科目名 | 人文学演習IA | |
担当者 | 松井 慎一郎 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 1単位 | |
授業の方法 | 演習 | |
授業題目 | 『福翁自伝』を読む |
|
授業の達成目標 | 次年度の卒業論文作成に際して専門分野を研究するための基礎的な知識を習得することができるようになる。具体的には、教材とする史料を、政治・社会・教育・文化などの幅広い側面から読み解き、それをもとに調べ、発表することによって、卒業論文作成のために必要な調査・研究・発表の作法を身につけることができる。 論文作成などの学術活動に際して必要な研究倫理を身につける。 |
|
今年度の授業内容 | 福沢諭吉(1835-1901)は近代日本を代表する思想家・言論人である。近代日本の出発に際して、『学問のすゝめ』や『文明論之概略』を代表とする著作を通じて国民に多大な思想的影響を及ぼすとともに、慶應義塾といった学校や『時事新報』といった新聞を創設する等、大きな足跡を残した。『福翁自伝』は、晩年の福沢が著した自叙伝であり、新井白石『折たく柴の記』や河上肇『自叙伝』とともに自伝文学の傑作とされている。読み物としても単純に面白いこの自伝を読むことで、福沢自身はもちろんのこと、幕末から明治期にかけての政治・社会・教育・文化の様相を知ることができる。この自伝を読み解き、近現代日本の特徴を考察していきたい。 |
|
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 参加者は教材を必ず読んでから授業にのぞむこと。発表者は、参加者から出された所感を踏まえて、自分の発表内容を振り返ること。 | 合計15時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 日頃よりニュースや新聞等を通じて現代社会への関心を持つこと。 | |
第1回 | オリエンテーション |
|
第2回 | 日本近現代史研究とは何か |
|
第3回 | 福沢諭吉と『福翁自伝』について |
|
第4回 | 「幼少の時」 |
|
第5回 | 「長崎遊学」 |
|
第6回 | 「大坂修行」 |
|
第7回 | 「緒方の塾風」(1) |
|
第8回 | 「緒方の塾風」(2) |
|
第9回 | 「大坂を去って江戸に行く」 |
|
第10回 | 「初めてアメリカに渡る」 |
|
第11回 | 「ヨーロッパ各国に行く」 |
|
第12回 | 「攘夷論」 |
|
第13回 | 「再度米国行」 |
|
第14回 | 「王政維新」 |
|
授業の運営方法 | 担当範囲を割り当て、順に発表を行う。発表者は教材にもとづいて発表し、その後、全員で討論を行う。 |
|
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 各回の発表に対して、教員が講評を行う。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
授業参加 | 100% |
テキスト | 福沢諭吉『新訂 福翁自伝』(岩波文庫、2008年改版) |
参考文献 | 随時、授業で紹介する。 |
その他、履修生への注意事項 | 日頃から、歴史への関心はもちろんのこと、自己を取り巻く現代社会、そして、何よりも自分自身の将来に深い関心を持っていただきたい。発表や討議の場では、自分の考えや感性を大切にして臨んでいただきたい。 なお本演習は、次年度の卒業論文作成に向けて、重要な演習となるので、出席は当然の前提とみなす。欠席する場合は、必ず連絡すること。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 |