科目名 | 総合科目(人間と自然) | |
担当者 | 宮崎 正浩、坂本 有希 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 人間と自然との関係 | |
授業の達成目標 | 私たちが日頃直面するさまざまな問題事象は、一つの問題に対して多種多様な要因が複雑かつ有機的に絡んでおり、極めて多面的な構造を呈したものがほとんどです。そのために、一つの問題を解決しようとする場合、ある一方からの視点だけではなかなか解決することができません。 このようなことは学問の研究の場合についても同様で、一つの問題提起に対して、一専門分野からの視点だけでは解決できない場合が多く、複数の学問分野の視点からアプローチすることによって初めて解決可能となる場合が多くなっています。この総合科目では、専攻分野の異なる複数の担当者で一つのテーマを扱います。一つのテーマについて、それが多面的な構造であることを理解するとともに、その本質はいったい何なのか、総合的視野に立って分析・解決するとはどういうことか、どのような複数のアプローチが可能か、などということについて具体的に事例を挙げながら授業を進め、総合的な視野で考える力を身につけ、多面的に説明できることを目的とします。 1年次におけるプロゼミは学問研究への導入として、この総合科目は総合的・多面的な視野からものの本質を捉えるための具体的な学問研究の方法として、それぞれ位置付けられており、互いが有機的に機能するように配置されています。 |
|
今年度の授業内容 | 自然は、私たち人間の安全で健康的な生活と経済活動にとって不可欠な基盤です。しかし、産業革命以降、人間の様々な活動によって世界中いたるところで自然は破壊され、汚染され、また自然資源は枯渇化しています。このため、世界は、人間と自然の共生を目指し、自然の保護・再生に取り組んでいく必要があります。 本授業では、人間と自然との関係を考え、人間と自然が共生する持続可能な社会を実現するためには、企業や政府がどのような役割を果たすべきか、私たち市民は生活や消費行動をどう変えたらよいかをグローバルな視点から考えます。 本授業では、毎回の授業末に教員が出す課題について解答するとともに、期末レポートを作成することによって、「論理的に考える力」と「文章力」を身に付けることを目指します。 |
|
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 事前にポータルに掲示する毎回の授業資料(パワポ)を見て、疑問に思うことを整理しておく。 毎回の授業で出される課題に対して、考え、解答をポータルのアンケート機能を使って提出してください。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | ニュースなどで人間と自然に関する記事を見つけたときには、そこで書かれている問題の原因や解決策などを考えてみてください。 | |
第1回 | イントロダクション | |
第2回 | 人間と自然との関係 | |
第3回 | 2030年の世界の目標を決める国連持続可能な開発目標(SDGs) | |
第4回 | 世界の生物多様性の保全 | |
第5回 | 自然公園と環境アセスメント | |
第6回 | 違法伐採とクリーンウッド法 | |
第7回 | コーヒーから考えるフェアトレード・エシカル消費 | |
第8回 | 生物多様性保全と企業 | |
第9回 | パーム油と熱帯林1(パーム油とは?) | |
第10回 | パーム油と熱帯林2(サプライチェーンでの環境社会影響と対応) | |
第11回 | 気候変動と企業1(世界の対応) | |
第12回 | 気候変動と企業2(日本の対応) | |
第13回 | プラスチック問題 | |
第14回 | まとめ | |
授業の運営方法 | 毎回の授業は、担当教員がパワポを用いて講義します(授業のパワポはポータルの「授業資料」に掲示します)。 受講生は、授業内容に関する質問があれば、ポータルのアンケート機能で提出してください。 また、毎回の授業の最後に課題を出します。受講生はこの課題への解答を作成し、ポータルのアンケート機能で提出します。 期末にレポート課題を出します。ワードで作成し、ポータルの「課題提出」から提出してください。 |
|
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 提出された期末レポートに対し、担当教員がポータルの課題提出からフィードバックを送ります。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない |
小論文・レポート | 60% | 期末レポートの内容によって評価する。 |
授業参加 | 40% | 毎回の授業で出す課題への解答内容によって参加度を評価する。 |
テキスト | なし(授業資料はポータルの授業資料に掲示します) |
参考文献 | ①宮崎正浩・籾井まり(2010)「生物多様性とCSR - 企業・市民・政府の協働を考える」信山社3,800円(税別) ②宮崎正浩(2016)「持続可能性経営〜ESGと企業価値との関係を考える」現代図書、1800円(税別) ③企業が取り組む生物多様性研究会(2010)「国内先進企業11社とNPO、自治体、大学が語る 企業が取り組む「生物多様性」入門 」日本能率協会マネジメントセンター3,150円(税別) ④坂本有希他(2008)「フェアウッド〜森林を破壊しない木材調達」日本林業調査会3,200円(税別) |
関連ページ | なし |
その他、履修生への注意事項 | 授業に対する質問を歓迎します。 出欠はポータルの出席管理機能(スマホ入力)で行います。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |
実務経験の概要 | 宮崎:国家公務員 坂本:環境問題の科学的調査研究・普及啓発活動、政策提言に取り組む一般財団法人地球・人間環境フォーラムにて、1992年から活動。 |
実務経験と授業科目との関連性 | 宮崎:環境政策に関する行政経験を踏まえて講義します。 坂本:日本で暮らす私たちの暮らし(木材やパーム油等の消費)と海外の森林との関係の調査や提言活動での経験を授業で活用している。 |