったり、過去の雑誌や新聞に目を通すなどして、いまとは異なる時代・社会状況を追体験するための理解力と想像力を養うこと。 | |
第1回 | イントロダクションーこの授業の進め方 | |
第2回 | 日本に「音楽」がやってきたころ−蓄音機の導入とオッペケペー | |
第3回 | 音楽メディアとしての映画—戦時期のメディア文化 | |
第4回 | 戦前/戦後の音楽とメディアーラジオ音楽が形成する「国民」のアイデンティティ | |
第5回 | 戦後のメディアと民間放送の開始—テレビのはじまりと芸能界の成立 | |
第6回 | フォークからニューミュージックへ(1)—若者向け深夜ラジオ番組の隆盛 | |
第7回 | フォークからニューミュージックへ(2)—消費者としての「若者」の発見 | |
第8回 | 1970-80年代のメディア環境と音楽—カセットテープ/エアチェック/ウォークマン | |
第9回 | オーディエンス・セグメンテーションの進展—テレビタイアップとCDバブルの時代 | |
第10回 | デジタルメディアの展開ーインターネットの拡大と音楽聴取の変容 | |
第11回 | マスメディアとしてのインターネット—YouTube時代のメディア感覚 | |
第12回 | Everyone, Creator—ニコニコ動画の誕生と展開 | |
第13回 | メディアが生み出すつながりと参加—SNSの拡大とフェス/ライブの隆盛 | |
第14回 | ポストコロナの音楽とメディアー音楽業界の構造変容 | |
授業の運営方法 | 対面で講義を行なう。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 授業後に実施・提出した小テストやレポート課題については、次回以降の授業でコメントを行なう。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
その他 | 100% | 授業毎に実施する小テストおよびレポート課題のつみ重ね |
参考文献 | 生明俊雄『日本の流行歌-栄枯盛衰の100年、そしてこれから』ミネルヴァ書房,2020 遠藤薫『廃墟で歌う天使-ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」を読み直す』現代書館,2013 円堂都司昭『ソーシャル化する音楽-「聴取」から「遊び」へ』青土社,2013 飯田豊 他『メディア技術史-デジタル社会の系譜と行方』北樹出版,2013 柴那典『ヒットの崩壊』講談社,2016 谷口文和 他『音響メディア史』ナカニシヤ出版,2015 その他、授業内でも適宜指示する。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 現代文化表現学科】 |