科目名 | 人文学研究入門J | |
担当者 | 神山 伸弘 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 2年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 人間の自由について | |
授業の達成目標 | スピノザ『エティカ』は、現代思想を考えるうえで味読すべき近代の古典です。その邦訳(工藤喜作・斎藤博訳、中公クラシックス )のうち第4部「人間の隷従あるいは感情の力について」および第5部「知性の能力あるいは人間の自由について」をテキストとして、そのノート(概要および思考軌跡)を作る、参照箇所を調べる、みずから考えていきたいことを発見する、といった研究プロセスの総体を習慣づけます。 これを通じて、哲学の古典作品を読解するスタイルも身につけたいと思います。とくに次の諸点を達成したいと思います。 ・読解での根幹は、文脈原理に則った理解の徹底であることを知る。 ・思想の評価は、単純な外在的なものであってはならず、評価者自身に対する批判であることも知る。 思想書の読解では、まずその論理構造を明確にたどる必要があります。そのこと自身が研究のアルファでありオメガです。書かれてあることに自分の好き勝手な感想を抱くのとは異なることに注意してください。 |
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今年度の授業内容 | テキストを明晰にたどる訓練をする。 範囲を定めて全員があらかじめテキストを読み込んでいることを前提とする。 授業では、当該テキストを読むとともに、担当者を決めて概要を報告し、全体的に質疑応答がなされる。 教員は、テキストの論理構造の理解が明確になるよう講義する。 学生は、講義ノートを作成する。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 予習では、各回内容(☞授業スケジュール)のテキストを読み、さらにそこで参照されているテキストを読むこと。(各回2時間(90分)超) 復習では、講義ノートを整理し、教員に提出すること。(各回2時間(90分)超) |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 報告の有無にかかわらず各回の課題部分の精読をすすめ、講義ノートを作ること。 別途指示する予習と復習を怠らないこと。 |
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第1回 | スピノザについて。また『エチカ』について。 日本学術振興会「研究倫理eラーニング」受講開始 |
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第2回 | 第4部定理1〜9 | |
第3回 | 第4部定理10〜18 | |
第4回 | 第4部定理19〜30 | |
第5回 | 第4部定理31〜36 | |
第6回 | 第4部定理37~39 | |
第7回 | 第4部定理40〜50 | |
第8回 | 第4部定理51~58 | |
第9回 | 第4部定理59〜66 | |
第10回 | 第4部 定理67〜73 日本学術振興会「研究倫理eラーニング」修了証提出 |
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第11回 | 第5部定理1〜10 | |
第12回 | 第5部定理11〜23 | |
第13回 | 第5部定理24〜36 | |
第14回 | 第5部定理37〜42 | |
授業の運営方法 | (1)各回スケジュールのテキストを読み、そのノートを作る。 (2)みずからのノートをもとにテキストについての質問と討議を行う。 (3)教員がテキストを明晰判明にするための講義をする。とくに、参照箇所について講義する。 ※予習:(毎回)テキストを読んでのノートを作る。(→提出は復習と一括して行う。) ※授業:(毎回)講義ノートを取る。独自に発言を求める。指名されたら適切に応接する。 ※復習:(毎回)講義後の所感をまとめ、提出する。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 小論文・レポートに対しては、講評のうえ、返却する。Teamsを利用する。 各回ノートに対しては、講義初頭数回においてノートの取り方を指導する。Teamsを利用する。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
小論文・レポート | 40% | 提出しない者は、出席常でも単位修得できない。提出期日は定期試験日とし、学内諸規程に従う。 |
授業参加 | 60% | 毎回提出のノートを評価する。内容充実が評価基準になる。また、発言者を評価する。 |
テキスト | スピノザ『エティカ』、工藤喜作・斎藤博訳、中公クラシックス。(税込2090円) |
参考文献 | 授業時に指示する。 |
その他、履修生への注意事項 | 議論につきあう姿勢が必要である。WEBを参照せず、みずから考えること。 WEB丸写しまたはそれに準ずるものは、単位修得できないことを覚悟すること。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 |