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科目名人文学演習IA
担当者神山 伸弘
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数1単位
授業の方法演習
授業題目近現代文学の思想内容
授業の達成目標日本・西洋の近現代文学作品を読むことを通じて、そこに描かれたテーマ、人物(性格)、行動などについて、その思想を検討します。論文作成などの学術活動に際して必要な研究倫理を身につける。
今年度の授業内容近現代文学作品の読書を通じて、そこに描かれたテーマ、人物、その行動などについて外面的な所作にとどまらず「内面」を考える思索を試みます。
前半では、ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(岩波文庫)をもとに、文学(文芸)を専門とした「私」の思考を整理しつつみずからの「内面」の自覚を深めます。
後半では、森鷗外『雁』、夏目漱石『三四郎』、永井荷風『問はずがたり』、芥川龍之介『河童』、川端康成『女であること』、太宰治『斜陽』、三島由紀夫『仮面の告白』を読み、討議します。
一般に日本において思索を行うさいに参照されるのは、哲学書や宗教書などではなく、文芸書です。この演習では、導入的な意味あいで、人間が生きることについて、日本の作品を通じて考えていきます。
なお、自習課題を設けますので、これを通じ、文学・思想への視野を広げていきます。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について予習は、課題図書を読んだうえで、レポートを作成します。(1時間(45分)超。課題図書を読む時間はそれ相応にかかる。)
復習は、演習の振返りレポートを作成します。(1時間(45分))
合計15時間
自習に関する一般的な指示事項1. 各回の課題図書を読破すること。
2. 次の自習課題を課す。
 ①熊野純彦『西洋哲学史』「古代から中世へ」「近代から現代へ」(岩波新書、2冊)各週30ページ程度。Teamsで数問のクイズに答えることで到達度を確認する。
 ②十川信介『近代日本文学案内』(岩波文庫)各週30ページ程度。Teamsで数問のクイズに答えることで到達度を確認する。
第1回近現代文学の読書課題及びその報告の仕方について
日本学術振興会「研究倫理eラーニング」受講開始
第2回ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(1.森に分け入る)
第3回ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(2.ロワジーの森)
第4回ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(3.森のなかの道草)
第5回ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(4.可能性の森)
第6回ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(5.セルヴァンドーニ街の奇怪な事件)
第7回ウンベルト・エーコの『小説の森散策』(6.虚構のプロトコル)
第8回森鷗外『雁』
第9回夏目漱石『三四郎』
第10回永井荷風『問わずがたり』
日本学術振興会「研究倫理eラーニング」修了証提出
第11回芥川龍之介『河童』
第12回川端康成『女であること』
第13回太宰治『斜陽』
第14回三島由紀夫『仮面の告白』
授業の運営方法輪読のスタイルとしては、報告者が概要をまとめ、議論すべき箇所の指摘をし、参加者全体で論点を深めていくという、スタンダードな形式をとる。「一緒に読書をする」という姿勢が基本になる。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法試験(期末レポートを含む。)は行わない。
各回課題は授業で討議対象となり、その場でフィードバックされる。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
授業参加 100% 毎回、読後所感と、授業後所感、自習課題を提出する。3分の2以上の出席がない場合、E評価となる。
テキスト 自習に関する一般的な指示事項、各回スケジュールにある書籍。そのほか必要なものは授業中に指示する。
その他、履修生への注意事項 報告者は、課題図書を充分に読み込み、それを報告して、さらに他の参加者等の質疑に答える役割を果たす。準備が足りないと、短時間で終わってしまうことにもなりかねない。他の参加者も報告者同様に読み込んでこないと、演習はお葬式の場と化すだろう。演習(=練習・訓練)を生かすも殺すも参加者次第と心得てほしい。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】