科目名 | 演劇論 | |
担当者 | 横堀 応彦 | |
開講期 | 2025年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業形態 | 対面(全回対面) | |
オンライン実施回 | — | |
全回対面 | ||
授業題目 | ドラマティックの歴史をたどる | |
授業の到達目標 | 半期の講義を通して、受講生は西洋戯曲のドラマトゥルギーに関する基礎的な知識を身につけ、演劇が持つドラマ性について自分自身の言葉で意見を述べられるようになることを目標とする。 | |
今年度の授業内容 | 何か感動的な場面を目にすると「これってドラマティックだよね」と言うことがあります。 人々が「ドラマティック(劇的)」だと思うのは、どのようなときでしょうか。 「ドラマ」というと、テレビやNetflixなどで放送されている映像作品(テレビドラマ)をイメージすることが多いのではないかと思いますが、そのドラマ(drama)という言葉の語源は、ギリシア語の「行動する」を意味する動詞ドラーン(drān)に由来します。 この授業では西洋演劇を代表するソフォクレス『オイディプス王』、シェイクスピア『ハムレット』、チェーホフ『かもめ』の3作品を年代順に取り上げ「ドラマティック(劇的)」の歴史を辿ります。各作品の記録映像を鑑賞したあと、劇作家が生きた時代背景やその時代の演劇について解説し、戯曲の作劇法(=ドラマトゥルギー)について分析します。このサイクルを繰り返しながら、時代を経てドラマトゥルギーがどのように変化しているか講義します 番外編として戯曲のアダプテーション、ブレヒトと異化効果、現代日本の演劇についても取り上げる予定です。また受講生からの内容に関するリクエストも可能な範囲で取り入れます。2025/26年現在に東京で上演されている演劇についても紹介します。 演劇に関する予備知識は必要ありません。文学部以外の学生の受講も歓迎します。 ただし授業時間外の課題が多く課されるので、履修の際には注意してください。 なお、以下に記載した授業スケジュールはあくまで予定なので、この通りに進むとは限りません。 |
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準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 該当する戯曲及び講義資料を予め読み、内容および疑問点をまとめた上で授業に臨むことが求められる。授業中に紹介する作品を手がかりに、実際の舞台上演に積極的に足を運ぶこと。 | 1回平均約190分 |
自習に関する一般的な指示事項 | 国際交流基金公式YouTubeチャンネルSTAGE BEYOND BORDERSでは、舞台芸術の記録映像を無料で視聴することができます。詳しくは授業中に紹介します。 | |
授業の特徴(アクティブラーニング) | リアクションペーパー/レポート | |
第1回 | イントロダクション(授業の進め方、達成目標、評価方法の説明) | |
第2回 | 『オイディプス王』1(映像鑑賞) | |
第3回 | 『オイディプス王』2(悲劇とは) | |
第4回 | 『オイディプス王』3(戯曲の読解) | |
第5回 | 『ハムレット』1(映像鑑賞) | |
第6回 | 『ハムレット』2(シェイクスピアの演劇) | |
第7回 | 『ハムレット』3(戯曲の読解) | |
第8回 | 戯曲のアダプテーション(松崎史也演出/5 Guys Shakespeare Act1:[HAMLET]を例に) | |
第9回 | 『かもめ』1(映像鑑賞) | |
第10回 | 『かもめ』2(自然主義演劇とは) | |
第11回 | 『かもめ』3(戯曲の読解) | |
第12回 | ブレヒトと異化効果 | |
第13回 | 現代日本の演劇 | |
第14回 | 授業内レポート及び解説 | |
授業の運営方法 | 講義形式。学期末に授業内レポートを実施する。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 提出されたリアクションペーパーを次週の授業で紹介し、教員がコメントする。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない |
小論文・レポート | 50% | 授業内レポートの内容 |
授業参加 | 50% | リアクションペーパーおよび授業内に指示する提出物 |
テキスト | シェイクスピア(河合祥一郎訳)『新訳 ハムレット 増補改訂版』(角川文庫) 6600円+税 チェーホフ(沼野充義訳)『かもめ』(集英社文庫)400円+税 『オイディプス王』はコピーを配布予定 |
参考文献 | 青山昌文『舞台芸術の魅力』(放送大学教育振興会、2017年) 川島健『演出家の誕生 演劇の近代とその変遷』(彩流社、2016年) 澤田肇編『舞台芸術の世界を学ぶ』(上智大学出版、2018年) 須川亜紀子編『2.5次元学入門』(青土社、2024年) 森山直人編『20世紀の文学・舞台芸術』(京都造形芸術大学東北芸術工科大学出版局藝術学舎、2014年) その他、随時授業時に指示する。 |
その他、履修生への注意事項 | 毎週の授業で予習・復習(決して少なくない分量の文献を読む等)が課されるので、履修にあたっては注意すること。 履修者の関心に応じてゲストスピーカーを招いた講義を実施する場合があります。 講師の都合でやむを得ず休講にする可能性があるが、休講分の講義の代替方法については初回のオリエンテーション時に受講生と相談の上決定します。 同一教員が担当する「舞台芸術産業論」(文京・春学期開講)および「アーツマネジメント」(文京・秋学期開講)は本講義の姉妹編となるので関心のある学生は併せて履修することを薦める。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【文学部 人文学科】 カリキュラムマップ【文学部 現代文化表現学科】 カリキュラムマップ【文学部 コミュニケーション文化学科】 |