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科目名人文学研究入門D
担当者長谷川 裕子
開講期2024年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次2年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目歴史研究の方法と日本史の史資料
授業の達成目標歴史を研究するためには、先行研究に学ぶことで歴史学における現在の研究課題を認識し、その課題の解決にむ向け歴史史資料に基づいて「歴史を叙述する」能力を身につけることが必要となります。また一方で、歴史学における研究課題を認識するためには、「歴史を見る眼」を養うことが不可欠となります。本授業では、日本における歴史研究および歴史をみる視角の推移と、歴史を研究する意義や歴史理論について学びながら、日本史を研究するための方法と基本的な知識・技術を身につけ、歴史研究文献や史料の読解できるようになるとともに、歴史史資料を整理・分析することができるようになることを目標とします。
今年度の授業内容歴史学とはなにか、歴史研究の意義とはなにか、という「問い」に応えるために実践されてきた歴史研究のこれまでの推移や、そのなかで提起された歴史研究上の論点を取り上げながら紹介していきます。また、歴史を研究するための具体的な方法について、これまでの先行研究文献や歴史史資料を実際に購読しながら学びます。研究の論点や研究課題を発見するための文献の読み方を、歴史学の入門書や研究文献の講読を通じて身につけるとともに、研究に必要となる史資料の様式や読解の基本的な技術を習得し、主体的に研究を遂行し課題を解決していく力を養います。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について授業で使用する研究文献や歴史史資料をあらかじめ一読し、分からない歴史用語などを調べておいてください。また、日本の前近代史(近代以前の歴史)について、興味のある研究分野に関する学修を受講者各自で進めておいて下さい。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項受講者各自が興味をもった研究分野に関する文献リストを作成し、入手可能な文献を読んで内容を整理して下さい。
第1回ガイダンス―歴史を学ぶ、とは―
第2回歴史研究の方法(1)―経験・記憶と自己認識―
第3回歴史研究の方法(2)―歴史認識と歴史叙述―
第4回歴史研究の方法(3)―「自虐史観」批判とナショナリズム―
第5回歴史研究の方法(4)―近代国民国家と戦争―
第6回歴史研究における歴史史資料―文字史料と非文字資料―
第7回古文書を読み解く(1)―院政期の社会―
第8回古文書を読み解く(2)―鎌倉幕府の新体制―
第9回古文書を読み解く(3)―室町幕府の使節遵行―
第10回古文書を読み解く(4)―武家政権の直状―
第11回古文書を読み解く(5)―戦国大名の文書―
第12回古文書を読み解く(6)―中世の村社会―
第13回古記録を読み解く―中世の公家社会―
第14回絵画資料を読み解く―肖像画・絵巻・屏風が伝える世界―
授業の運営方法講義形式の授業と、受講者による史資料の読解作業を中心とします。
遠隔授業の場合は、ポータルに授業レジュメを掲示し、Teamsを使用して実施します。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法リアクションペーパーについての解説や、学期中に実施する課題に対する質疑応答を行います。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しません。
小論文・レポート 50% 学期中に実施するレポートによって評価します。
授業参加 30% リアクションペーパーの提出と、積極的・協力的な授業態度により理解度を評価します。
その他 20% 学期中に提示する課題によって授業内容の理解度を評価します。
テキスト 授業レジュメを配付します。
参考文献 小谷汪之『歴史の方法について』(東京大学出版会)
大門正克『歴史への問い/現在への問い』(校倉書房)
大学の歴史教育を考える会編『わかる・身につく歴史学の学び方』(大月書店)
白水智『古文書はいかに歴史を描くのか』(NHKブックス)
佐藤進一『新版 古文書学入門』(法政大学出版会)
その他、履修生への注意事項 授業で使用する資料は、対面授業の場合は授業日に配布し、遠隔授業の場合はポータルに掲示します。
遠隔授業はリアルタイム型で実施する場合はTeamsを使用します。オンデマンド型で実施する場合は、授業開始時間に授業動画へのリンクをポータルに提示します。
遠隔授業日のTeamsに参加するためのコードは、初回授業の前にポータルを通じて提示します。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】