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科目名書道史
担当者横田 恭三
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目中国および日本の書道史の概説
授業の達成目標漢字の歴史を知り、文字の変遷とその文化を理解し、中国書道およびその影響を受けた日本書道の歴史を理解できるようになる。
今年度の授業内容中国・日本それぞれの書の歴史を時代ごとに概観し、理解を深める。
1.篆書・隷書・草書・行書・楷書の成立した時代の書蹟を概観し、時代ごとの特徴をつかむ。
2.書聖とよばれた王羲之、唐の太宗皇帝と三大家、革新的とされる顔真卿の書など、いわゆる名家の書を時代ごとに理解する。
3.漢字が日本に伝播し、どのように受容されていったかを概観する。
4.文字の書風が唐様から和様へと変化し、かなが成立・発展する過程を概観し、代表的な作品を鑑賞する。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間についてテキストの指定範囲を事前に熟読し、その書人と作品に関して調べておくこと。予習・復習2時間。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項授業で学んだ書人や名跡について図書館などを利用して調べ、より深く学ぶようにすること。また、授業中に紹介された美術館や博物館などを見学し、鑑賞に心掛けるようにすること。
第1回ガイダンス  文字の変遷(書体・書風)について  博物館・美術館紹介
第2回殷・周(春秋・戦国時代)の文字 甲骨文・金文・簡牘(竹簡・木牘)について
第3回秦・漢の書  公式書体〈小篆〉・通行書写体〈秦隷〉・〈漢隷(八分)〉
第4回三国の書 篆・隷・楷・行・草の五書体が出そろう
第5回東晋時代の書 王羲之の書とその受容
第6回北魏の書(造像記・墓誌銘・摩崖の書)
第7回唐の太宗皇帝と三大家(虞世南・欧陽詢・チョ遂良)
第8回顔真卿の書(重厚な楷書碑と率意の行書)とその評価
第9回日本の書の夜明け「飛鳥・奈良時代の書」
第10回平安時代の書(その1) 平安の三筆(空海・嵯峨天皇・橘逸勢)と最澄
第11回平安時代の書(その2) 平安の三跡(小野道風・藤原佐理・藤原行成)
第12回仮名の歴史 万葉仮名〜カタカナまで
第13回平安時代の名品鑑賞 変体仮名と散らし書き
第14回幕末~明治の書  まとめ
授業の運営方法毎回、配付プリントとテキスト(『書の古典と理論』)を使って講義。図版や映像など補助教材を使用しながら解説する。定期試験(中国書道史・日本書道史)を実施する。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法提出された課題は、翌週以降早い段階で返却する。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 60% 中国書道史・日本書道史
小論文・レポート 0% なし
授業参加 40% 二週に一度の割合で提出する〈確認ペーパー〉。授業への参加状況
その他 0% なし
テキスト 『書の古典と理論』改定版 全国大学書道学会編/光村図書出版/2020年/2000円+税/ISBN978-4-8138-0266-2
参考文献 『決定版 中国書道史』 角井 博 監修/芸術新聞社/2009年/2800円+税/ISBN978-4-87586-165-2
『決定版 日本書道史』 名児耶 明 監修/芸術新聞社/2009年/3300円+税/ISBN978-4-87586-166-9
『日本・中国・韓国 書道史年表事典』 書学書道史学会編/萱原書房/2005年/1800円+税/ISBN4-86012-011-6
『ヴィジュアル書芸術全集』 全10巻 西林昭一監修/雄山閣出版
その他、履修生への注意事項 テキスト『書の古典と理論』を中心に据えて、しっかり予習・復習すること。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【文学部 人文学科】