科目名 | 家族心理学 | |
担当者 | 市村 彰英 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 家族心理学 | |
授業の達成目標 | 家族といったコンテクスト(文脈)から個人を考えるアプローチがとれるようになり,さらには家族臨床を考えることができるようになる。 | |
今年度の授業内容 | テーマ:家族臨床を考える われわれは二つの家族を体験すると言われている。子どもとしての家族体験と親としてのそれである。家族はあまりにも身近な故に研究の対象とするのは意外と難しい。講義では心理療法の一つである家族療法の知見を基に現代家族の抱える問題について考えていきたい。家族療法では一つの学派にこだわらず幅広く紹介していきたい。できる限り具体的な事例を呈示しながら講義を進め,シナリオロールプレイの演習も体験する。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 事前にポータルに掲出する講義資料準備する。講義終了後は、リアクションペーパーを記すことで、自分なりにまとめ直し理解を深めるよう心掛ける。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 必要に応じで参考文献にも触れてみてほしい。 | |
第1回 | 家族とは何か1。その定義を中心に。 | |
第2回 | 家族とは何か2。その機能を中心に。 | |
第3回 | 個人の発達段階と家族のステージについて1。 個人の発達段階を中心に。 |
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第4回 | 個人の発達段階と家族のステージについて2。 家族のステージを中心に。 |
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第5回 | システムとしての家族(シナリオロールプレイの体験を通して学ぶ)1 | |
第6回 | システムとしての家族(シナリオロールプレイの体験を通して学ぶ)2 | |
第7回 | システムとしての家族(シナリオロールプレイの体験を通して学ぶ)3 | |
第8回 | 関係性に焦点を当てた家族理解に役立つ臨床理論 1(家族療法について) | |
第9回 | 関係性に焦点を当てた家族理解に役立つ臨床理論 2(ジェノグラム:家族関係図の描き方) | |
第10回 | 関係性に焦点を当てた家族理解に役立つ臨床理論 3(システムズアプローチについて) | |
第11回 | 家族への臨床的アプローチの実際(専門家の家族面接DVD鑑賞による解説)1 | |
第12回 | 家族への臨床的アプローチの実際(専門家の家族面接DVD鑑賞による解説)2 | |
第13回 | 個人療法と家族療法をつなぐ心理療法の統合を目指す文脈という考え方について | |
第14回 | 全体のまとめ | |
授業の運営方法 | 講義形式で行いますが、ビデオの視聴やグループワークを交えながら、家族とは何かということを理解していきたいと思っております。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎回の授業で提出して貰うリアクションペーパー(200字程度の感想と考察)はポータルで回収します。 定期試験に代わる期末レポートについてはポータルで回収します。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない。 |
小論文・レポート | 50% | 期末レポートをポータルから提出する(50点)。 |
授業参加 | 0% | 毎回提出して貰う感想・考察を提出して貰うことで、授業への参加を測定することが出来ると考える。 |
その他 | 50% | 200字程度のリアクションペーパーを提出する(50点)。 |
テキスト | 独自に作成した配付資料を用いる。市販のテキストは定めない。 |
参考文献 | システムと進化(リン・ホフマン、朝日出版社、1986):家族療法の基礎理論が紹介されている。 家族療法の基礎(P.バーカー、 金剛出版、1993):家族療法とは何かが分かりやすく解説されている。 家族と家族療法(S.ミニューチン、誠信書房、1984):構造派の代表的なもの セラピスト入門(東豊、日本評論社、1993):システムズアプローチをわかりやすく解説している。 個人療法と家族療法をつなぐ(中釜洋子、東京大学出出版会、2010):心理療法の統合を記している。 |
関連ページ | 家族が抱える問題などに関するページ、親子関係に関するページ。 |
その他、履修生への注意事項 | 【授業の実施方法】 対面授業で実施します。 【出席の取り方】 スマートフォンで出席登録をして下さい。授業回ごとにポータルの「出席管理」のコード番号をポータルの「掲示登録」から事前に連絡致します。なお出席チェックは授業開始から30分までとし、それ以降は出席チェックが出来ないように設定致しますので御注意下さい。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |
実務経験の概要 | 1983年~2003 年の20年間は家庭裁判所調査官をしておりました。少年係、家事係の経験があり、非行臨床、家族臨床を体験的に学ぶ貴重な機会を得ておます。またその後、2003年~2023年の20年間は大学教員として臨床心理学、非行心理学、カウンセリング、家族療法などを担当してきました。社会貢献としては児童虐待をした父親のグループワーク、試験観察中の少年の親の会、家庭訪問型子育て支援などを長年務めてきました。2023年3月末日には同大学を定年退職しましたが、これらの社会貢献は続けております。臨床心理士(日本臨床心理士資格認定協会)、公認心理師(国家資格)の資格を取得しております。 |
実務経験と授業科目との関連性 | 家族心理学は私が家庭裁判所調査官の実務の時から長く勉強しており、現在も社会貢献において活用しております。 |