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科目名日本文化史
担当者長谷川 裕子
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目日本の民衆文化
授業の達成目標いまにつながる「日本文化」とはどのようにつくり出されてきたのでしょうか。日本列島に生きた人びとがどのように「日本」という枠組みや「日本的」文化・思考を生み出してきたのでしょうか。本授業では、日本列島の歴史研究のなかで積み上げられてきた「日本文化」像を、研究文献を読み解きながらさまざまな角度から考察していきます。また、その過程で「日本」という枠組みを相対化しながら、「日本文化」をめぐる基本的な問題を理解し、現代社会に潜む諸課題や将来的展望をみいだす能力を獲得することをめざします。
今年度の授業内容日本列島に生きた人びとは、地域によってそれぞれの文化的起源を有していましたが、日本列島に出現した王権を中核に「日本」という国が形成され、それにともなって各地域の文化の変容・融合が進められていきます。一方で、それでもなおも「日本的」な文化とは異なる「非日本的」な文化も列島各地に存在していました。本授業では、日本の民衆文化を理解するために必要となる事項に関する文献を読み解きながら、「日本的」な文化の源泉や「非日本的」な文化の様相「日本文化」について検討していきます。また、身分制社会であった前近代の人びとがそれぞれどのような考え方に支えられて独自の文化を生み出してきたのかについても考察していきます。

準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について授業レジュメや文献をあらかじめ一読し、分からない歴史用語などを調べておいて下さい。また、授業を受けて分からなかったこと、質問をリアクションペーパーに記入した上で、それについて自分なりに考えておいて下さい。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項歴史用語については、『国史大辞典』(吉川弘文館)や『日本国語大辞典』(小学館)で事前に調べておいて下さい。
第1回ガイダンス―「日本文化」とはなにか―
第2回「日本」とは(1)―「日本」の誕生―
第3回「日本」とは(2)―「天皇」をめぐる諸相―
第4回「日本」とは(3)―「日本人」とはなにか―
第5回「日本」とは(4)―描かれた「日本人」―
第6回身分と文化(1)―制度的身分と社会的身分―
第7回身分と文化(2)―支配する人びと―
第8回身分と文化(3)―支配される人びと―
第9回身分と文化(4)―排除される人びと―
第10回周縁に生きる人びと(1)―アイヌの人びと―
第11回周縁に生きる人びと(2)―琉球の人びと―
第12回周縁に生きる人びと(3)―越境する人びと―
第13回周縁に生きる人びと(4)―歴史のなかの女性―
第14回まとめ―「日本」をめぐる諸問題について―
授業の運営方法講義と文献購読を組み合わせてた授業となります。授業冒頭ではリアクションペーパーに対する質疑応答を行い、デスカッションを実施します。
遠隔授業を実施する場合は、授業資料をポータルに掲示し、Teamsを利用します。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法リアクションペーパーや学期中に実施する課題についての解説を授業内に実施します。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 50% 学期末に実施する試験によって評価します。
小論文・レポート 0% 実施しません。
授業参加 30% リアクションペーパーの提出と、積極的・協力的な授業態度によって評価します。
その他 20% 学期中に掲示する課題よって授業内容の理解度を評価します。
テキスト 授業レジュメを配布します。
参考文献 授業の中で紹介します。
その他、履修生への注意事項 授業で使用する資料は、対面授業の場合は授業日に配布し、遠隔授業の場合はポータルに掲示します。
対面授業日は、授業終了時にリアクションペーパーの提出をもって出席とし、遠隔授業日は、授業終了後にポータルを通じてのリアクションペーパーの提出をもって出席とします。
遠隔授業はリアルタイム型で実施する場合はTeamsを使用します。オンデマンド型で実施する場合は、授業開始時間に授業動画へのリンクをポータルに提示します。
遠隔授業日のTeamsに参加するためのコードは、初回授業の前にポータルを通じて提示します。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】