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科目名文化表現の倫理
担当者齋藤 山人
開講期2024年度秋学期
科目区分集中講義
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目文化表現の倫理
授業の達成目標① “存在と外観(見かけと中身)”という西洋思想・文化の伝統的なテーマを扱った、いくつかの文献の論旨を適切に把握できるようになること。 ② 以上の知識に基づいて、古今の文化表象とそれが生じる倫理的問題を議論・分析できるようになること。 ③ 自分の意見をわかりやすくまとめ、論理的に表現できるようになること(プレゼンテーション技術の研鑽も目標に含まれます)。
今年度の授業内容人間にとって大切なのは「中身」でしょうか、それとも「外見」でしょうか。なかなか答えの出ない難しい問いですが、この問題は西洋の文化・思想において、“存在(=あること)/外観(=見えること)”という二項対立とともに思考されてきました。この二項対立は同時に、“裸体/衣服”、“自然/人工”、“真実/虚偽”といったテーマとも結びついています。果たして、衣服を含む人間の外見(見た目)は、その人の本質(中身)と切り離して考えられるのでしょうか? この授業では過去・現在の様々な文化表象(特に視覚文化)を取り上げながら、“中身か外見か”という古くて新しいテーマについて考察する予定です。もし可能であれば、参加者の方々にも身近にある様々なイメージ(ファッション、CM、PV、漫画、ゲームなども含む)を取り上げて、分析していただきたいと考えています。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について毎回、教材となる短いテキストを配布しますので、それを予め読んできてください。30分程度の予習時間が必要です。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項配布するテキストを読んできてください(わからない言葉があれば調べてくること)。履修人数が少ない場合には、一人ずつ短い発表(10分程度)を担当していただく予定なので、その際はプレゼンテーションの準備をお願いします。
第1回イントロダクション
第2回プラトン的恋愛観
第3回『美女と野獣』⑴
第4回『美女と野獣』⑵
第5回『美女と野獣』⑶
第6回聖愛と俗愛 ⑴
第7回聖愛と俗愛 ⑵
第8回「正適」の概念
第9回ピュグマリオニズム ⑴
第10回ピュグマリオニズム ⑵
第11回ピュグマリオニズム ⑶
第12回シャネルのモード ⑴
第13回シャネルのモード ⑵
第14回シャネルのモード ⑶
授業の運営方法授業中に行われる活動には、基本的な文献の読解や映像資料の視聴・分析、(場合によっては)受講者によるプレゼンテーションも含まれます。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法レポートの成果の概要について、授業中にコメント・フィードバックする。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しません。
小論文・レポート 50% ポータルサイト上でレポートを提出していただきます。
授業参加 50% 授業への出席状況とレポートの提出率を総合して評価します。
その他 0%
参考文献 プラトン『国家』、『饗宴』、『パイドロス』、『パイドン』
ヴィルヌーヴ夫人『美女と野獣』
キケロ『義務について』
オウィディウス『変身物語』
バーナード・ショー『ピグマリオン』
エルヴィン・パノフスキー『イコノロジー研究』
ポール・モラン『シャネル−人生を語る』
その他、履修生への注意事項 3日間にわたる集中講義です。1日目と2日目に1200字程度のレポートを各1本、最終日に1600字程度の最終レポートを1本書いていただきます。合計3本のレポートを提出していただく予定です。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 現代文化表現学科】