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科目名日本語文章表現
担当者三栖 隆介
開講期2025年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業形態対面(全回対面)
オンライン実施回
全回対面
授業題目日本語の語感を把握し、的確な文章表現(含口語)を目指す。
授業の到達目標大野晋著『日本語練習帳』は、岩波新書には珍しくベストセラーになった一書で、確かに、日常で用いる日本語を厳密に追究している点では、画期的名著である。が、岡目八目ながら、その分析には若干の疑問の余地もなくはない。また、いかに名著でも20年以上前の刊行となると、現代の言語状況に即さない面もある(「れる」「られる」の機能、「大丈夫」の意味等)。それらを、要所要所の演習を通じて分析し、現代に即した、的確な言語表現の習得に努めたい。
今年度の授業内容上記の通り、『日本語練習帳』の目次に従って進行する。各章において、担当者から講義・概説・問題点の指摘等を行った上で、受講者には練習問題を実践してもらう。但し、本文中とは別の解答を求めたり、形式を変えて出題する等のアレンジを加えるので、受講者は講義の段階から、積極的問題意識を持って臨むように。この教場レポートが評価の大部分を占める。なお、第3回目以降の授業では、初めに前回のレポート講評を通じた補足も加わる事になる。
準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及びそれに必要な時間について【予習】
〇開講前のテキスト通読:4時間
〇日常の予習
 ・新しい章に入る前の、一章全体の通読:1時間
 ・当該の部分を、事前に読んでおく。練習問題も解答しておく事:1時間
【復習】
〇前回レポートの解答確認。理解不十分なテキスト該当箇所の再読:1時間
1回平均約190分
自習に関する一般的な指示事項テキスト『日本語練習帳』は早期に入手し、遅くとも第2回授業前までには通読しておくように。前述のように、授業前の当該箇所の練習問題も解答しておく事。授業中紹介する関連文献も、できるだけ目を通しておくように。なお、授業中しばしば新聞の社説を例に用いるので、各家庭の新聞を読む事が望ましい。デジタルの活用により、最低限でも社説は読んでおくべきだろう。
授業の特徴(アクティブラーニング)ミニテスト
第1回テキスト概説
第2回第1章「単語に敏感になろう」 ・「思う」「考える」を中心に
第3回第1章 ・「大丈夫」「しっかり」を中心に
第4回第1章 ・漢語(自立・独立・孤立等)を中心に
第5回第2章「文法なんか嫌い」 ・「は」の働きを中心に(問題設定・対比機能)
第6回第2章 ・「は」の働きを中心に(限度・再問題化機能)
第7回第2章 ・「が」の働きを中心に
第8回第2章 ・「は」「が」の併用、及び文の長さの問題について
第9回第3章「二つの心得」 ・「のだ」「である」の問題(含 社説の検討)
第10回第3章 ・「が」の問題(含 文の短縮)
第11回第4章「文章の骨格」(長文の縮約実践)
第12回第5章「敬語の基本」 ・人称代名詞の検討
第13回第5章 ・二方面の敬語を用いた文の実践
第14回第5章 ・現代語における敬語使用の問題点
授業の運営方法講義科目ではあるが、練習問題を中心とする教場レポートを、実質的テストとして評価対象とする。毎回レポートを課する予定なので、欠席のないように。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法第3回以降、授業冒頭で前回レポートの講評を行う。単なる答え合わせではなく、解答内容を踏まえ、受講者の顕著な誤りを指摘・補足するので、講義の一環として注意して聴くように。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しない
小論文・レポート 0% 授業時間以外では実施しない
授業参加 10% 教場レポートの提出率により参加度を評価
その他 90% 教場レポート
評価内容(評価方法、評価基準4) 教場レポート
テキスト 大野晋著『日本語練習帳』(岩波新書) 1999年刊 924円 4-00-430596-9
参考文献 関連のものは授業時に紹介する。
その他、履修生への注意事項 上記の通り、ほぼ毎回教場レポートを課す為、1回の欠席は、テストを受けないのと同様の扱いになり、評価に影響を及ぼすので、特に欠席のないように。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】