科目名 | 人文学特殊講義(日本文学)E | |
担当者 | 奴田原 諭 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 引用という手法 | |
授業の達成目標 | 影響や模倣、引用、これらについて考えてゆくことを前提とする中で、既成の概念を鵜呑みにすることなく、自らの判断で作品の価値を説明できる能力を身に付ける。 | |
今年度の授業内容 | 現代文学に限らず、漫画や映像の世界でも「引用」というものが手法として重要な位置を占めることが意識されるようになりました。時に模倣と揶揄され、時にオマージュと言われるもの、現代文学を理解するに於いて重要なこれらの方法について考えてゆく中で、オリジナル作品とその影響下にあるもの二つの作品を読み、双方をどのように位置づけるのか、即ち模倣であるのかオマージュであるのか、はたまた引用であるのか、そもそもそんなことは規定し得るのか、これらのことを担当者の講義を通して皆で考察して行きます。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 授業にて取り上げる作品を読み、感想や意見、疑問点など、作品を論じるための「論点」を整理し、メモする。 授業にての担当者、並びに他の出席者との意見の相違をまとめ、メモする。 双方、1時間ほどを目安として、丁寧に行ってください。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 授業にて考察対象として取り上げた作品に留まらず、同作家の他作品、同時代の他作家の作品、同名作品の他メディアでの展開などまでを視野に入れて考えてみてください。 | |
第1回 | ガイダンス—オリジナリティとは何か | |
第2回 | 「STAR WARS」と黒澤明 | |
第3回 | ジョージ・ルーカスとウィリアム・ワイラー | |
第4回 | 手塚治虫と島崎藤村とドストエフスキー | |
第5回 | 太宰治「道化の華」と太宰治「人間失格」 | |
第6回 | 太宰治「走れメロス」 | |
第7回 | 森見登美彦「新釈走れメロス」 | |
第8回 | 中島敦「山月記」 | |
第9回 | 森見登美彦「新釈山月記」 | |
第10回 | フランツ・カフカ「変身」 | |
第11回 | 中島敦『わが西遊記』 | |
第12回 | 万城目学「悟浄出立」 | |
第13回 | 松本清張「ゼロの焦点」 | |
第14回 | 宮部みゆき「火車」 | |
授業の運営方法 | 担当者による講義形式と同時に、人数によって可能であれば出席者の積極的な発言という、双方向の形を取りたいと思います。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎授業後に課題としてのコメントの提出を求めます。その中からいくつかをピックアップし、担当者の見解を交えて公開いたします。 また、最終的に課す小論文課題を公開することで、他の受講者との力関係を自ら把握してもらいます。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない |
小論文・レポート | 80% | 詳しくは「その他、履修生への注意事項」参照。 |
授業参加 | 20% | 詳しくは「その他、履修生への注意事項」参照。 |
その他 | 0% | 実施しない |
テキスト | 担当者作成のファイルを共有します。その他適宜指示します。 |
その他、履修生への注意事項 | 課題に関する評価基準 授業内容の理解を垣間見ることのできるものでC以上、授業内容をしっかりと反映させた上での作品分析でB以上、授業内容の理解を前提とし、そこに独自の見解を論理的に反映させ得たものでAと評価します。 授業参加に関する評価基準 毎時間、授業内容をまとめ、そこから何を考え、何について疑問を持ったかといった内容を記し提出、時間内でどれだけ積極的に「考えたのか」を評価の対象とします。 話を聞き理解する、それだけでは学問する者のあるべき姿とは言えません。考えてください。話題となったテーマを対岸のこととして捉えるのではなく、自らのこととして積極的に考えてみてください。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 |