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科目名総合科目(国際政治)
担当者島田 顕、神山 伸弘
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目戦争と平和の国際政治史

授業の達成目標私たちが日頃直面するさまざまな問題事象は、一つの問題に対して多種多様な要因が複雑かつ有機的に絡んでおり、極めて多面的な構造を呈したものがほとんどです。そのために、一つの問題を解決しようとする場合、ある一方からの視点だけではなかなか解決することができません。
 このようなことは学問の研究の場合についても同様で、一つの問題提起に対して、一専門分野からの視点だけでは解決できない場合が多く、複数の学問分野の視点からアプローチすることによって初めて解決可能となる場合が多くなっています。
 この総合科目では、専攻分野の異なる複数の担当者で一つのテーマを扱います。一つのテーマについて、それが多面的な構造であることを理解するとともに、その本質はいったい何なのか、総合的視野に立って分析・解決するとはどういうことか、どのような複数のアプローチが可能か、などということについて具体的に事例を挙げながら授業を進め、総合的な視野で考える力を身につけ、多面的に説明できることを目的とします。 1年次におけるプロゼミは学問研究への導入として、この総合科目は総合的・多面的な視野からものの本質を捉えるための具体的な学問研究の方法として、それぞれ位置付けられており、互いが有機的に機能するように配置されています。
今年度の授業内容〈前半(神山)〉「なぜ戦争が生じるのか」「いかにして平和に至るのか」について、思想の問題として講述する。
〈後半(島田)〉後半は20世紀の世界の戦争の歴史を概括する。世界の歴史は戦争の歴史である。私たち人類は戦争を繰り返しながら発展し続けてきた。そして20世紀は戦争の世紀と言われるほど、戦争に明け暮れた世紀だった。戦争は、現在も世界各地で続いている。注目されているものでは、2022年2月22日に始まったウクライナ・ロシア戦争、そして昨年10月7日に開始されたハマス・イスラエル戦争がある。戦争は、時代や地域はことなるが、それぞれ特徴を持っている。そして現在の戦争に通ずる共通点がある。これまでの戦争を概括し、現在の戦争を考察する知識を身に着ける。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について日常の国際情勢を新聞を通じて知り、課題図書を読む。各回(各週)平均2時間(90分)超。
講義ノートの整理、レポート準備と作成。各回(各週)平均2時間(90分)超。

配布されたプリントを読み、わからない単語はあらかじめ調べ、意味を確認しておくこと。


合計60時間
自習に関する一般的な指示事項新聞の政治欄、国際政治欄に毎日目を通すこと。講義ノートを整理すること。課題図書を読むこと。レポート準備をすること。

わからない単語はあらかじめ調べ、意味を確認しておくこと。

第1回講義概観
戦争状態と社会状態(1)ルソー(その1)
第2回戦争状態と社会状態(2)ルソー(その2)
第3回戦争状態と社会状態(3)ルソー(その3)
第4回平和組織論(1)カント(その1)
第5回平和組織論(2)カント(その2)
第6回平和組織論(3)カント(その3)
第7回国際関係の現実主義 ヘーゲル
第8回戦争とは何か:ナポレオン戦争、徴兵制度、市民革命、国民戦争、クラウゼヴィッツ『戦争論』、普仏戦争

戦争とは何か、戦争そのものと、近代以降の戦争の特徴を抑えたうえで、近代以降の戦争の特徴を概括する。
第9回帝国主義時代の戦争;ボーア戦争、日露戦争(第〇次世界大戦としての)

帝国主義とは何か、帝国主義の特徴をおさえ、帝国主義時代の戦争を概括する。
第10回第一次世界大戦;総力戦、ルーデンドルフ、日本の総力戦、飛行機、機関銃、潜水艦、毒ガス、塹壕戦、戦車、飛行船などの近代兵器と無差別爆撃、ロシア革命

総力戦とは何か、総力戦の特徴を抑え、世界最初の世界戦争であり、世界最初の総力戦である第一次世界大戦を概括する。
第11回第二次世界大戦;電撃戦、戦車の集団戦法、空挺部隊、スターリングラード市街戦、空母などの海戦の発達、日本本土への空襲、核兵器使用

第二次世界大戦の4つの特徴・性格を理解し、第二次世界大戦を概括する。
第12回核兵器時代の戦争;冷戦、核兵器の発達、朝鮮戦争、ベトナム戦争、ナパーム弾、枯葉剤、絨毯爆撃、中東戦争

冷戦とは何か、冷戦の特徴を理解し、冷戦時代の戦争(熱戦)を抑える。
第13回ポスト冷戦の現在の戦争;ユーゴスラヴィア内戦、対テロ戦争、イランイラク戦争、イラク戦争(湾岸戦争)、ウクライナ・ロシア戦争、ハマス・イスラエル戦争、巡航ミサイル、ドローン兵器、ロボット兵器、サイバー空間、その他

ポスト冷戦とは何か、ポスト冷戦の特徴を抑え、ポスト冷戦時代の戦争を概括する。
第14回第14回:まとめ:戦争とは何か

各々の戦争の特徴をまとめ、共通点をとらえる。現在の戦争がこれまでの戦争の上に成り立っていることを理解する。
授業の運営方法<神山>パワーポイントを用いて講述する。必要に応じて資料を配布する。毎回、講述の筆記をしたノート提出を求める。
単位修得要件として、小論文(カント『永遠平和のために』読書感想文)を課す。

<島田>資料プリントの解説、板書、ビデオ鑑賞などが中心となる。最初の30分ビデオ鑑賞、中間30分資料プリントの解説、残り30分まとめと板書。資料プリントは事前配布する予定である。各自印刷持参すること。感想は次の回までに提出すること。
単位修得要件として、最終レポート課題を課す。最終レポート課題は13回目にテーマを発表する。14回目(最終回)までに提出すること。

課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法Teamsを通じて提出した課題の返却を受ける。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 該当なし
小論文・レポート 50% <神山>課題図書感想文。<島田>最終レポート課題。(いずれも単位修得要件)
授業参加 50% <神山>ノート。<島田>毎回の感想(レスポンスシート)。
その他 0% 該当なし
テキスト とくに用いない。配布する資料プリントを使用する。
参考文献 とくに用いない。参照図書は、授業中に指示する。
関連ページ 加藤哲郎のネチズン・カレッジ (xdomain.jp) 
http://netizen.html.xdomain.jp/home.html?msclkid=b2614266a7db11ecb027625b0eac4845

その他の参考となるHPは授業中に提示する。
その他、履修生への注意事項 講述を筆記することが不可欠である。パワーポイントで示されたスケルトンのみのノートでは、意味をなさない。

授業スケジュールは基本的な予定であり、受講生の状況を見ながら進める結果、ずれたり削除したり、順序を入れ替えたりする可能性がある。成績評価基準は一応の目安であり、詳細は受講状況を見ながら講義中に提示する。成績評価方法、成績評価割合変更の場合は授業中に周知する。

単位認定には最終レポート課題提出が不可欠である。


卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】