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科目名総合科目(国際政治)
担当者島田 顕、神山 伸弘
開講期2023年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目戦争と平和の国際政治史

授業の達成目標私たちが日頃直面するさまざまな問題事象は、一つの問題に対して多種多様な要因が複雑かつ有機的に絡んでおり、極めて多面的な構造を呈したものがほとんどです。そのために、一つの問題を解決しようとする場合、ある一方からの視点だけではなかなか解決することができません。
 このようなことは学問の研究の場合についても同様で、一つの問題提起に対して、一専門分野からの視点だけでは解決できない場合が多く、複数の学問分野の視点からアプローチすることによって初めて解決可能となる場合が多くなっています。
 この総合科目では、専攻分野の異なる複数の担当者で一つのテーマを扱います。一つのテーマについて、それが多面的な構造であることを理解するとともに、その本質はいったい何なのか、総合的視野に立って分析・解決するとはどういうことか、どのような複数のアプローチが可能か、などということについて具体的に事例を挙げながら授業を進め、総合的な視野で考える力を身につけ、多面的に説明できることを目的とします。 1年次におけるプロゼミは学問研究への導入として、この総合科目は総合的・多面的な視野からものの本質を捉えるための具体的な学問研究の方法として、それぞれ位置付けられており、互いが有機的に機能するように配置されています。
今年度の授業内容〈前半(神山)〉「戦争に正しいものがあるか」について、思想の問題として講述する。
〈後半(島田)〉後半はロシアの国際社会における動きを振り返る。周知のごとく、ロシアは昨年2月からウクライナに対する侵略を開始した。なぜ国連の常任理事国の一つであるロシアが侵略という手段に打って出たのか。それを知るにはロシアの特殊性(非西欧的性格)、そしてロシアがたどった歴史(ロシア革命から社会主義国家ソ連としての歴史)そしてロシアを中心とした国際社会の歴史を振り返る必要がある。
準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について日常の国際情勢を新聞を通じて知り、課題図書を読む。各回(各週)平均2時間(90分)超。
講義ノートの整理、レポート準備と作成。各回(各週)平均2時間(90分)超。

配布されたプリントを読み、わからない単語はあらかじめ調べ、意味を確認しておくこと。


合計60時間
自習に関する一般的な指示事項新聞の政治欄、国際政治欄に毎日目を通すこと。講義ノートを整理すること。課題図書を読むこと。レポート準備をすること。

わからない単語はあらかじめ調べ、意味を確認しておくこと。

 第1回講義概観
 第2回制限正戦論(1)グロティウス(その1)
 第3回制限正戦論(2)グロティウス(その2)
 第4回戦争における正義論(1)ウォルツァー(その1)
 第5回戦争における正義論(2)ウォルツァー(その2)
 第6回戦争における正義論(3)ウォルツァー(その3)
 第7回平和組織論(1)カント(その1)
 第8回平和組織論(2)カント(その2)
 第9回ロシアの非西欧的性格

ロシアの特殊性、大国主義、ロシアの戦争
 第10回社会主義・共産主義とは何か:

空想的社会主義と科学的社会主義、社会主義と共産主義の違い、社会主義の系譜、インタナショナル
 第11回レーニンとロシア革命:

ロシア革命への道、ロシア革命思想とは、ロシア革命と内戦・干渉戦争、ロシア革命以降のソ連
 第12回社会主義国家成立以降の外交:

革命外交とは何か、スターリン主義と粛清、ファシズムと第二次世界大戦
 第13回冷戦期:

冷戦とは何か、戦後冷戦体制における冷戦体制、戦後復興と社会主義体制の強化、コミンフォルム、核兵器をめぐる対立(核兵器の歴史と核戦略の歴史、核軍縮の歴史)、
 第14回社会主義体制内の変化とペレストロイカ・ソ連崩壊・東欧民主主義革命:

ユーゴ問題、プラハの春、ハンガリー動乱、ワルシャワ条約機構軍の介入(制限主権論)、ポーランドの自主管理労組「連帯」

東西ドイツの壁崩壊、ポーランド、チェコスロヴァキア、ハンガリーの民主化運動、バルト三国の民主化革命、チャウセスク政権崩壊。ユーゴ内戦。ソ連崩壊
 第15回まとめ

ポスト冷戦、西側諸国との協力から対ウクライナ侵略まで
授業の運営方法<神山>パワーポイントを用いて講述する。必要に応じて資料を配布する。毎回、講述の筆記をしたノート提出を求める。
単位修得要件として、小論文(カント『永遠平和のために』読書感想文)を課す。

<島田>資料プリントの解説、板書、ビデオ鑑賞などが中心となる。最初の30分ビデオ鑑賞、中間30分資料プリントの解説、残り30分まとめと板書。資料プリントは事前配布する予定である。各自印刷持参すること。感想は次の回までに提出すること。
単位修得要件として、最終レポート課題を課す。最終レポート課題は14回目にテーマを発表する。15回目(最終回)までに提出すること。

課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法Teamsを通じて提出した課題の返却を受ける。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 該当なし
小論文・レポート 50% <神山>課題図書感想文。<島田>最終レポート課題。(いずれも単位修得要件)
授業参加 50% <神山>ノート。<島田>毎回の感想(レスポンスシート)。
その他 0% 該当なし
テキスト とくに用いない。配布する資料プリントを使用する。
参考文献 とくに用いない。参照図書は、授業中に指示する。
関連ページ 加藤哲郎のネチズン・カレッジ (xdomain.jp) 
http://netizen.html.xdomain.jp/home.html?msclkid=b2614266a7db11ecb027625b0eac4845

その他の参考となるHPは授業中に提示する。
その他、履修生への注意事項 講述を筆記することが不可欠である。パワーポイントで示されたスケルトンのみのノートでは、意味をなさない。

授業スケジュールは基本的な予定であり、受講生の状況を見ながら進める結果、ずれたり削除したり、順序を入れ替えたりする可能性がある。成績評価基準は一応の目安であり、詳細は受講状況を見ながら講義中に提示する。成績評価方法、成績評価割合変更の場合は授業中に周知する。

単位認定には最終レポート課題提出が不可欠である。


卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】