科目名 | 人文学特殊講義(西洋史)C | |
担当者 | 一政 史織 | |
開講期 | 2025年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業形態 | 対面(一部オンライン) | |
オンライン実施回 | — | |
第14回 | ||
授業題目 | アメリカの女性社会運動史 | |
授業の到達目標 | この授業では、19世紀から20世紀半ばを中心に現代までのアメリカの女性社会運動の歴史に焦点を当てる。履修生は、社会、経済、政治などにおけるさまざまな問題にアメリカの女性たちがどう直面し対処したのか、また、彼女たちが、教育、福祉、政治、国際関係などにどのように関与していったのかについて理解を深める。そして、アメリカ社会の課題を批判的に考察し、現代の社会問題に対して自らの意見を論じる力を養う。 | |
今年度の授業内容 | この授業では、19世紀から現代に至るまでのアメリカの女性たちの社会運動史を、当時の社会、政治、文化、経済的背景とともに検討する。授業では、奴隷制廃止運動、参政権運動、社会改革運動、平和運動、フェミニズム運動など主要な社会運動を中心に、運動の中心人物や団体、さらに、移民やアフリカ系アメリカ人などマイノリティの女性たちの活動にも注目し、彼女たちの活動や思想についてジェンダー、人種、エスニシティなど多様な視点から考察を深める。 | |
準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及びそれに必要な時間について | テキストの指定範囲を読み、内容を理解しておくこと。授業後は、配布資料や講義ノートなどで内容を振り返り、理解を深めること。 | 1回平均約190分 |
自習に関する一般的な指示事項 | 予習、復習時に疑問に思ったこと、注目したことなどについては、ノートやテキストにメモをとっておくこと。また、授業で興味をもった事柄についてさらに資料を集め、調べた内容について自分でノートにまとめたりして、学習を発展させていくこと。 | |
授業の特徴(アクティブラーニング) | リアクションペーパー/ミニテスト/レポート/討議(ディスカッション・ディベート)/グループワーク | |
第1回 | ガイダンス: アメリカ女性史へのアプローチ | |
第2回 | 19世紀前半: 女性らしさのイデオロギー:家庭・労働・奴隷制 | |
第3回 | 南北戦争前後の女性の領域の拡大: 母性・道徳・奴隷制廃止論 | |
第4回 | 南北戦争後の合衆国憲法修正と婦人参政権運動の展開 | |
第5回 | 産業資本主義の拡大:女性たちの職業機会の拡大と賃金労働 | |
第6回 | 女子教育の拡大と中・上流階級の女性たちの諸団体:婦人クラブ、婦人キリスト教禁酒同盟、婦人参政権運動の拡大 | |
第7回 | 19世紀末から20世紀初頭の移民の流入と移民女性たち | |
第8回 | 革新主義の時代の女性たちの社会運動:セツルメント運動などの社会改革運動、労働運動、参政権運動 | |
第9回 | 第一次世界大戦と女性たちの平和運動 | |
第10回 | 戦間期の「新しい女性像」とフェミニズム | |
第11回 | 第二次世界大戦後の「女性らしさの神話」 | |
第12回 | モダンフェミニズムとアメリカ社会 | |
第13回 | 現代のアメリカにおけるジェンダー、セクシュアリティをめぐる議論 | |
第14回 | 授業のまとめ | |
授業の運営方法 | 授業前または授業時にレジュメを配布し、パワーポイント等を用いて解説する。授業は講義形式だが、トピックについてペアやグループで議論するなど、授業内で受講生が積極的に学習や討論に参加する時間も設ける。講義と受講者の積極的な協働学習によって、各自が理解と興味を深められるようにする。なお、遠隔授業の場合は、課題対応とする。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎回の授業で提出したリアクションペーパや課題、グループやペアでのディスカッションなどに対しては、授業時間内で講評・解説の時間を設ける。また、学期末のレポートに対しては、ポータル上で講評を配信する。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
授業参加 | 40% | 授業への参加(出席)、授業時の小課題・小テスト、発表、ペア・グループワークへの貢献など |
小論文・レポート | 60% | 期末課題のレポート(調べたことを手書きで記したノートも含む) |
参考文献 | エレン・キャロル・デュボイス、リン・デュメニル(石井紀子他訳)『女性の目からみたアメリカ史』明石書店、2009年。 有賀夏紀、小檜山ルイ編『アメリカ・ジェンダー史入門』青木書店、2010年。 その他の参考書、参考資料等は授業内で適宜案内する。 |
その他、履修生への注意事項 | 授業内容は、授業進度に応じて変更することがある。また、オンライン回の授業の場合は、事前に資料と課題を配信するので、締め切りを厳守して提出すること。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 |