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科目名人文学特殊講義(現代思想・社会)A
担当者神山 伸弘
開講期2024年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目「主観性」とは何か
授業の達成目標「主観性」という言葉は、日本語の場合、「主体性」と区別されますが、いずれも本を糺せば、英語でいう subjectivity の訳語です。
これらの言葉は、日常用語で自在に使われますから、翻訳語という性格にこだわらず、現代日本語的意味を明らかにした方が、もしかしたら有益かもしれません。ただ、この種の研究は、国語学にお任せしましょう。
これに対し、主観性・主体性は「概念」、「判断」、「推論」に関わる言葉だ、という着眼点は、哲学のものです。なぜ、あるいは、どのように、それらがかかわるのか、それこそが哲学的な問題です。
「概念」は「私」なのですが(これもただ聞いただけでは分からないと思いますので、いまは「そうなんだ…」と思ってください)、「私」はさまざまに変化するし、また判断し、推論(推理)しながらものを考えているのではないでしょうか。そこで、まず、「私」の変化のありようを論理的に整理してみましょう。そうすると、いろいろなことに悩む「私」が「概念」的にはどんなポジションにいるのか見えてきて、そのことが心の整理につながっていくかもしれません。
そこで、このことをヘーゲル『論理学』概念論(1816年)の「主観性・概念」を読み解くことで考え、受講者が「主観性」または「主体性」について説明でき、またみずからがこれを思索できるようになることを目標とします。
今年度の授業内容ヘーゲルの『論理学』「概念論」(1816年)をもとに、「主観性・概念」について考えます。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について予習は、講義用の翻訳を各回分熟読します。(各回2時間(90分)超)
復習は、講義ノートを整理し、提出します。(各回2時間(90分)超)
合計60時間
自習に関する一般的な指示事項配布する資料をよく読み込んでください。
後で読んで分かるよう講義ノートを整理しましょう。
第1回「主観性・概念」を考える必要性(その1)
第2回「主観性・概念」を考える必要性(その2)
第3回普遍的であること(その1)
第4回普遍的であること(その2)
第5回普遍的であること(その3)
第6回特殊的であること(その1)
第7回特殊的であること(その2)
第8回特殊的であること(その3)
第9回特殊的であること(その4)
第10回特殊的であること(その5)
第11回特殊的であること(その6)
第12回特殊的であること(その7)
第13回個別的であること(その1)
第14回個別的であること(その2)
授業の運営方法講義者独自の翻訳を示しながら講述します。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法小論文・レポートは、講評し返却します。Teamsを利用する。
講義ノートは、講義初頭において、その取り方を指導します。Teamsを利用する。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
小論文・レポート 40% WEBの参照を認めません。講義に応じた論文を求めます。
授業参加 60% 講義ノート(自筆)のコピーの提出を求めます(各回)。3分の2以上の出席がない場合、E評価とします。
テキスト 資料を配布します。
参考文献 とくに読む必要はありません。
その他、履修生への注意事項 最初はよく分からなくとも、テキストを繰り返して読むなかで理解できるはずですから、辛抱強く取り組んでください。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】