科目名 | 人文学演習IA | |
担当者 | 加藤 大鶴 | |
開講期 | 2023年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 1単位 | |
授業の方法 | 演習 | |
授業題目 | 前半と後半に分かれます。前半では『伊達家本古今和歌集』の表記を研究します。後半ではコーパスや、全文検索システム「ひまわり」を使ってコンピュータを使った日本語の語彙研究の手法を学びます。第7回以降はコンピュータを使いますので、各自持参するようにしてください。 | |
授業の達成目標 | 言語についての基礎的な調査・分析と考察の方法を学び、4年次において卒業論文を書くための構えを身につける。 | |
今年度の授業内容 | 日本語学(国語学)の研究手法を演習形式で学びます。授業では、大きく分けて古典文学作品の影印本を用いてテキストに現れる語法・音韻・表記(文字)を分析するパートおよびコンピューターを使って日本語の分析手法を学ぶパート(春学期)と、アンケート調査や対面調査の手法で現代語の語彙・音声を分析するパート(秋学期)とに分かれます。 本授業では、いずれ教壇に立つ可能性がある方には「国語」にはことば自体のメカニズムに即した特徴と面白さがあること、書道に関心がある方には表記(文字)には美的観点とは別の伝達機能があること、そして資格に限らずことばに関心を持つ方には知的関心をさらに深めることを、それぞれ目指します。 |
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準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 発表時には自分の範囲だけでなく、他の人の発表範囲についても目を通すこと。翻字、字母など表記に関わることだけでなく、注釈書(配布予定)にも目を通して語彙や文法についても滞りなく理解できるようにしておくこと(1時間から2時間)。授業後は発表資料に目を通し、日本語学上の問題について考えをまとめておく(1時間から2時間)。 | 合計15時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 翻字については各自で、授業前後に確認しておくこと。その表現上の特性については参考文献にも目を通しておくこと。コンピュータの扱いに不慣れな場合は、授業で教わったことを一通り練習し、操作に慣れておくこと。 | |
第1回 | ガイダンス 授業の進め方の説明(発表順などの確認) | |
第2回 | 論文「古今和歌集の表記」を読む 字母の使い分けと可読性 | |
第3回 | 「伊達本古今和歌集」を読み、問題の所在を実際に確認する | |
第4回 | 発表1…各班で分担して分析結果を発表する(4人ずつ*2チーム) | |
第5回 | 発表2…各班で分担して分析結果を発表する(4人ずつ*2チーム) | |
第6回 | 発表3…各班で分担して分析結果を発表する(4人ずつ*1チーム) | |
第7回 | コーパスを用いた研究の論文を紹介する、ツールを紹介する | |
第8回 | コーパスを使った研究を分担して読む | |
第9回 | コーパスのツールを設定し、動かしてみる | |
第10回 | コーパスを使った研究方法を構想し、文献を集める、準備をする | |
第11回 | コーパスを使った研究方法を構想し、文献を集める、準備をする | |
第12回 | テーマごとにコーパスを使った研究の発表を行う1(4人ずつ*2チーム) | |
第13回 | テーマごとにコーパスを使った研究の発表を行う1(4人ずつ*2チーム) | |
第14回 | テーマごとにコーパスを使った研究の発表を行う1(4人ずつ*1チーム) | |
第15回 | まとめ・レポートに向けて | |
授業の運営方法 | 論文を読み、ツールを確かめ、データを収集し、分析・考察を行うというスタイルです。グループワークと発表を2回行っていただきます。 | |
課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | Teamsまたはポータルにてコメントします。主としてTeamsのチャット機能などを使うと思います。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | なし |
小論文・レポート | 30% | 授業を踏まえた問いのユニークさ、学問的な方法が取られているか、などを総合的に判断し評価します。 |
授業参加 | 70% | 発表や資料の問題設定、分析方法、ユニークさなどのほか、議論への参加の度合いも考慮します。 |
その他 | 0% |
テキスト | 適宜プリントを配布します。 |
参考文献 | 藤原定家筆『伊達本古今和歌集』笠間書院(影印),2001 小松英雄『古典和歌解読 : 和歌表現はどのように深化したか』笠間書院(増補版),2012 青木博史,岡崎友子,小木曽智信『コーパスによる日本語史研究』ひつじ書房,2022 近藤明日子『コーパスと近代日本語書き言葉の一人称代名詞の研究 』勉誠出版,2021 中俣尚己『「中納言」を活用したコーパス日本語研究入門』ひつじ書房,2021 |
関連ページ | 代表的なコーパス類のURLです。授業でも紹介します。特に『中納言』は事前に利用申請をしておく必要があります。授業で扱う「ひまわり」は「言語データベースとソフトウェア」のリンクからダウンロードし、各自セットアップしておくことが望ましいです。いずれも授業中に全員でやりますので、コンピュータの扱いに不慣れでも大丈夫です。 言語データベースとソフトウェア - 言語データベースとソフトウェアhttps://csd.ninjal.ac.jp/lrc/index.php コーパス検索アプリケーション『中納言』https://chunagon.ninjal.ac.jp/auth/login データ・資料を探す | 国立国語研究所https://www.ninjal.ac.jp/resources/search/ |
その他、履修生への注意事項 | 【オンラインで行う場合】 ゼミでは対面と遠隔の学生と、リアルタイム同時中継で授業を行うつもりです。ツールはZoomを使います。少人数(16名程度)でゼミの活動を行いますので、オンライン受講のかたも基本的に顔は出していただきますから、それなりの武装が必要なかたはきちんと起きて身なりを整えておいてください。 学生の皆さんとのやりとりにはSlackを使います。授業が始まるころには皆さんに招待状をお送りして、Slackが使えるようになっていただきます。ということで、ZoomとSlackはお手持ちのPCには入れておいて下さい。 また授業時も学生さんが発表するときにチャットでコメントをすることもあると思うので、ノートPCをお持ちになると良いかもしれません。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 |