科目名 | 人文学特殊講義(総合文化)E | |
担当者 | 岡野 宣勝 | |
開講期 | 2025年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業形態 | 対面(一部オンライン) | |
オンライン実施回 | — | |
第3回/第5回/第6回/第8回/第9回/第11回/第13回 | ||
授業題目 | 日系人の文化とアイデンティティ |
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授業の到達目標 | 移住先社会のマイノリティ集団として世代を超えて生活してきた海外の日系人について理解を深めることにより、多様化の進む日本社会のマイノリティ集団にまつわる諸問題を多角的に理解し、説明できるようになる。 |
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今年度の授業内容 | 明治以降、多くの日本人が労働や他の目的のために海外へ渡った。その結果、現在では数百万人におよぶ「日系人」(日本人移民とその子孫)が世界各地に居住し、それぞれ異なる社会環境のなかで独自の文化を発展させている。こうした日系人の文化とは、一世(日本人移民)が日本から持ち込んだ「日本文化」を単純に継承したものではなく、現地の他集団との接触や相互作用を含む様々な社会関係のなかで変容し、生成された「日系文化」と捉えることができる。授業では主にハワイの日系人に注目し、「ハワイ日系文化」の生成と継承、そして表象をめぐる動向が日系人アイデンティティの形成と不可分の関係にあることを明らかにする。その際、日系人コミュニティ内の多様性と階層性、ハワイ社会の権力構造や多様なエスニック集団との関係、日本の出身地域との関係、日米関係を軸とする国際政治など、日系人を取り巻く諸々の環境に留意する。また、比較対象として北米・南米諸国の日系人コミュニティについても可能な限り紹介したい。 |
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準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 毎回、事前にポータルに掲出する講義資料を読み、疑問に思うことを予め整理しておく。講義終了後は、配布プリントや講義ノートを見直して自分なりにまとめ直し理解を深めておくこと。 | 1回平均約190分 |
自習に関する一般的な指示事項 | 授業で取り上げたテーマやトピックについて関心を持ち、積極的に各種メディアの情報や関連文献にあたって予習・復習を行うこと。 |
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授業の特徴(アクティブラーニング) | リアクションペーパー | |
第1回 | 日本の海外移民 |
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第2回 | ハワイ社会の概要 |
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第3回 | ハワイ日系人の歴史① :出稼ぎから定住へ | |
第4回 | ハワイ日系人の歴史② :敵性外国人から日系アメリカ人へ | |
第5回 | ハワイ日系人の歴史③ :新たな社会関係の構築 | |
第6回 | 文化表象とアイデンティティ | |
第7回 | 言語と教育 | |
第8回 | 年中行事と通過儀礼 | |
第9回 | 衣・食・住 | |
第10回 | 信仰と盆行事 | |
第11回 | 和太鼓クラブと南米の盆踊り <映像資料使用> | |
第12回 | 日系人収容所における芸能と移民文学 <映像資料使用> | |
第13回 | 在日日系南米人のアイデンティティ <映像資料使用> | |
第14回 | 「日本における多文化共生」の再考 | |
授業の運営方法 | 映像を有効に用いて臨場感のある授業を行います。 なお、授業スケジュールは受講生の理解度や授業の進度により内容や順序が変更されることがあります。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 必要に応じて前回リアクションペーパーから興味深い見解や疑問などを紹介し、解説を行う。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
小論文・レポート | 70% | 期末レポート |
授業参加 | 30% | 毎回のリアクションペーパーなどにより授業への参加度や理解度を評価する |
テキスト | 特定のテキストは使用しない |
参考文献 | 矢口祐人『ハワイの歴史と文化-悲劇と誇りのモザイクの中で-』中央公論社、2002年(840円)、ISBN : 4-12-101644-0 C1222 山本真鳥・山田亨編著『ハワイを知るための60章』明石書店、2013年(2,000円)ISBN : 978-4-7503-3753-1 |
その他、履修生への注意事項 | オンライン授業の際に使用するソフトは「Teams」です。リアルタイムのライブ形式で授業を行い、そのなかで出席状況も管理します。 なお、レジュメや資料の配布は「対面」「オンライン」ともにポータル上で行います。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 |